皆の傷になって死にたい転生者がベルの兄で才禍の怪物なのは間違っている   作:マタタビネガー

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三話 つよーくなーれーる、理由しぃったー、ぼくをーこえてーすすめー

『世界の中心』、そう評されることもある英雄の都、『迷宮都市オラリオ』。

 

太古に大地に穿たれた『大穴』を塞ぐ蓋の役割を担っている都市は、都市外のものからの襲撃への迎撃を無視したその設計は外敵への対処のためでなく、万が一ダンジョンを封じている創設神ウラノスの祈祷が破られたときに内部から溢れて出るであろうモンスターが外へ進出することを防ぐためにダンジョン産の希少金属も組成に組み込まれた巨大かつ頑強な白い市壁に円状に囲われている。

 

そんな都市の外壁には東西南北にそれぞれ四つの入り口があり、外界と隔てる壁の内側の大部分は冒険者のための区画となっている。

 

その区画には様々な商店や施設が立ち並び、冒険者が利用する道具屋や武具店などの専門店はもちろんのこと、食堂や宿屋なども存在する。

 

都市に住む冒険者は皆、基本的にはオラリオから出ることを許されず自分の所属する派閥の本拠地を中心とした都市内で完結する生活を行っている。

 

ゆえにこそ飲食、娯楽、医療、色事、その他あらゆるものを提供する歓楽街や賭博場などの娯楽施設は全てオラリオ内に存在する。

 

怪物たちの楽土である地中へ開く大穴、ダンジョンを塞ぐ『蓋』として神才の名工によって建設された天を衝く白き摩天楼───バベル。

 

このバベルを中心としてオラリオは構成されており、ダンジョンへと潜る冒険者たちによって日々賑わっている。

 

黄昏時のオラリオは迷宮での冒険から生還した冒険者達と彼等の生還を祝うために訪れた神々でごった返している。

 

地上では夜でも煌々と輝く灯りが街全体を照らし、行き交う人々の中には獣人やエルフといった亜人種の姿も多く見られる。世界の縮図とも言われる迷宮都市オラリオの日常がそこにはあった。

 

『黄昏の館』。

 

都市北部、メインストリート沿いから外れたところにあるいくつもの塔が重なってできているような長大な建物。

 

オラリオ有数の大手ファミリアであり、オラリオの中でも【フレイヤ・ファミリア】に並ぶ屈指の実力者集団として知られる【ロキファミリア】本拠地。

 

道化師の旗が中央に立ち、燃える焔のような赤銅色の本拠を構える建物は当然のように一流の造りとなっており、外観だけでも十分に価値があるものだった。

 

【ファミリア】の主神であるロキの自室はそんな豪奢な館の最上階にある。部屋に置かれた家具の数々もまた一級品揃いだが、それ以上に雑多な印象を与える物品が散乱している。

 

机周りには乱雑に投げ出された書類と高級品であろう羽ペン、床にも山積みになった本や紙束などが散らばっていて鮮やかに虹色の光を反射する白結晶や古ぼけた時代物の帽子などベッドの上ですらなにかしらの物品で埋め尽くされている。

 

もっとも多いのは部屋のいたるところに置いてある様々な種類の酒類だ。専用の小型保存庫まで部屋に備え付けており、いつでも好きなときに酒盛りができる環境になっている。

 

そんなロキの部屋の中には部屋の主人であるロキとロキの眷属であるアルがいた。

 

「さあさあ、恥ずかしがらず服脱ぎぃ。ステイタス更新のお時間やで」

 

 ロキが子ども達が遠征から帰ってきて最初にするのは子ども達を労うことで次にするのはステイタスの更新だ。ステイタスは日々の努力や積み上げられた戦いが経験値として反映され少しずつ上がる。

 

山程のモンスターを倒し、心身をともに追い詰めることとなるダンジョンへの遠征は経験値を獲得する格好の機会であり、遠征の帰りにレベルアップを果たした者は数多くいる。

 

ステイタスの更新はそれなりに手間がかかり自己申告で希望者のみ行っているが、唯一例外としてアルのみは遠征などの帰りには必ず更新することを義務付けている。

 

理由としてステイタスの上がり具合からどれだけの無茶をしたのか判るのと、そうやって日々更新しなくてはアルの行っている無茶に体が追いつかず死んでしまうのではないかと思うからに他ならない。

 

ロキにとってアルとは信頼する眷属であると同時に愛すべき家族でもある。だからこそ、ロキは普段あまり表には出さないが心の底から心配していたのだ。

 

最初のうちはステイタスの封印をちらつかせ無茶な行動を諌めようとしたが封印された状態でもダンジョンに潜るというアルの言葉に一切の嘘がなかったことから中途半端に縛って足を引っ張るよりもアフターケアに力を入れたほうが良いと考えてLv3に上がったあたりからダンジョンに一人で潜るのを止めていない。

 

それが間違っていたのか良かったのか今ではアルはオラリオに二人しかいないLv7にまでなってしまった。

 

そこまで登りつめたのにも関わらずまだアルの目には燃えたぎるような執念が見え隠れしている。

 

「······いや、恥ずかしがってはいないが」

 

 そう言いシャツを脱いだアルの身体には大小様々な傷の跡が刻まれている。本来、回復魔法やポーションであとも残らず消えるはずの傷跡が残っているのはアルが傷を負っても躊躇わず回復を後回しにして戦い続けてきたためであり、ロキにとっては余り見たくない悲痛なものだ。

 

しかし、その無数の傷痕の下には鍛え上げられた肉体が存在している。引き締まった筋肉は無駄な贅肉は一切なく、それでいて必要以上のものをつけすぎない絶妙なバランスを保っている。

 

アルは着痩せをするタイプなのか服を着ていたときは細身に見えるが、実際はしっかりとした厚みのある体つきをしている。

 

ロキとしてはアルにもう少し自分を大事にして欲しいところなのだが、こればかりは本人が納得しないかぎりどうしようもないことだ。

 

親である自分はその悲痛な思いを表に出さず努めて明るく振る舞うべきだ、せめて自分たちの家に居るときは戦いを忘れられるように。

 

「うんじゃ、はじめるでぇ」

 

 そう言ってロキはいつも通り、ステイタス更新のための器具一式、その中から針を一本取り出し自らの指に突き刺した。

 

アルの背中、首の根もとの辺りにその人差し指で触れ、神血で血文字の様な紋様をサインでも描く様な慣れた手つきで指をアルの背中に走らせる。

 

血の軌跡がアルの背中を一周した頃、何も描かれていなかった筈のアルの背中にすっと、ヒエログリフを彷彿させる文字列のような奇妙な模様が浮かび上がった。

 

ロキはそこに先程自らがつけた血液の跡をなぞり、新たな模様を描き加えていく。ロキの指が動く度に、描かれた血の文字は意味を成していき、やがてそれは一つの文章となる。神聖な紋様にも見えるそれこそが『神の恩恵』の証たる【ステイタス】だ。

 

そんな更新されたステイタスを見てロキは目を見開く。

 

 

アル・クラネル

『Lv7』 

 力:S971→S993

 耐久:A883→A884

 器用:S996→SS1044

 敏捷:SS1038→SS1060

 魔力∶S976→S989

 

幸運︰D

直感︰F

耐異常︰E

疾走︰E

精癒︰G

剣聖︰I

《魔法》

【サンダーボルト】

・速攻魔法

・雷属性

【レァ・ポイニクス】

・付与魔法

・火属性

・損傷回復

・呪詛焼却

【リーヴ・ユグドラシル】

・広域攻撃魔法

・雷、火属性

・竜種及び漆黒のモンスターへ特攻

・対特定事態時、特攻対象を■へ変化

 

《スキル》

憧憬追想(メモリアフレーゼ)

・早熟する。

・目的を達成するまで効果持続。

・想いの丈に比例して効果向上。

天授才禍(サタナス・エフティーア)

・あらゆる技能の習熟が早まる。

・潜在能力(ステイタス)を限界まで引き出せる。

・戦闘時、発展アビリティ『剣士』の一時発現。

・戦闘時、発展アビリティ『魔導』の一時発現。

加護精霊(スピリット・エウロギア)

・対精霊で特殊な補正。

・精霊への特攻及び特防の獲得。

・各属性攻撃及び呪詛に対する耐性。

英雄覇道(アルケイデス)

・能動的行動に対するチャージ実行権。

・解放時における全アビリティ能力補正。

・能力補正はチャージ時間に比例。

・チャージ中、味方の戦意を向上させる鐘の音が響く。

闘争本能(スレイヤー)

・自動迎撃

・疲労に対する高耐性

・体力と精神力の急速回復

・逆境時、全アビリティ能力高域補正

 

「(相変わらず半端ないなあ)」

 

 基礎となる五項目の基本アビリティのみに0から999の熟練度があり、アビリティはSとIからAの十段階で表される。Ⅰが0から99、Hが100から199とランクと熟練度は連動している。

 

これに【狩人】や【耐異常】などのランクアップに際して発現が任意可能な発展アビリティ、個人によって全く内容の異なる魔法、スキルを加えたものが神の眷属の【ステイタス】である。

 

本来、冒険者の【ステイタス】のランクは良くてBでランクアップ直前であっても大抵がCかDに落ち着く。Aランクですら並々ならぬ鍛錬と戦いの日々の末漸く、たどり着ける領域だ。

 

アビリティの最高評価Sに上り詰める者は全くと言っていいほどおらず、派閥の頭であり、七年もの間、Lv6としての器を磨き続けたフィンであってもSランクの【ステイタス】は特化している【器用】だけだ。

 

そんな前提を覆すかのようにアルのほとんどのステイタスはもとよりSランク終盤であり、更新した現状に至っては【敏捷】と【器用】のステイタスは限界値を超えたSSランクへと至っている。

 

この数値は他に例のない異常なもので、アルの場合、成長限界がないのか、あるいは神界の法則に縛られていないのか、ステータスの成長限界を突破している規格外っぷりであった。

 

器の更新───ランクアップから半年程度しか経っていないとは思えないステイタスの向上率、SSという他に類がないランクのアビリティも驚きだが何よりも凄まじいのはそのスキル。

 

全部で五つ、そのほとんどがロキもアルを眷属にして初めて見た特殊技能(レアスキル)である。

 

そして速攻魔法である【サンダーボルト】に反則とも言える下界最優の付与魔法【レァ・ポイニクス】、奥の手の【リーヴ・ユグドラシル】。

 

そのどれもがリヴェリアをして埒外と言わせる魔法であり、戦闘に特化したステイタス構成と言える。

 

「ほい、終わったで」

 

 スキル欄から【憧憬追想】を抜いたものを紙に写し、渡す。このスキルはその例を見ない稀少さと何かはわからないがその憧憬を自覚することでアルが更に無茶しないためにも自分とフィンたちしか知らない。

 

「····················上がってないな」

 

「んなわけあるかトータル100オーバーやで、これまでが異常なんや」

 

 他の第一線冒険者達の向上ステイタスがアルより低いLv5やLv6であるのにも関わらず20にも満たないことを考えれば異常すぎる上昇量だ。それだけ無茶をしたということやその『憧憬』への思いがそれだけ強いことの証明である。

 

「レベルの話だ、もう半年だ」

 

「アホ言うなや、そないぽんぽん上がるもんか」

 

 レベルの向上はそんな生易しいものではない、『経験値』をこれ以上無いほどに効率的に獲得することができるオラリオの冒険者であってもその大部分は一度もランクアップを経験せずに一生をLv1で終わらせる者も少なくない。

 

故にこそ一度でもランクアップを果たしたものはオラリオ外であれば数十の兵にも勝るであろうし、オラリオにおいても上級冒険者と尊ばれる。

 

長らくランクアップの世界最速記録を持っていたアイズ・ヴァレンシュタインや【ヘラファミリア】の才禍たる女傑であってなお、ランクアップ所要期間が一年を切ることはなかった。

 

才能に溢れたものが多いロキファミリアの面々ですらレベルアップには年単位の時間を有し、それにふさわしいステイタスと偉業と言える難行を成すことが必要である。

 

アルが最後にレベルアップしたのは半年前、遠征帰りに精神疲弊状態でありながら深層の階層主バロールをたった一人で討伐したことが偉業としてレベルアップした。その時にはほぼ全てのアビリティがSSSランクに至っていた。

 

皮肉にもLv7へ至ってしまったアルにとって倒すことで偉業といわれる脅威は限られ、ステイタスだけが上がる日々を過ごしている。

 

偉業を達成するにはそれこそ【フレイヤファミリア】に一人で攻め入るかダンジョンのより深い下層へ行くほかない。

 

「····················なあ、なんでそんな強くなりたいん? オラリオでアル以上に強いのなんてフレイヤんとこの『猛者』くらいやろ?」

 

 その猛者も実際に戦えばどちらが勝つかわからずアルとオッタルは実質的なオラリオの二大最強といえる。そこまでの力をつけたのにも関わらずアルは未だ上を、かつての最強派閥である【ゼウス・ファミリア】【ヘラ・ファミリア】の団長しか到達しなかったLv8、Lv9を目指している。

 

「······················別に、強くなりたいわけではない」

 

 極めつけがこれだ、強くなりたいわけではない? そんなわけがあるか強くなりたくないやつがあんな無茶をするわけがない。仮にそれ以外の理由があるとすれば【憧憬追想(メモリアフレーゼ)】の効果持続の条件である『目的』、それしかあるまい。

 

「(どうせ聞いても答えんのやろうなあ)まあ、ええわ。次はアイズたんやからさっさと退きい、ウチとアイズたんの睦み合いの邪魔はさせへ、ってまだ話してる最中やなのに」

 

 話の途中で仏頂面のまま部屋を出た問題児その②を見送り、そろそろ来るであろう問題児その①を待つ。

 

「やれやれ、手のかかる子ほどかわいいゆうけどかかり過ぎなのも考えもんやな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いや、ほんとに強くなりたいわけではないんだけどな? ただ強いほうが死んだときの絶望感が強くなるかなぁ?ってだけで最強とか全然目指してなかったし。これまで何度かあったチャンスを逃したせいでなりたくなくても強くなっちゃったというか·············。

 

「····あ、アル」

 

 前世の現代日本であれば痴女認定待ったなしの露出過多な服装した金髪美少女がそこにはいた。まあ、アイズなんだけど。なんでこの世界の女性陣は露出多いんだろうか、風邪ひかないのかな················?

 

「ん、なんだ?」

 

「え、いや、な、なんでも··············あ、ステイタスどうだった?」

 

「まあ、別に100ちょっと上がったくらいだ、発展アビリティとかは変わらん。それがどうかしたか?」

 

「え、100? ················うぅん、なんでもない。私も更新してくるね」

 

 え、なんだよ、なんでそんなに落ち込んでるの?曇らせるのは大好きだけど理由わからないと何も嬉しくないわ。何より曇らせるためには一回、明るくさせないと(サイコパス)。

 

「なんだ? さっきもそうだったが何かあるのか?」

 

「···············なんで、なんでアルはそんなに強くなれるの?」

 

 原作主人公への質問じゃねぇか。んなもん才能だよ、多分この身体めっちゃスペック高いもん。大丈夫、大丈夫、アイズも原作的にあと少しでランクアップすっから。まあ、でもそんなこと言えんしなあ。

 

「さあ、な。強いて言うならどうしてもやりたいことがあるからかもな」

 

「どうしても?」

 

「ああ、何かは言えんがな。ただ、それが俺を冒険者にした理由なのは間違いない」

 

 お前たちの前で盛大に死んで曇らせることだよ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

アイズ・ヴァレンシュタイン

『Lv5』

 力:D549→555

 耐久:D540→547

 器用:A823→825

 敏捷:A821→822

 魔力:A899

狩人:G

耐異常:G

剣士:I

 

《魔法》

【エアリアル】

・付与魔法

・風属性

 

「(···············低すぎる、全然上がってない)」

 

 ダンジョンに潜って約二週間、「遠征」を通して深層域に棲息する強敵をあれだけ屠ったにもかかわらず、アビリティの熟練度が全くといっていいほど上がっていない。増加量、たった16。アルより低いレベルのはずなのにアルの半分にも到底及ばない。

 

更新された代わり映えのしない【ステイタス】を見て、アイズは揺れ動く感情を無理矢理に押し殺しながら黙考する。

 

このままでは、何度、『遠征』に行って何千何万のモンスターを斬り伏せたとしても、たかが値の一つや二つ程度しか熟練度には反映されないだろう。アルに追いつくどころの話ではない、どんどん差は広がっていくだろう。

 

熟練度の限界値は999。アビリティランクSに迫るにつれ値の成長幅も極端に狭まっていくが今回の更新結果は恐らくそれ以外にも原因がある。今のアイズにはもう伸びしろがないのだ。今の【ステイタス】がアイズの能力限界であり、もはや発展の余地がない。

 

Lv5に到達して既に三年。

 

成長上限と言う名の見えない壁がアイズの前に立ちはだかっている。これ以上の成長はもう見込めない。

 

現段階の自分に見切りを付け、次の階位────Lv6への移行を検討し始める。より高次な器への昇華。偉業を為し遂げることで壁を乗り越え、限界を超克する。より強く。もっと強く。貪欲なまでに強く。

 

更なる力を得るために。 遥か先の高みへと至るために、人形のように表情を消し、アイズは強烈な意志を心の奥に秘める。

 

 

『ああ、何かは言えんがな。ただ、それが俺を冒険者にした理由だ』

 

『お前には何か強くなってしたいことはあるのか?』

 

 

 そんな、そんなものは決まってる。私が強くなりたい理由はアルの隣で戦い続けたいから、今度は私がアルを助けたいから、それしかない。三年前のあのとき、確かに私の憧憬となった英雄。

 

そんな彼の隣で、あのときと同じように背中を合わせて戦いたい。けど、そんな想いも誰しもが当たり前にぶつかるありふれた、それでいて何よりも絶対的な才能という壁が阻む。

 

ロキに二言三言、礼を言ってから部屋を後にして螺旋階段を下りる。各階の窓から光と談笑の声が漏れる中、私は薄闇に包まれる回廊を一人進んだ。寄り道せず真っ直ぐ自室へと向かい、ドアを開ける。

 

寂しい部屋だった。机にベッド、カーテン。調度品は少なく、ロキの私室と比べれば飾り気の欠片もない。窓から差し込む月の光が明かりのない室内を深い藍色に染めている。

 

部屋を突っ切ってベッドに倒れ込んだ。体が白いシーツに沈み込む中、横になった視界に、窓辺へ立てかけてあった一振りの剣が映る。

 

鞘に収められた剣は、月明かりを反射し、美しくもまるで孤高に冷たい光を放っている。私は無言のまま、ゆっくりと瞼を閉じる。遠のく意識に全身を委ね、深い闇に落ちていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

夢を見た、お父さんが私のもとを去っていったあのときの夢を見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

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前衛寄りのアルフィア。

 

盛大に死ぬために無茶しまくったせいでむしろ強くなってます。


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