皆の傷になって死にたい転生者がベルの兄で才禍の怪物なのは間違っている 作:マタタビネガー
将来への不安で夜寝れない‥‥‥
その時、迷路街に風が吹いた、清らかな風が。
金糸を靡かせる風の嘶きはまさしく精霊の音色。美の女神すら羨む美貌を携えたアイズは風に揺れる金髪を気にせずに呟く。
「─────なんで、『怪物』をかばってるの?」
聞くものに冷酷さすら感じさせる冷たい声が迷路街に響く。彼女の普段を知るものならば誰もが驚愕するほどに感情が込められていない。
ただただ純粋に疑問を口にしているだけ、そう思わせるような無機質な問いかけは冷徹に目の前の状況を捉えていた。
華奢な少女剣士の手が剣の柄に添えられながら震えていることに気がついているのはおそらく、事態の流れを俯瞰している剣聖のみだろう。
アイズの瞳にはその光景が────白髪の冒険者が、英雄の似姿であるベル・クラネルが醜悪なモンスターを庇っている姿が映っていた。
それは、彼女にとってありえない、あってはならない光景だった。
モンスターとは人に害をなす存在。
その事実だけは絶対不変の真理である。モンスターと人類が相容れることなど有り得ない。
だが、今、そのあり得ない光景は確かに現実として眼前に広がっている。
それを見てしまったアイズの中で、何かが切れた。今まで必死に抑え込んでいたものが堰を切ったように溢れ出し、理性を塗り潰す。
復讐姫の本性を露わにした彼女が放つ威圧感は凄まじく、周囲一帯の空気を軋ませて迷宮街に蔓延する混乱を一息に鎮めた。
迷路街に荒ぶ風は魔法を使っていないのに関わらずアイズの激情が原因なのではないかと錯覚してしまうほどの存在感。
「────ッッ!!」
対峙するベルにのしかかる恐怖心は筆舌に尽くし難い。並の人間ならそれだけで気絶してもおかしくないプレッシャーの中、ベルは歯を食いしばり、意識を強く保つ。
「どいて、『怪物』は、モンスターは殺さなくちゃいけない」
そんなベルの内心なぞ知る由もなく、淡々と告げられる言葉。それは、死刑宣告にも等しい重みを持っていた。
モンスターと人は相容れない。それは、この世界において絶対的な真実であり、覆すことなど不可能な理。
太古の時代より数え切れぬ数の死を、悲劇を、惨劇を生み出してきたモンスターと人との歴史がそれを証明し続けている。
なんの罪もない人々を殺し、喰らい、蹂躙してきた怪物どもを許容するなどできるはずがない。
破壊と殺戮、その二つを存在意義とするモンスターは人の敵であり、人類の天敵に他ならないのだ。
故に、たとえそれがどれほどの『英雄』であろうとも、『怪物』を庇うことは許されない。
それが、世界の常識であり、人々の認識だ。
それなのに──────。
「いや、です··········!!」
殺意すら混じったアイズの言葉に、それでもベルははっきりと拒絶の意を示す。
「そう··········そっか············」
内心で渦巻く激情に反してその拒絶の言葉はストン、と胸に落ちた。
その答えはきっと、最初からわかっていたのかもしれない。
『─────例えば、の話だが·······『怪物』に人間と同じ情動と生きる理由があるとしたら、お前はそれを殺せるのか?』
あの村でアルに言われた言葉が脳裏に浮かぶ。あの時はその意味がわからなかったが、今は呪いにも似た重さを持ってアイズの心を締め付ける。
研ぎ澄まされた刃物のような冷徹さと鋭利さを宿した瞳を向けてくるアイズと、相対する白髪の冒険者は視線を逸らすことなく睨み合う。
テンペスト、と呟くようにこぼすと風が吹き荒れて暴風が渦を巻き、精霊の風が迷路街を吹き抜ける。
剣帯から外された不壊剣の鞘がカラン、という音を立てて地面に転がる。
抜き放たれた刃は精霊の風を纏い、その輝きに呼応するようにアイズの戦意が高まっていく。
ガチり、とアイズの中で何かが撃鉄を起こす音が響く。身に纏う清らかな精霊の風が漆黒の嵐へと変わっていく。
背中に刻まれた恩恵の紋様が熱を持ち、疼きだす。
『私はそれがどれだけ人間に近い怪物であろうと、怪物のせいで泣く人がいる限り───────私は『怪物』を殺す』
────そうだ、私はアルにそう返した、なら殺さなくては。
「もう一度だけ言う、どいて」
「──────」
「················それじゃあ」
もはや、アイズの瞳にベルの姿は映っていない。ただひたすらに殺すべき『怪物』のみを視界に収めている。
世界がモノクロに変わっていく、音さえも遠くなっていく。極限まで高まった集中力が時の流れを遅くしていく。
「················それじゃあ、仕方ないね」
瞳の色彩が深い闇へと沈んでいき、深淵の如き暗黒がアイズの瞳に灯る。清涼なる風が淀み、アイズの身体を中心に黒い旋風が巻き起こっていく。
現存するいかなるスキルの中で下界最強とすら評される超抜スキル【復讐姫】。
怨嗟の黒炎が生む憎悪の風が、アイズの感情に呼応して更なる激しさを増して吹き荒れる。
「───────いくよ」
クノッソスの石畳すら破砕する黒風を纏った踏み込みはまさに神速。その速力はLv.6の範疇を軽く超越し、英雄の領域に至る。
弟子の尋常ならざる姿に違和感を覚えたベートが制止しようとするが、初動で遅れたベートではいくら【敏捷】で勝っていても追いつくことは不可能。
精霊の風と復讐の炎を纏った剣姫の動きはまさしく迅雷の如く。
最凶のスキルと精霊の魔法の複合によりLv.6の範疇を大きく逸脱した速力は空に金色の軌跡を残すのみで捉えることは叶わない。
瞬きの間に間合いを詰められたベルに反応する暇さえ与えずにその細腕を振りかぶった。
アイズはベルを視認することを諦め、振り抜いた刃の勢いを殺さずにそのまま横に薙ぐ。
Lv.3にすぎないベルでは漆黒の嵐を帯びたアイズの破断の一撃からヴィーヴルをかばうことなどできるわけもなく、アイズの斬撃は一切の淀みなくヴィーヴルの元へ───たどり着くはずであった。
「──────え」
アイズの、『怪物』しか映してはいなかった視界に飛び込んできたのは強竜すら葬り去るアイズの一撃を『素手』で受け止め、──────『怪物』を守る『英雄』の姿だった。
『─────例えば、の話だが·······『怪物』に人間と同じ情動と生きる理由があるとしたら、お前はそれを殺せるのか?』
怪物は殺すべき存在。それはこの世界に生きるものにとっての絶対不変の真理だ。
怪物は人類に仇なす災厄である。それはこの世界で生きとし生けるものの共通の認識であり、それ故に怪物を殺すことを躊躇う人間はいない。
それなのに、そのはずなのに────
「·····································なん、で」
─────どうして、『怪物』を
守るの?
嘘、うそ、うそだ。
その光景を見た瞬間、アイズ・ヴァレンシュタインの思考は停止する。
ありえない、あってはならない。
モンスターは人類の敵、それはこの世界の常識であり揺るがぬ事実だ。
それなのに。
アイズの心の器が音を立てて崩壊する。目の前にある現実が受け入れられず、まるで悪夢でも見ているかのような錯覚に陥る。
漆黒に染まった瞳が揺れ動き、裏切りの英雄の姿を映す。その瞳に映るのは、どこまでも真っ直ぐな、迷いのない紅瞳をした白髪の魔貌。
アイズをいつもと変わらない仮面のような無表情で見つめる青年の瞳からはなんの感情を窺い知ることはできない。
裏切りの代償として右の掌を僅かに血で濡らしながらもアイズの剣を掴んでいるその顔に動揺や激情の色は一切見えない。
アイズを見据えるその瞳にはただただ静謐さだけが宿っている。
「───────なんで?」
辛うじて絞り出した言葉はアイズ自身ですら驚くほどに震えていた。その声色に込められているのは紛れもない困惑と恐怖。
行かないで、離れないで、と駄々をこねる子供のようにアイズの心が悲鳴を上げている。
怪物と人類の境界を侵した異端者を前にして、燃え盛る復讐心を忘れてただの少女に戻る。
足元から全てが崩れ去ってしまうような喪失感に囚われそうになるが、それでもアイズは必死で崩れ落ちる心を繋ぎ止める。
呼吸が浅くなり、視界が明滅を繰り返す。無意識に身体が小刻みに震え、世界が歪んでいく。
そんなアイズの問いかけに対して、英雄は少し困ったように眉を下げる。しかし、その瞳に浮かぶナニカはやはり揺らぎない。
吹雪に曝されたかのように凍り付く心に、その瞳が、その仕草が、どうしようもなく突き刺さっていく。
ドクドク、という心臓の音がいやに大きく聞こえてくる。嫌だ、聞きたくない。
どろどろと渦巻く絶望と焦燥がアイズの胸の奥底に積もり、重たくなっていく。
やめて、と叫びたくなる。お願いだから、と懇願したくなる。闇色に染まるアイズの瞳が、ぐらりと大きく揺れ動く。
英雄の唇が小さく開き、言葉を紡ぐ。
『─────それならば、どうする? 『怪物』に与した俺を殺すか?アイズ・ヴァレンシュタイン』
ァ、ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァ─────────
「なにを、馬鹿な············。何をしているのか、その意味がわかっているのかッ?!」
愉快犯、とすら評されるその神は理性を失うほどに錯乱し、目の前の光景を否定する。何のためにここまで苦労し、手回しして来たのかわからない。
神ゆえの美貌をグシャグシャに歪め、稲穂のような自然的美しさに満ちた頭髪を掻き毟りながら叫ぶ今の彼を誰がヘルメスだと思おうか。
全知たる神にありえぬ狂乱、汗を飛ばし、唾を撒き散らしながら、ヘルメスは吠える。ヘルメスにそこまでさせる光景がそこにはあった。
─────『英雄』が『怪物』を庇った。
その見る者の理解を拒む光景は否応なしに民衆達の、【ロキ・ファミリア】の目に飛び込んできた。弟を庇ったわけではない。
もとよりアイズの視線にはベルなど入ってはいない、あのまま誰も止めなければアイズはベルを無視してヴィーヴルのみを斬っただろう。
それを理解できぬ『英雄』ではない。
では、なぜ、なぜ、なぜなぜなぜなぜなぜ──────────!!
民衆達の、そして【ロキ・ファミリア】の驚愕が疑問へと変わろうとした時、リヴェリアやベートですら思考を停止した状況にあってなお、『勇者』は最適解を選び取った。
「ラウル!! 民衆の『避難』、急げッ!!」
「え、あ、───は、はいっす!!」
無論、避難なぞ民衆をどけるための、そして困惑し、木偶となった【ロキ・ファミリア】の下位団員にとりあえずの仕事を与え余計なことを考えさせないための方便に過ぎない。
この場において最も適切な選択。混乱したこの状況下であっても、いやだからこそ盲目的なまでに信用する長の言葉にラウル達は即座に従う。
未だ呆然と立ち尽くす他派閥の上位冒険者達にも声をかけ、素早く行動に移らせる。
────だが、それでもフィンの親指に走る激痛は収まらない。
それどころかドクンドクンと脈打つ痛みは刻一刻とその強さを増している。それはまるで、指先からナニカに侵食されていくような恐怖を呼び起こす。
思わず歯を食い縛り、額に脂汗を浮かべる。
フィンの視線の先には呆然とする少年、苦痛に喘ぐヴィーヴル、剣を振りきったまま硬直するアイズ────そして、アイズの剣を素手で止めて手のひらを赤く染めるアルの姿があった。
「どういう、つもりかな、アル」
ラウルたちが民衆達を『避難』させ始め、周囲に【ロキ・ファミリア】と神ヘルメス以外の目がないことを確認したフィンが誰よりも早く口を開く。
こればかりは自分が聞かねばならないとわかっているから。
フィンは自覚する。今、己が立っているのは闇派閥などよりも余程端的に英雄都市オラリオを終わらせかねない『地雷』の真上であるということに。
地雷からの『退き方』を誤れば取り返しはつかない。故に、これはフィン以外には務められない。
アルの返答如何によっては─────
リヴェリアよりも、ガレスよりも、『英雄』に憧れるフィンだからこそ知っているアル・クラネルの虚構────アルは『英雄』であることに執着が一切ない。
積み上げてきた『偉業』、惜しみない『名声』、誰しもが羨望する『地位』、その全てをアルは必要であればゴミのように捨てられる。
それを誰よりもその『偉業』を、『名声』を、『地位』を渇望していたフィンのみが理解していた。
今のアルは『捨てかねない』。
フィンの親指の激痛はそれを訴えかけていた。そして、その危惧は正しかった。
混乱の渦中にあるこの場で困惑の極致にあったのはなにも【ロキ・ファミリア】の団員だけではない。
当のベルこそ、その筆頭であった。
大衆の面前で冒険者が『怪物』を庇う、その意味がわかっているからこそベルも意地汚い守銭奴を装ったのだ。
だが、アルにはそんな仮面はかぶれない。
いかにヴィーヴルが巨万の富のもととなるレアモンスターだとしてもそれは一般の第二級前後の者達にとっての巨万の富だ。
都市最強派閥の最高戦力、全冒険者の頂天に立つアルからすればはした金とまでは言わずとも深層域に単騎で潜ったほうが余程稼げる程度の金額でしかない。
理解できない、納得も出来ない、ただ一つわかるのは誰よりも尊敬する兄が『英雄』としての名声を捨て去る覚悟で自分を────否、ウィーネを守ったのだということ。
「─────ッ!!」
兄の背中が伝えてくる通りに槍の戒めを解き、傷ついたウィーネを袋小路なこの状況から逃す。
「───、───ガ、ァァアアアアアアアアアアア────ァッッ!!」
咄嗟に動揺を未だ拭えていない【ロキ・ファミリア】の者達がフィンの指示から外れて武器を持って追うが、それを阻むようにナニカが吠えた。
その怒号にビクリと身体を震わせて動きを止めた団員達が目を向けると、そこには牙を剥き出しにしてこちらに威嚇してくるモンスター達がいた。
迷路街の死角からぞろぞろと姿を現すのは冒険者の武装を身に着けたモンスターの群れ。
「なっ、武装したモンスター!?」
「クソっ、どこから湧いてきやがった!」
紅い鱗を持ったリザードマン、全身が鉱石で出来た人蟹、人頭蛇体のラミアと多種多様の怪物達の大群が壁となって立ち塞がり、ベル達を追おうとする【ロキ・ファミリア】の足を鈍らせる。
幾重もの咆哮の声が響き、少なくない数のモンスター達が地上に進出していたことを否応なしに悟らされる。
上層種から深層種まで様々な種類のモンスター達の総数は三十はくだらない。
この場にいる全ての人間の背筋に冷たいものが走る。
こんな数のモンスター達がどこに隠れていたのか、そもそもどうやってここまで誘導してきたのか、疑問は尽きないが今は考えている場合ではない。
「武装したモンスターってリヴィラにいるんじゃ··········」
「いえ、それよりもギルドの情報が正しければこいつらは全員、強化種なはず!!」
先日、リヴィラの街を壊滅させたという武装したモンスター達。並み居る上級冒険者が手も足も出ないほどの強さを持つという個体の集まり。
それも上層から深層に至る様々な種類のモンスターの強化種と思われる 異常個体が百近く現れたという未曾有の異常事態は団員の耳にも新しい。
それに、今ここにいるということはギルドから鎮圧を依頼されていた【ガネーシャ・ファミリア】は負けたのだろうか。
複数の第一級冒険者を上回りかねない脅威の出現に、団員達の顔に焦燥と緊張の色が深く刻まれる。
武装したモンスターたちと【ロキ・ファミリア】の戦端が開かれようとした時─────
「どういうつもりなのか、そう聞いたな、フィン」
遠ざかってゆく弟を背に、自らの剣に、自らの手にこびりついた『人』の血に言葉を失うアイズを前に口を噤んでいたアルが口を開く。
フィンの言葉に答えるというよりは独り言のようにして呟くアルの声はまるで感情を感じさせない無機質なもの。
ゾワリ、と良くないものを感じたフィンは慌てて口を開こうとするが、 フィンが口を開くより早くアルは声を上げた。
その時、フィンの親指が『折れた』。
「
──────ただ、モンスターを庇う、それでは不足だ。
まぁ、たしかにこのオラリオで最も強い上に容姿端麗、頭脳明晰、品行方正、文武両道、眉目秀麗、才色兼備、その全てが揃った完全無欠の英雄な俺がモンスターを庇う、というのはその他大勢の民衆からすれば大ショックだろう。
それでも【ロキ・ファミリア】や他派閥の冒険者達からすれば嘆きよりも困惑が勝つだろう、あれだけモンスターを殺しておいて今更、平和主義者になるわけでもなし、理由がない、と。
そこで明かすのは知恵を持つモンスター『異端児』の存在。
·············流石、と言っておこう、フィン。
お前が無理矢理にでも、俺の悪評を修正することを諦めて民衆や他派閥の冒険者を散らさなければ知性を持ったモンスターたる『異端児』という『毒』がオラリオ中に広がることとなっただろう。
そうならないよう俺の方でどうにかするつもりだったがおかげで手間が省けた。
『異端児』については【ロキ・ファミリア】だけが知り、俺が『怪物』を庇ったという事実はオラリオ中に広がる。さしものフィンも一度広まってしまえば俺への不信感は拭い去れない。
【ロキ・ファミリア】全員とオラリオ中の民衆、なら【ロキ・ファミリア】のほうが
そして、加えて重要なのは、あくまでも【ロキ・ファミリア】────アイズは『怪物』を殺そうとした事実、それがあるからこそ俺───『剣聖』と【ロキ・ファミリア】は別のものとして扱われる。
多少の責任追及はあれど、大事には到底至らない、民衆のヘイトは俺だけに向く。それは【ヘスティア・ファミリア】に関しても同じだ。
ベルは現状、オラリオにおいては俺の弟、という色眼鏡で見られているし、話題性はどうしても俺が勝つ。
今回のことにおいて【ヘスティア・ファミリア】が敵視されることはまずない、本来ベルに向くはずだったヘイトは俺にすべて向くわけだからな。
無論、自分たちのせいで俺が『英雄』としての地位を失ったことに対する罪悪感を持たない『異端児』達じゃあない。
民衆、【ロキ・ファミリア】、【ヘスティア・ファミリア】、『異端児』、ウラノスとフェルズ。
民衆は『英雄』が『怪物』を庇ったことに。
【ロキ・ファミリア】は俺が自分たちよりもモンスターを選んだことに。
【ヘスティア・ファミリア】は本来、自分たちが負うべき非難を俺一人が背負うことに。
『異端児』やフェルズ達は言うまでもない。
これこそが一石二鳥、なんて言葉すら生温い全方向曇らせ作戦。
············無論、エニュオやらの思惑が裏にあるのはわかっている、だがそれはそれで旨い。
大方の見当は付いてるしな、最悪の場合でもどうにかできるだけの余裕はある。
クッ、ククッ、クククッ····················クハッハッハッハッハッハァッ!!
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アルの主なターゲットはベル、フィン(ロキ)、フェルズ(ウラノス)、異端児たちです。民衆達はそれ自体を曇らせたいというのもあるがベルや異端児への追加燃料目的。
アイズに関してはなんか出来そうだからついでに煽っとくかの精神。
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