いつかの明日へ、【ヒーロー】は助け合いでしょ   作:しょくんだよ

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平和と詳細とその人物


第7章 〜期末試験〜
No.61 やってきた生徒達の地獄


 

とある地下室。顔が爛れているのか判別出来るモノがなく、()()()しかない男。その男には呼吸器や点滴の管が張り巡らされており、座っている椅子から一歩も動けない様子に見えていた。

男はモニター画面に映し出されている死柄木を見ながらその口を開いた。

 

「ヒーロー殺し、捕まるとは思わなかったが概ね予想通りだ。暴れたい奴、共感した奴…、様々な人間が衝動を解放する場として(ヴィラン)連合を求める。死柄木弔はそんな奴等を統括しなければならない立場となる!」

 

「出来るかね、あの〝子供〟に。ワシは先生が前に出た方が事が進むと思うが…」

 

その背後にいたドクターが肩をすくめながらそう言うと男は軽く笑い口を開く。

 

「ハハ…、では早く体を治してくれよドクター」

 

「〝超再生〟を手に入れるのがあと5年早ければなぁ…!傷が癒えてからでは意味のない、期待外れの〝個性〟だった」

 

「いいのさ!彼には苦労してもらう!次の〝僕〟となる為にあの子はそう成り得る歪みを生まれ持った男だよ」

 

男はそう言って死柄木の映るモニター画面に手を差し伸べ触れる。ふと、ドクターは思ったのかそれを口に出した。

 

「そういやぁ、あの小娘も連合の一員じゃろ?〝個性〟も素晴らしいが()()()のが残念でしょうがないのぅ」

 

「あぁ…脇真音優無か。僕も驚いたよ、〝個性〟が奪えないなんてもう鳥肌が立つくらいね。…だけどあの娘の作り出すヤミーは素晴らしいものだ!弔を支える柱となりやがては世界を制する協力な手助けとなる。…だが特殊な娘だね。例えるならゲームの一時的に協力してくれるけど何を仕出かすか分からない要注意キャラクターさ。一つ扱いを誤ってしまえば〝脅威〟になってもおかしくはない…。だけどねドクター。彼女の心もまた黒く染まっている…まるで()()()()()()を知ってしまっている顔をしてたよ」

 

男は一旦区切ると手の甲に顔を置いて再び口を開いた。

 

「そんな〝子供〟が道を正そうとするのは決してない…!私が歩ませてあげるさ、弔と同じ道を!今のうちに謳歌するといい、オールマイト。仮初の仮面(茶番)をね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★☆★☆

 

 

 

時は流れ6月最終日ーーーー……

もう直ぐ夏休みが迫って来る中、その夏休みに行われる〝林間合宿〟の存在を知らされた生徒達は心を躍らさせ待ち望んでいた。

だが、その前に中間を終え間もなくやってくる期末テストが彼等を待ち受けていた。その日も残すところ1週間を切っていたのだった。

 

「全く勉強してねーーー!!」

 

午前中の授業が終わり昼休憩と差し掛かる中、中間テストの成績がクラス内で最下位20位の上鳴が突然声を上げて焦っていた。その隣には成績19位の芦戸がその様子を見て笑っている。

 

「体育祭やら職場体験やら!更にはヒーローショーとドタバタ続きで全く勉強してねぇーー!!」

 

「確かに」

 

「あっはっはっは、どれも楽しかったねー」

 

頭を抑えて必死にそう言って叫ぶ上鳴に成績15位の常闇が同感すると、もはや楽観的になっている芦戸。

それを聞いていたのか成績が12位の砂藤が背後の席の成績11位の障子に話し掛ける。

 

「中間はまー入学したてで範囲狭いし、特に苦労無かったんだけどなー…。行事が重なったのもあるけどやっぱ、期末は中間と違って…」

 

「あぁ、筆記試験に加えて演習試験が行われるんだろ?」

 

複製した口から言葉を発すると、それを聞いていた成績9位の峰田があっけからんとした態度で自分の席から口を開いた。

 

「ま、その試験が辛え所だよなぁ」

 

成績9位。改めてその順位を頭の中で思い出した上鳴と芦戸は妬めしそうに峰田に向かって声を荒げた。

 

「あんたは同族だと思ってた!」

 

「お前みたいな奴はバカで初めて愛嬌出るんだろが…!どこに需要あんだよ…!!」

 

「世界かな」

 

どこかを見据えた様に峰田は2人に背を向き最下位とその次の2人に対して調子に乗っていた。すると、緑谷が上鳴と芦戸に声を掛けた。

 

「アシドさん、上鳴君!が…頑張ろうよ!やっぱ全員で林間合宿行きたいもんね!」

 

「そうだね、俺も頑張るから2人も頑張ろ!」

 

「うむ!」

 

「普通に授業受けてれば赤点は出ねえだろ」

 

「お前等言葉には気をつけろ!!」

 

成績4位の緑谷に続き、10位の火野が励ますと3位の飯田が強く頷き、轟が当たり前の様にそう言うと、自分より成績の上な奴らに言われて心苦しいのか胸を抑えながら叫ぶ。

 

「宜しいですかお二人共、座学なら私お力添え出来るかもしれません」

 

「「ヤオモモーーー!!」」

 

成績トップ1位の八百万の言葉に感極まり上鳴と芦戸は八百万のあだ名を呼ぶ。

すると八百万は急に俯き、ボソッと呟いた。

 

「演習の方はからっきしでしょうけど…フッ」

 

「?」

 

何言ったか聞き取れなかったのか轟は首を傾げると八百万の前に成績7位の耳郎、17位の瀬呂、8位の尾白が集まりそれぞれがお願いした。

 

「おニ人じゃないけど… ウチも良いかな?二次関数応用ちょっと躓いちゃってて………」

 

「わりィ俺も!八百万古文わかる?」

 

「俺も」

 

「え、え……!!良いデストモ!!では週末にでも私の家でお勉強会催しましょう!」

 

「マジで!?うん、ヤオモモん家楽しみー!」

 

同じクラスの仲間達にお願いされて八百万は大喜びで了承すると突然早口となり提案を申し出るとお金持ちの家に行けると思ったのか芦戸がはしゃぐ。

すると八百万は席から立ち上がり興奮気味に喋り出した。

 

「ああ!そうなるとまずお母様にご報告して講堂を開けていただかないと…!」

 

(((講堂!?)))

 

「皆さんお紅茶はどこかご贔屓ありまして!?我が家はいつもハロッズかウェッジウッドなのでご希望がありましたら用意しますわ!」

 

(((あ!?)))

 

「そうと決まれば早速家内のお手伝いの皆様にも報告して皆さんが喜べる様に最高のおもてなしをしなくては…!必ずお力になってみせますわ…!」

 

ぷりぷりと期待に応える様興奮する八百万。

それを見ていた上鳴と耳郎は引いていたものの、彼女の笑顔を見てその顔は次第に笑みを浮かべていた。

 

「(ナチュラルに生まれの違い叩きつけられたけど)」

 

「(なんかプリプリしてんの超カァイイからどうでもいいや)なんだっけ?いろはす?でいいよ」

 

「ハロッズですね!!分かりましたわ!!」

 

お金持ちの発言に格の差を突き付けられた気がしたのか適当に答える上鳴に八百万はそう言って一層興奮していた。

すると、それを見ていた成績15位の切島が呟く。

 

「この人徳の差よ」

 

「俺もあるわ!テメ教え殺したろかッ!?」

 

「おお!頼む!」

 

それを聞いていた成績3位の爆豪がキレながら言うと切島は拒否する事なくその発言に食い付きお願いしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

ご飯を食べにメシ処に来た生徒達。一つの食卓に

緑谷、飯田、麗日、蛙吹、葉隠、轟、火野が座って食事をしていた。

それぞれが注文した料理が置いてあるトレーをテーブルに置き、ご飯を食べ始めていた時、緑谷が手を合わ合掌しながら話しかけてくる。

 

「普通科目は授業範囲内からでまだなんとかなるけど…、演習試験が内容不透明で怖いね…」

 

「そうだな。突飛な事はしないと思うがなぁ」

 

「普通科目はまだ何とかなるんやな…」

 

同じく合掌をしてる飯田が答え、成績13位の麗日は不安そうにそう言うと隣の蛙吹、葉隠が食べはじめながら口を開いた。

 

「一学期でやった事の総合的内容」

 

「とだけしか教えてくれないんだもの、相澤先生」

 

「戦闘訓練と救助訓練、後はほぼ基礎トレだよね」

 

成績16位の葉隠に続いて6位の蛙吹がパンを千切りながら言うと麗日はそう答える。演習試験は葉隠と蛙吹が言う様に相澤からは総合的範囲内としか知らされていない。なので午後からのヒーロー基礎学で一学期に習った内容だと皆は認識しているが正直心許ない。

 

「普通に授業受けてりゃ大丈夫だろ…」

 

「轟君、優秀な人ならそうかもしれないけどそうでもない人もいるんだよ…?」

 

蕎麦を啜る轟が呟くと隣に座っていた火野が苦笑しながら答える。

 

「試験勉強に加えて体力面でも万全に…あイタ!!」

 

緑谷は教わった事を思い返して予測していると突然後頭部に肘を当てて来る者がいた。

緑谷は振り返るとそこに立っていたのは物間だった。

 

「ああごめん。頭大きいから当たってしまった」

 

「B組の!えっと…物間君!よくも!」

 

「君らヒーロー殺しに遭遇したんだってね」

 

「!」

 

嫌がらせみたいな真似をする物間に緑谷は絵で描いた様な白目で言い返そうとするが間入れず物間はそう言って喋り出した。

 

「体育祭に続いて注目を浴びる要素ばかり増えていくよねA組って。ただその注目って決して期待値とかじゃなくてトラブルを引きつける的なものだよね」

 

「!?」

 

「何が言いたいの物間君?」

 

煽ってくる物間に聞いていた火野がそう言うと物間は悪人ぽく笑い出し見下す様な目付きで口を開いた。

 

「あっはっはっは!誤解しないでくれるかい?オーズの火野君。僕は今後起き得る話をしに来ただけさ!あー怖い!いつか君達が呼ぶトラブルに巻き込まれて僕らにまで被害が及ぶかもしれないなあ!ああ怖ふっ!!」

 

憎たらしい顔と嫌味を言う物間に突如背後から手刀が繰り出され物間は気絶して倒れそうになるがその手刀をした人物、同じくB組の拳藤が器用に抱える。

 

「物間シャレにならん。飯田の件知らないの?ごめんなA組。こいつ心がちょっとアレなんだよ」

 

「拳藤君!」

 

「(心が…)」

 

物間の持ってたトレーを隣のテーブルに置きながら謝り、飯田が名を言うと緑谷は若干気になったのか心の中でそう思っていた。

すると、拳藤はそのまま口を開く。

 

「あんたらさ、さっき期末試験が不透明とかなんだのって言ってたよね。入試ん時みたいな対ロボットの実戦演習らしいよ」

 

「「「「!」」」」

 

突然の拳藤の言葉に食卓にいた7人が驚き目を見開いていた。

 

「え!?本当!?なんで知ってるの!!?」

 

「私知り合いに先輩がいるからさ。聞いたんだ。ちょっとズルだけど」

 

「ズルじゃないよ!そうだきっと前情報の収集も試験の一環に織り込まれてたんだ。そっか、先輩に聞けば良かったんだ。何で気付かなかったんだ…」ブツブツブツブツ

 

「…!?」

 

「拳藤さん気にしないで。緑谷君考え事するとこーなるんだよ」

 

突然のブツブツモードに入った緑谷に拳藤は驚いて引いていると火野がすかさずフォローを入れる。

すると、浅かったのか気絶していた物間の首がゆっくりと起き上がり彼は口を動かした。

 

「馬鹿なのかい、拳藤?折角の情報アドバンテージを!!今こそ体育祭で僕達の出番を奪った憎きA組を出し抜くチャンスだったんだ…」

 

「体育祭は私等が駄目だった。そして憎くはないっつーの」

 

「あひっ!!」

 

性懲りも無く言う物間に拳藤は再び手刀を入れてそのまま物間を連れて行き、その場を後にした。

 

((((B組の姉御的存在…))))

 

「B組の人達も個性豊かだなぁ」

 

拳藤達の後ろ姿を見て食卓に座っていた6人はそう思っていると火野はご飯を食べながらボソッと呟いていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★☆★☆

 

 

放課後、A組の教室にて。

 

「んだよロボならラクチンだぜ!!」

 

「やったあ」

 

拳藤に教えてもらった演習内容を緑谷達は他のクラスメイト達に知らせると馬鹿2人組の上鳴、芦戸が満面の笑顔で嬉しそうにしていた。

 

「お前等は対人だと〝個性〟の調整大変そうだからな…」

 

「ああ!ロボならブッパで楽勝だ!!」

 

「あとは勉強教えてもらえれば」

 

「これで林間合宿バッチリだ!!」

 

障子が複製の口でそう言って心配しているが上鳴はお構いなしに言うと、瀬呂に続いて芦戸が喜び両手を上げる。

もう彼等の頭の中はお花畑でいっぱいなのだろう。

すると、不満なのか鞄を肩に背負い帰ろうとしていた爆豪が「ケッ」と言って悪態を吐く。

 

「人でもロボでもブッ飛ばすのは同じだろ。何がラクチンだアホが」

 

「アホとは何だアホとは!!」

 

「うるせえな、調整なんか勝手にできるもんだろアホだろ!なあ!?デク!」

 

言い返す上鳴にキレてるとその言葉は突然緑谷に降り掛かる。2人の関係はご存知の生徒達は会話を止めて静まり返る。そしてビクつく緑谷に爆豪はギロリと睨みつけ口を開いた。

 

「〝個性〟の使い方…ちょっと分かってきたか知らねえけどよ。てめェはつくづく俺の神経逆なでするな」

 

「アレか…!前のデク君、爆豪君みたいな動きになってた」

 

「あーーー、確かに…!」

 

その言葉に一瞬何のことだと火野は首を傾げると麗日が思い出してそう言うとそんな事あったなと芦戸も思い出していた。午後の授業でレースをした時に見せた緑谷のフルカウルの事だろう。

 

「体育祭みたいな無様な結果は晒さねぇ……!次の期末なら個人成績で否が応にも完全に優劣つく…!完膚なきまでに差ァつけて、てめェぶち殺してやる!火野ォ、轟ィ…!!てめェ等もなァ!!」

 

緑谷に指を突き出して言うと目線を火野と轟に向けて宣戦布告を押し付ける。爆豪は言い終わると教室の扉を勢いよくガンッと開けて出て行った。

 

「…久々にガチなバクゴーだ」

 

「焦燥…?或いは憎悪か…」

 

「相変わらずだなぁ…」

(フン、雑魚の戯言だ)

 

若干引きながら頭を掻く切島に座って腕を組む常闇が爆豪の姿を見てそう言っていると、火野は面倒くさそうにしているとアンクが体の中からそう言っていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★☆★

 

放課後、火野も身支度を済まして帰宅する最中、靴入れのロッカーから靴を取り出して履き替えると火野は大きく背伸びをしながら体の中にいるアンクに声をかけた。

 

「ん〜…!さて、帰って勉強しなきゃ…そう言えばアンクって勉強とか出来るの?」

 

(あ?人間の考えたよく分からん問題集か?あんなの直ぐに覚えられるがそんな事して俺に得する事が一つもない)

 

「へぇ、グリードも頭いいんだ。じゃあ一緒に勉」

 

(断る。今言ったろ、得する事なんか一つもない)

 

「えー、少しは学びなよ、歴史とか面白いよ?」

 

(くだらない。が、アイスの歴史なら見ても良いぞ)

 

「お前の頭ん中アイスしかないのかよ…」

 

相変わらずアイスの事となると食い付くがアンクと出会って散々アイスを見ては食べて来た火野にとってうんざりしていた。

すると、後ろから轟が声を掛けてくる。

 

「火野、勉強お前はどうするんだ?」

 

「あ、轟君。ん〜自主勉強かな…」

 

「そうか、…お前が良かったら一緒に勉強しないか?」

 

「え、いいの?ちょうど分からない所あったから助かるよ〜!どこかの誰かとは大違い、持つべきものは友達だね」

 

(おい、それは誰の事だ?)

 

轟の誘いに火野は喜び自分の体を一瞬見ながらそう言うとアンクが気にしたのかそう聴こえてくる。

だが火野は無視して轟に提案した。

 

「じゃあさ轟君、週末に図書館で勉強しない?あそこなら涼しいし勉強も捗ると思うんだけど」

 

「あぁ、そうするか」

 

「よし決まりだね!これで勉強はバッチリ!轟君頭良いしもしかしたら凄い成績取れそうだなぁ!」

 

「いや…、そんな言う程じゃねぇぞ…?てか、そこまで期待されると返ってプレッシャーになるんだが…」

 

張り切る火野の言葉轟は買い被りだと目を逸らすが心なしからかどこかその表情は嬉しそうに見えていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★☆★

 

 

 

 

同時刻、鴻上ファンデーションの会長室にて。

 

 

「ふぁあ…、お呼びですかぁ会長?」

 

「品のない欠伸ですね伊達さん」

 

「しゃーねーだろ、保須事件の一件で引っ張りだこで碌に休めてないんだよこっちは」

 

会長室に現れた伊達は入って早々大きな欠伸をして頭をボリボリと掻く。ソファーに座って会長から用意された1ホールのバースデーケーキをカットして食べながら里中は眉に皺を寄せて言うと伊達はジト目で言い返す。

すると、会長が席を立ち、伊達に向かってゆっくりと歩きながら口を開いた。

 

「伊達君、例の雄英高校の件は覚えているかね?」

 

「え?……あ〜何でしたっけ?」

 

「1週間後に行われるヒーロー科1年生の期末試験、〝演習試験は対人戦闘・活動を見据えた〟より実戦に近い教えをする内容の事で火野映司さんには特別に伊達さんが〝参加指導〟する話です。昨日話したのにもう忘れたのですか?」

 

伊達はキョトンとした顔で首を傾げると呆れた里中は再度説明してあげていた。

伊達は「あー」と思い出したのか息を吐いて口を動かす。

 

「急な話だよなぁ、そもそも雄英高にはプロヒーローの揃い組だろ?何で教師でもない俺が…」

 

「火野映司さんは〝個性〟オーズの力は底知れない物で す。しかも最近発生したアンクが加わってぶっちゃけチートみたいな力なので同じメダルを使うバースの伊達さんにわざわざ協力を申し込まれたんですよ?チッ…それも昨日説明したのに低脳みそ過ぎませんか?」

 

「て、低脳みそて…里中ちゃん毒舌過ぎ…てか、舌打ちしたよね今?流石に傷つくよ?」

 

大きく息を吐き、聞こえない様舌打ちして里中はそう説明すると伊達は傷付いたのかしょんぼりしながら言うと会長が何か思ったのか口を開いた。

 

「その事なのだがね伊達君。我が社の社員の1人が是非とも火野映司君と実戦をしてみたいと言う志願をもらったのだよ」

 

「え?」

 

会長の言葉に伊達が声を漏らすとその話を聞いてなかったのか里中も口を開く。

 

「それは初耳です会長。そんな物好きな方、誰なのですか?」

 

「私ですよ」

 

里中が言った瞬間。背後から男性の声が聞こえて里中と伊達は振り返る。その人物を見た2人は目を見開き驚くと、伊達がその人物に指を向ける。

 

「えっ!?ま、マジで言ってんの?()()()()()()()ともあろうアンタが…!?」

 

「ていうか、他人に興味を持つ事自体に驚きなんですけど…」

 

伊達に続いて珍しく里中も驚いてそう言うと黒のスーツを着た男性がセルメダルを1枚取り出して口を開いた。

 

「えぇ、火野君のオーズの力はバースシステムの戦闘データの元。職場体験の時は海外へ出張してしまい会えませんでしたが、直に観れるならば是非とも実力がてらに〝観察〟したいのです」

 

「ハッハッハッハ!!君のその見たいと言う欲望!!素晴らしいぃ!では伊達君の代わりに君に頼むとしよう!!」

 

男性の言葉に上機嫌となった会長は高らかに笑いそう言うと一旦区切り、男性の前へと歩み寄る。

 

「詳細は後で里中君に聞くといい!大いにその欲望を解放してきたまえ!〝ドクター真木〟!!」

 

「ありがとうございます…」

 

会長の言葉に〝真木〟と言う人物は左肩に置いてある不気味な人形が落ちない様、軽くお辞儀をしたのだった。

 

 





今回はおまけ無しで泣すいません泣




No.62 期末テスト

更に向こうへ!Plus Ultra!!
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