いつかの明日へ、【ヒーロー】は助け合いでしょ 作:しょくんだよ
「どああっ!!?」
「バース!大丈夫か!」
「ってぇ〜!ぁあ、大丈夫だ!」
黒の脳無に吹き飛ばされたバースは転げ回り、別のヒーローはバースを心配し声を上げるが直ぐに立ち上がり、体制を立て直す。
「もうずっと戦ってるよ!この状況いつ回復できるの!?」
「泣き言言うな!プロなら好奇を見つけて叩き込め!」
「でも『再生』を持った奴に勝てんのかよ!?」
「分かんねえよっ!!」
他のヒーロー達は黒の脳無、翼の脳無を前にして揉め始める。しばらく交戦している状態で脳無にいくらダメージを与えても再生をされていてはどうしようもない。だが翼の脳無はダメージは蓄積はされているが、飛び回っている為攻撃すら当てる事が厳しい状態だった。如何やら再生の〝個性〟があるのは黒の脳無だけみたいだ。
「(クソ!一気にぶっ飛ばしてえのに飛び回る奴のせいで時間すら与えてくれねぇ!)…こりゃあ一方的な持久戦だねぇ。…参ったな…!」
こっちばかりが体力を消耗している状態にバースは疲れた顔をしながらもどうしたものかと考えていた時、黒の脳無が拳を向け殴り掛かろうとしたその時だった。
ドゴオオオオン!!!
「!?」
突然、黒の脳無が空から落ちてきた
「んな!?また新手かよ!!」
「よく見ろ!こいつ気を失ってるぞ!?
一体誰が……!!」
ヒーローが叫ぶとそれを確認したバースがそう言って降って来た方向へと見上げる。するとそこにはNo.2のフレイムヒーロー〝エンデヴァー〟が両脚から炎を噴射して降り立って来た。
「何であんたがここに…!!?」
「…決まっている。ヒーローだからさ…」
「ーーーッ!!」
エンデヴァーはそう言うと翼の生えた脳無が発狂しながらエンデヴァーに向かって突っ込んで来る。それを確認し、拳に炎を纏わせたエンデヴァーは再び両脚から炎を噴射すると、その脳無に向かって勢いよく噴射し、飛び立つ。
「江向通り4-2-10の細道!!そっちにも
エンデヴァーは言い放ち、その拳の炎は勢いを増し翼の脳無に向けて渾身の一撃を放った。
「〝ジェットバーン〟!!!!」
「ーーーッ!!?!」
拳のブローが翼の脳無の腹部に炸裂し、貫通するかの様に背中から獄炎の炎が燃え上がり、ビル目掛けて吹っ飛び勢いよく打ち当たる。翼の脳無は瓦礫から呻き声を上げるがその目は徐々に白目となり気絶していた。
「す、すっげぇ……!」
「流石No.2ヒーロー……!!」
「ここはエンデヴァーに任せて
さっき言われた場所に行こう!」
「分かった!」
あれだけ苦戦していた翼の脳無を最も容易く倒したエンデヴァーに感服をし、その場にいたプロヒーロー達はバースを除いて指定された場所へと向かう。
すると、残りの黒の脳無がエンデヴァー目掛けて跳躍し、襲い掛かろうとする。エンデヴァーは近付けさせまいと腕から凄まじい炎を出し脳無に直撃する。炎の勢いで脳無は地面へと戻され皮膚が燃えているが、忽ち再生の〝個性〟でその焼け爛れた皮膚は元通りに再生する。
「っ!再生の〝個性〟か………」
「!翼の脳無がいない今なら…!!
エンデヴァー!!そのまま炎で奴の動きを止めれるか!?」
「お前も行け!もう時期俺の
「まあそう言いなさんな!俺もやられてばっかじゃ腑に落ちないんでね…!」
エンデヴァーは続けて炎を噴射し、黒の脳無に浴びせてるその間にバースはセルメダルを取り出しバースドライバーのスロットに嵌め込む。待機音が鳴り出し、バースはグラップアクセラレーターを回すとトランサーシールドが展開し、発光する。
《 カポーン… 『ブレスト・キャノン』》
「っし、3枚ぐらいで行けるか…!」
音声が鳴り、胸部からカプセルが出現すると展開され、大きな砲塔を催したユニットが装着される。バースはその状態で再びセルメダルを3枚バースドライバーのスロットに連続で装填していくとブレストキャノンの銃口にエネルギーが蓄えられ充電されていく様に赤く発光していく。
「充電完了!どいてなエンデヴァー!!
そいつにデカいのお見舞いしてやる!!」
「っ!」
エネルギーが溜まったのかバースは声を上げると気付いたエンデヴァーは脳無に向かって行くのを止め、真上の上空に炎を噴射して身を退くとバースはブレストキャノンのグリップを掴み、その収縮されたエネルギー砲を脳無に目掛け発射した。
「〝ブレストキャノンシュート〟!!はぁあーーー!!」
「……!!?」
高出力のエネルギー砲が放たれ、黒の脳無に直撃すると、地面に力を入れた両脚を踏み込み耐える。だが脳無はその威力に押され耐えきれず爆発を起こす爆風が収まり、煙が晴れると黒の脳無は何もなかったかの様に佇んでいたが、流石にダメージを負ったのかその場に倒れ込んだ。
「あだだだ……!やっぱこれ使うと反動が来るねぇ…!おぉ〜…!腰が…!」
「フン……やるじゃないか。流石は鴻上のサポートアイテムと言った所か…」
「お、知ってたのか?いやあNo.2のお方にそう言って貰えるなんて光栄だなぁ」
バースは頭に手を置き照れながらそう言うとエンデヴァーの
「うわ、こいつは一体何だ…!?」
「流石エンデヴァー!1人でもうやってしまったのかっ」
「いや、そこに倒れているのは鴻上のヒーローが抑えてくれた…。早速こいつを拘束し、身柄を警察に…」
エンデヴァーは
「っ!新手か!」
「…おいおい、こいつぁヤミーって奴じゃねえか…!」
「ヒーロー…コロス…!!…キェエ!!!」
エンデヴァー、バースは警戒すると、蝶々を催したヤミーはその羽から斬撃を飛ばしてくる。バースに向けて攻撃してくるがバースは横へ飛び退きその斬撃を避けた。その斬撃は後ろの車に当たると車は真っ二つに切れ、それを見たバースは自分に当たったらと想像したのか身震いをしていた。そして取り出した〝バースバスター〟を蝶々ヤミーに向けて構える。
「さっきフルでやっちまったってのに…!デザートはいらねえっての!」
「虫の〝個性〟か何かか…にしても異業な存在…。だが、虫螻如きがこの俺に楯突くとはいい度胸だ」
「おぉ威圧凄っ…怖いねぇ…」
エンデヴァーの威圧に付近にいたバースが呟くとその
「アレっ、〝ヤミー〟って言ったよな!?お前あのヤミーって奴と面識あるのか?」
「……いや、今初めてだ」
「はぁ!?何だよそれっ!」
「心配しなさんなっ。一応俺プロヒーロー何だけど…会長曰く〝ヤミー専門〟でもあるんだ。まあ小舟に乗ったつもりで期待しててくれよ…!!」
((いや、小舟は期待できんぞ……?))
バースはそう言って駆け出すと、
☆★☆★☆★☆★
「うぉっ!?」
「ぎゃっ!?」
「っととと…!うわっ!」
「っ!立て!!まだ奴は…!」
「いや…流石に気絶してる…」
オーズの〝ヒートアリキック〟がステインに炸裂し、ステインは地面へと叩きつけられ、その衝撃の余波が空中にいた飯田、緑谷が受けてしまい2人は地面へと落っこちる。その後にオーズも落ちて着地しようとするが体制を崩して豪快に尻もちをついてしまう。だが油断は禁物だと言わんばかりに轟は3人に声を上げて呼び掛けるが、抉れた地面を覗いたアンクはそう言って4人は立ち止まる。
飯田と緑谷の攻撃に続き、オーズの必殺技まで食らったのだ。これで起き上がっていたら肝が冷えるぐらいじゃ済まなかっただろう。強張ってた身体が緩んだのか轟は息を吐き、口を動かした。
「………まだ油断はできねえ。拘束して通りに出よう。俺の氷結だと起きた拍子で体割れちまうかもしんねえ。何か縛れるもんは………」
「このコンボの毒を撃ち込んだから…起き上がらないとは思うけど…そうだね。念の為……え〜っと…」
「…あ、武器は全部外しておこう。起き上がってきたらたまったもんじゃない…」
「…手伝おう緑谷君」
「あ、ありがとう飯田君」
轟の言葉に変身を解いた火野は何かないかと辺りを見渡し探し出す。緑谷はそう言って気絶しているステインを引っ張り上げ飯田と一緒に装備されてる武器を外す。飯田は緑谷に対して罪悪感、緑谷は飯田に対してどう接していいのか分からず、喧嘩のような雰囲気となり、2人は黙々と手だけを動かしていた。
☆★☆
「さすがゴミ置き場…あるもんだな」
「そだね…うおっと…」
「火野君、やはり俺が引く」
「ああいいよいいよ。毒のせいで皆んな感覚おかしくなってるから、…多分飯田君腕ヤバいだろうし、俺がこのまま持つよ。……てかアンク!お前何もしてないんだからお前持てよ!」
「あ?フン、誰がやるか」
戦っていた路地裏はちょうどゴミ置き場だったので意外と探せば粗大ゴミを縛っていたロープが見つかり拝借してステインの身体に縛り付けていた。ズルズルと引っ張り、力が抜けたのかロープを落とした火野に飯田は代わろうと声を掛けるが火野は断り、飛んでいる腕のアンクに渡そうとする。が、アンクはそれを面倒くさそうに拒んでそっぽを向いていた。オーズのムカチリコンボにより痛覚を無くした神経毒を浴びせた為、火野を含めた4人は痛みを感じない状態だった。その状態で飯田は声を掛けたのだろうが実際は腕が上がらない状態だった為か見ていた火野は拒み、ロープを拾い上げてそのまま続けて引っ張る。
「悪かった…プロの俺が完全に足手纏いだった…」
「いえ…一対一でヒーロー殺しの〝個性〟だともう仕方ないと思います…強過ぎる…」
一方で緑谷をおぶさっていたネイティブが何も出来なかったのに不甲斐なく感じたのか謝ると緑谷はぐったりしながらそう答える。足を斬られた為、歩くのが辛そうにしていた彼にアンクが表通りに避難させたネイティブと合流し、軽症のネイティブは緑谷をおぶさっている。緑谷が言い終わると轟は気を失っているステインを見ながら口を動かした。
「4対1の上に火野の毒で油断、そしてこいつ自身のミスがあってギリギリ勝てた。脚斬ったから動けないと 油断してたんじゃねぇかな。ラスト飯田のレシプロはともかく…緑谷の続いて火野の動きに反応がなかった…」
「う、ううん…。でも余り良い気はしなかったな…。毒なんて汚いやり方本当によかったかな…」
「フン!何処までお人好しなんだお前は。犯罪を犯した相手に汚いもクソもあるか!」
「う、うるさいなぁ!お前だって加勢しなかったじゃんか!」
轟の言葉に火野はそう言うとアンクは呆れた声で文句を言ってそれを火野は言い返す。それを見ていたネイティブは腕だけが動いているアンクを見て引き気味に口を開く。
「あ、あの腕は〝個性〟…何だよな…?
火野君って子凄い変わった〝個性〟持ちなんだな…」
「ま、まぁ…世の中は広いと言う事で…」
ネイティブの言葉に緑谷は誤魔化しながら答えると大通りの脇道から1人の小柄な老人が現れる。老人の割にはコスチュームっぽい格好をしているなと火野は思った瞬間、こちらを見るなり
「ん!?なっ!何故お前がここに!!」
「〝グラントリノ〟!!!」
「え、知り合い?」
「うん、僕の職場体験先のヒーロぶぶぅ!!?」
「座ってろっつったろ!!!」
その老人グラントリノを見るなり緑谷は声を上げ火野は聞くと説明しようとした瞬間、顔面をグラントリノに蹴られていた。
「まァ…よくわからんが、とりあえず無事なら良かった」
「グラントリノ…ごめんなさい…」
怒りながらも安否を確認し、無事を確かめていると足型がついた緑谷が謝る。するとグラントリノが出てきた細道からぞろぞろと他のプロヒーロー達がやってくる。
「細道…ここか!?あれ?」
「エンデヴァーさんから応援要請承った、んだが…」
「子供…!?」
「酷い怪我だ、救急車呼べ!!」
「おいコイツ…ヒーロー殺し!!?」
プロヒーローはヒーロー殺しを見るなり驚くが火野達の怪我の具合を見て迅速に対処をする。プロヒーロー達が騒いでる最中、轟は尋ねる。
「あいつ……エンデヴァーがいないのは、まだ向こうは交戦中という事ですか?」
「ああ、そうだ脳無の兄弟が…!」
「ああ!あの
「えっ!?伊達さん!大変だっ直ぐに行かなきゃ…」
「待て映司!」
緑谷が忘れてたのかそう聞くとプロヒーローは答え火野はそれを聞いた瞬間動こうとする。だが、いつの間にか人の姿になっていたアンクが火野を呼び止める。
「何だよアンクっ……アンク?」
「……
いつもと違う雰囲気のアンクに火野は疑問を抱くとアンクは目付きを変え、その気配のする方向へ振り向く。そして、火野達もそれを見て目の当たりにする。それはまるで、降り凌いだ脅威が再び現れる様な感覚を火野達に襲い掛かろうとしていた。
「ーーーーーーーッッッ!!!!」
「「「「「!?」」」」」
ビルからぬうっと顔を出したのはそのビルの屋上と大きさが変わらない程の巨大な蟷螂の様な化け物だった。異業な鳴き声を轟かせ、こちらに視線を向ける〝オトシブミヤミー〟にこの場にいる雄英生、プロヒーローは誰もが驚愕し、グラントリノは口を開く。
「なんじゃありゃあ…!?」
「デカい虫…!?」
「さっきの
プロヒーロー達は驚いているとアンクは火野の服を掴みヤミーを見て口を開く。
「あれもさっきのオーズの仕業か?」
「多分…!でもあんなの見た事ないぞ…!」
「フン!せこい真似しやがる…!おい映司。ボサッとすんな行くぞっ」
「待て待て!お前等はまだ学生だろ!プロに任せてお前等は避難してろ!」
「はぁ!?んな事言ってる場合か!」
「ア、アンク落ち着いて!」
1人のプロヒーローに言われたアンクは苛ついたのか声を上げて返すと火野はアンクを抑える。するとオトシブミヤミーはビルの上から数多の足でこちらにゆっくりと近づいて来たのだ。驚いていたグラントリノは我に返り、足から空気を噴射してその場から飛び立つ。
「グラントリノ!!」
「子供等は大人しくしてろ!!(異形型の〝個性〟か…!?どうであれ野放しにはできそうにないな…!!)」
緑谷が叫び、グラントリノは雄英生にそう言ってビルを踏み台にし、凄まじい速度で壁ジャンプする。そして勢いよくオトシブミヤミーに突っ込んで蹴りを食らわした。
「ーーーッッ!!?」
「図体がデカいだけか!とりあえず大人しくしてろ!」
グラントリノ
個性『ジェット』
足の裏の噴射口から空気を噴出!!
ただし噴く空気は呼吸で吸った分だ!
あくまで連続で噴くと老体にひびきますね。
「俺達も加勢するぞ!」
「貴方達は避難してなさい!ここは私等が食い止める!」
グラントリノが交戦を開始し、プロヒーロー達は雄英生に指示を出してオトシブミヤミーへと立ち向かう。
「俺達も加勢を…」
「待て!お前達はヒーロー殺しとの闘いで怪我をしている!ここは俺達プロに任せておけ!…さっきはヘマしたけどようやく見せ場が来たってもんだ…!轟君だったかな?この子を頼む」
轟も加勢しようと左手から炎を出すがネイティブが止め、そう言って緑谷を下ろす。ステインとの戦いで痛覚は無くなっているが怪我をしている事には変わりない。ネイティブの言葉に雄英生は俯き、それを了承し、言われた通り反対の方角へステインを連れて避難しようとする。
だが。
その反対方向から、数体の昆虫類のヤミーが出現し、こちらを見て一体の蝗ヤミーが言葉を発する。
「ヒーロー…アクノコンゲン…ツブス!」
「こいつ等はUSJの時の‥!?」
「っ!別のヤミー…!?」
「火野が蹴っ飛ばした
「これでも学生だから戦うなって言えるのか!?冗談じゃない!大人しくして死ぬのが関の山だろーな!映司!戦えるならこいつを受け取れっ!」
飯田、緑谷、轟がそう言うと学生だから戦えないという縛りにうんざりしたのかアンクは声を上げ、火野にタトバのメダルを投げ渡す。反射的に火野は受け取るが、背後で戦っているプロヒーロー達を見て戸惑う。だが、それも一瞬で、火野は前方へと振り返り縛っていたステインの縄を離すと火野はオーズドライバーを装着する。二枚、一枚とコアメダルを嵌め込み、オースキャナーを取り出しベルトにスキャンした。
「今は考えてる暇はないようだな…!変身!」
タカ!
トラ!
バッタ!
タ・ト・バ!タトバタ・ト・バ!
「キェエ!!」
「シャアッ!!」
音声が鳴り響き、タトバコンボへと変身したオーズはファイティングポーズを構え、迫り来るヤミー達へと身構えていた。
ー まずは身だしなみから ー
爆豪は職場体験でNo.4ヒーロー
〝ベストジーニスト〟の元へ訪れていた!
だがベストジーニストは矯正するべく
爆豪のヘアスタイルを弄っていたのだ!
ベストジーニスト
「正直、君の事は好きじゃない。
君を見て久々にグッと…む?」
爆豪「…!」boom!!
ベストジーニストは爆豪の髪を整えるが
爆発して元通りになる。
だがベストジーニストは負けずと再度整える。
ベストジーニスト
「…。」
爆豪「……!」boom!!
ベストジーニスト
「…。」チョキッ
爆豪「『チョキ』っておおおおい!!?
何してんだよぉ!!?」
ベストジーニスト
「癖が強いから切って調整を…」
爆豪「だぁからって切るなや!
責めてワックスかなんかで固めろやあ!!」
ベストジーニスト
「(固めるのは拒まないのか…)」
次回!No.47 応援という名のアイテム
更に向こうへ!Plus Ultra!!