皆の傷になって死にたい転生者がベルの兄で才禍の怪物なのは間違っている   作:マタタビネガー

80 / 204

コメントお待ちしてます




八十話 最強の怪物➂

 

 

 

 

『──────────もう、取り繕うのはやめだ』

 

 レヴィスの遺灰の中から主を失った【ベヒーモスの黒剣】を拾い上げ、その柄を握る。その瞬間、レフィーヤやアイズはエインの荒れ狂う漆黒の魔力が剣へ注がれるのを知覚した。

 

膨大な魔力が注がれるに連れてエインの身の丈ほどもある漆黒の大剣が()()()()()。まるで無駄を排し、研磨しているかのようにより小さく、より鋭利な形へと変じていく。

 

それはエインが手に馴染ませるように数度、軽く振ると数秒足らずでレイピア程の細身の長剣へと変貌を遂げた。

 

見た目こそ華奢となったがその力はより研ぎ澄まされ、凄まじい力を内包していることが窺える。

 

その刀身からは黒い粒子が絶えず零れ落ち、闇色の輝きを放っている。

 

この場に集う冒険者達でさえ、見たことのない武器。だが、その異質さは一目で理解出来た。

 

この世に存在するどんな名剣、呪剣よりも恐ろしい、そんな予感が脳裏を過る。エインが腰を落として構えると、全身に纏わりつくような殺気が周囲に放たれた。

 

その威圧感は、もはや冒険者の領域を遥かに超えていた。

 

対峙する者の本能に訴えかける圧倒的な殺意は、彼等を戦慄させるには充分過ぎる。

 

『三大冒険者依頼』の黒き巨獣、ベヒーモス。

 

太古より世界を苛み、人を、英雄を殺してきたかつての『最強の怪物』、そんなベヒーモスの亡骸から作られた呪われし黒剣。

 

それを握るのは唯一残った同胞を喰らい、真に最凶となった今代における『最強の怪物』。

 

──────【ロキ・ファミリア】の者達は動けなかった。

 

予感があったのだ。都市の迷宮探索の最前線を征く歴戦の冒険者としての勘が叫んでいた。()()()()()()()()

 

Lv.6、埒外の英雄を除けば事実上の最高位に至った世界有数の第一級冒険者達が同じ空間にいるだけで死を覚悟するほどの濃密に過ぎる瘴気。

 

空気が硬く、重くなる。

 

エインから発せられる闘気に気圧されたように、フィン達の額から汗が流れ落ちる。

 

深層の階層主も、漆黒のモンスターも、精霊の分身でさえ足元にも及ばない、そんな絶対的な死の気配が部屋を包み込む。

 

第一級冒険者であっても怖じ気づきそうになるほどの圧倒的強者の覇気が、その場を支配する。

 

ラウルやアキなどの第二級冒険者たちの顔色はフィン達に輪をかけて悪くなっていた。青を通り越して土色になっている。

 

レヴィスの魔石を食らったエインの変貌は著しかった。身から溢れかえる漆黒の魔力は黒いドレスのようにエインの肢体を覆う。

 

ただそこにいるだけで肌がひりつき、息苦しくなり、心臓が締め付けられる。

 

動悸が激しさを増し、嫌な汗が止まらない。呼吸が浅くなり、膝が震える。

 

「(·······恐ろしい)」

 

 フィンは、『勇者』はそれを素直に認めざるを得なかった。しかし、同時にその感情の根底にあるのは紛れもない恐怖だ。

 

かつてないほどに目の前の存在に対して畏怖を感じている。

 

15年も昔、垣間見た『三大冒険者依頼』の黒き巨獣と黒き竜蛇の脅威は記憶に残っている。

 

当時、弱輩であったフィンは直接相対することはなかったが、それでもその恐ろしさは十分に伝わった。

 

あのときは【ゼウス・ファミリア】と【ヘラ・ファミリア】の共同戦線によって討伐に成功したもののあのとき戦った両派閥の幹部、 偉大なる先達達にはその命を散らしたものも少なくはない。

 

その中には今のフィンよりも高み

に上り詰めていた者もいた。

 

────その脅威を、今、自分は感じている。

 

自分を含め、この場にいる全員が束になっても勝てるかわからない。それほどまでに隔絶した実力差を感じる。

 

そう、これは絶望だ。

 

フィンはこの場において誰よりも聡く、そして冷静だった。だからこそわかる。

 

濃密な『死の気配』はそのまま力量の差である。今こうして対峙しているだけでも、押し潰されそうな程の力の奔流を感じる。

 

だが、戦わなくては生き残れない。

 

誰が謂うまでもなく幹部達は各々の得物を構え、臨戦態勢を取る。

 

絶対的な死線を前に歴戦の【ロキ・ファミリア】の精鋭達が臆さず立ち向かう姿はいっそ美しいと言えるだろう。

 

槍を構えるフィンを筆頭にアイズは風を纏い、ベートを銀靴に魔剣を装填し、ティオナが拳を構え、ティオネはナイフを逆手に構える。

 

各々が万全の体勢を整え、いつでも飛び出せるように重心を落とす。

 

『──────』

 

 しかし、その行動に対して彼等の心胆を寒からしめる程の存在感を放つエインはただ、『撫でた』。

 

たった、それだけ、それだけで【ロキ・ファミリア】は壊滅した。

 

 

────·······

 

 

「───────え?」

 

 レフィーヤ達、第二級の者達は見ていた。アイズが、フィンが、ベートが、ティオナが、ティオネが一陣の黒風によって吹き飛ばされる光景を。

 

フィンやアイズ、ベートは壁に叩きつけられ、ヒュリテ姉妹は床に転がり、闘国の頭領姉妹は壁際まで吹き飛ばされた。

 

「──────なに、が」

 

 レフィーヤは呆然と呟く。何が起こったのか、理解が追いつかない。視認すら出来ない速度で。あまりに速く、速すぎる一撃。

 

辛うじて防御を挟み込んだものの、Lv.6の冒険者をもってしても回避することすら出来ずに全員が軽々と吹き飛ばされた。

 

怪物。

 

そんな言葉で表現することすらも烏滸がましい究極の暴力。圧倒的な強さを誇る冒険者の頂点に立つ第一級冒険者でさえ、赤子のようにあしらわれる存在。

 

怪物を超えた怪物。

 

横薙ぎの、漆黒の魔力を帯びた黒剣による一撃、世界を穢すような悍ましさに満ちたその一撃は先程までの『砲撃』を優に超える破壊力で以て歴戦の勇士達を()()()

 

【ベヒーモスの黒剣】。ベヒーモスのドロップアイテムを元に稀代の呪術士が創り上げた最凶の英雄殺し。

 

その力は斬りつけた相手に死毒をもたらすだけでなく、装備者の精神力を代価にかつて、太古において振るわれたベヒーモスの病風を放つことができる特殊武装。

 

純戦士であるレヴィスでは十全に扱えなかった力だったが『魔法戦士』であるエインならば扱えない道理はない。

 

荒れ狂う漆黒の魔力を注がれたそれは物理的破壊力すら帯びた飛ぶ斬撃と化していた。

 

もはや、先程までとは比較にならない速度。

 

そして、威力。

 

「ふざけてんじゃねぇぞ───ッ!!」

 

「【食い荒らせ───ヴェルグス】!!」

 

 咄嗟に【フロスヴィルト】によって一撃を軽減したベートと毒に対する耐性を持つバーチェが裂帛の叫びとともに疾走。

 

『Lv.6が二枚、か·······言うに及ばんな』

 

 ベートの蹴りが、バーチェの拳撃がそれぞれエインに迫る。それを見据えるエインは無表情のまま、静かに黒剣を振り下ろす。

 

瞬間、衝撃が走った。

 

轟音。

 

ベートの渾身の蹴りも、バーチェの全力の拳も、エインには届かなかった。振り下ろされた黒剣の剣圧だけで二人を吹き飛ばしたのだ。

 

まるで小虫でも払うかのようなその動作だけで、ベートとバーチェは為す術もなく弾かれる。

 

「「───ッッッ!!」」

 

 そして、添えるようなエインの蹴りだけで二人は壁に叩きつけられた。臓腑を揺るがすほどの強烈な衝撃に血反吐を撒き散らして悶絶する。

 

さらに追撃と言わんばかりに放たれる黒い風の刃。ベートとバーチェに殺到するそれを、アイズが阻む。

 

『くだらん』

 

「──────っ!?」 

 

 アイズの放つ銀光の一撃。アダマンタイトさえも切り裂く風剣の一閃を漆黒の病風が食い破る。無慈悲なまでに容赦なくアイズを斬り刻もうとする病風はアイズを弾き飛ばし、壁に激突させた。

 

「アイズさんッ?!」

 

 レフィーヤの悲鳴は続かなかった。『夜叉』が翻った。レフィーヤが反応することも出来ない程の刹那の瞬殺劇。手を横に薙ぐ、ただそれだけでオモチャのように壁に叩きつけられる。

 

レフィーヤだけでないオラリオでも上位の、確かな実力を備えた第二級冒険者達がゴミを掃くかのような容易さで一掃されていく。

 

あまりにも一方的な蹂躙に防具が砕け、武器が折れ、鮮血が舞う。文字通りの『一蹴』。悍ましいまでのどす黒い強さの暴力がそこにあった。

 

ラウル、アキ、ナルヴィ、クルス、スターク、シャロン、オルバ、ロイド、クレア、アンジュ、リザ、カロス、レミリア·············オラリオにおいても有数の第二級冒険者がすべてたった一人の怪人に傷一つ付けることすら叶わずに全滅した。

 

『三大冒険者依頼』の怪物の再来を思わせるような絶望の光景。

 

あれだけの猛威を奮っていた赤髪の怪人の力が霞んでしまうほどに目の前の存在から感じるプレッシャーは凄まじい。

 

あの怪人が可愛く見えてしまうような途方もない力の奔流。

 

もとより限界に近い身体に病風の一撃を受け、倒れ臥すアイズはエインの動きから『躊躇』がなくなっているのに気がついていた。

 

おそらく、彼女は今、『羽化』しようとしている。心まで真に怪物へと成り果てようとしている。

 

レヴィスの魔石を喰らい、新生したこの怪人は間違いなく【ロキ・ファミリア】始まって以来の最強の怪物。

 

では、それほどの怪物の一撃を受けてなぜ、()()()()()()()()()()()()()()

 

それは────。

 

「【ディア・フラーテル】」

 

「【レァ・ポイニクス】」

 

 

 

 

 

 

 

 

不死鳥の火衣(レァ・ポイニクス)

 

赫焔が広間を埋め尽くす。炎熱が燃え広がり、空間を灼熱の園へと変貌させる。エインの魔力によって漆黒に染まりつつあった大気が聖火によって浄化され、元の清廉な空気を取り戻す。

 

冒険者を仕留めんとするエインの病風が焼き尽くされる。聖浄の詩を謳う不死鳥の羽衣によってエインの黒風が掻き消されたのだ。

 

「おいおい、お前の相手は俺だろう?」

 

『クラ、ネル────ッ』

 

 フィン達を護るように立ち塞がる白髪の青年、アル・クラネル。その姿を見てエインは苛立たしげに声を漏らす。

 

英雄の気迫。青年から横溢するオーラはまさにそれだった。

 

その力は強大であり、オラリオ最強の第一級冒険者全員を相手に戦える、そういった英雄としての覇気が煉獄を形作っている。

 

『(··········空気が硬い)』

 

 英雄の本気。ヒューマンとしてはそれなりに長身ではあるが大柄な者が多い冒険者としてはそこまででもないはずのアルがまるで巨人のような存在感を放っている。

 

最強の怪物となったエインをして、思わず息を呑む。そして、そんな怪物を前にしてなお、不敵に笑みを浮かべる白髪の青年。

 

仲間達を背に赫焔の翼を纏った不死鳥の英雄は二剣を構えた。

 

最凶の呪剣たる緋剣と最強の名剣たる黒剣の二刀流。ともに優に第一等級武装を上回る伝説級の武具。

 

片手剣と大剣の二刀流、対『猛者』以来のアルの、『全力時』の戦闘スタイル。

 

もとよりLv.8以上のポテンシャルを持ち、レヴィスの魔石を食らったことでより強大な力を秘めたエインをして圧倒されるほどの覇気をアルは放つ。

 

そして、その覇気に呼応するように赫焔が吹き荒れた。

 

 

 

 

 

 

エインの病風と、アルの赫焔が激突する。赫焔が爆ぜ、黒風の刃を呑み込み、その奥に潜む怪物を炙り出す。

 

怪物と化したエインの瞳が、燃えるように煌めく緋色の双眼と交錯する。

 

思考の余地はない。互いに全力を以てぶつかるのみ。互いの刃が、剣が、風を裂き、炎を散らし、激突する。激突の衝撃で空間が震え、壁が崩れ、床が砕ける。

 

凄まじいまでの力と力の応酬。剣戟の極地。両者の攻撃がぶつかり合うたびに大地が揺れ、世界が軋む。

 

「────」

 

『········ッ』

 

 もはや、言葉など不要。互いが繰り出す技には無駄がない。フェイントや駆け引きも何もなく、ただひたすらに研ぎ澄まされた武だけが二人の間で交わされている。

 

『英雄』と『怪物』の刃の輪舞。凄まじいまでの斬撃の嵐が吹き荒ぶ中、両者が交差する。

 

要然たる殺意を宿すエインの視線が、アルのそれと重なる。

 

漆黒と純白たる雷霆の音色が途方もない轟音を奏で、赫焔の波動が空間を満たす。

 

それはもはや英雄譚の戦いだった。

 

片や人知を超えた死風を吹かせ、醜悪な肉の鎧に身を固める瘴気の王。片や緋色の焔と蒼銀の雷を輝かせる白黒の英雄。

 

共に超常の領域に立つ、正真正銘の怪物同士の戦い。怪物達の死闘に魅入られたかのように誰もが身動き一つ取れない。

 

漆黒の雷条と赫焔の聖火が舞い踊る。エインの黒刃がありとあらゆるものを蹂躙する。

 

もとより上回っていた力、耐久、魔力はもとより今や敏捷すらもエインはアルを圧倒している。

 

一撃でも喰らえば即死は免れない死の暴風。それを掻い潜り、アルはエインの懐へと飛び込む。

 

『クラネルッ!!』

 

 それすらも弾き、エインの病刃がアルを穿かんと『猛者』以上の力と『女神の戦車』以上の敏捷で迫る。

 

反応すら赦さぬ夜叉の閃撃。

 

─────が、『頂天』。

 

無傷。神業としか思えないほどの『技』と『駆け引き』をもってエインの攻撃を完璧なタイミングで横から叩いて逸らす。

 

エインの攻撃は空を切り、体勢を崩したエインへ、アルは反撃を叩きこむ。エインの顔面目掛けて放たれた蹴撃がエインを仰け反らせる。

 

くんっ、とアルの身体が沈み込んだかと思うと次の瞬間、アルはエインの頭上に出現していた。

 

音を置き去りにした踏み込み。エインが反応する間もなく、アルはエインの脳天に踵を落とす。

 

ゴウッッッッ!!!!! と、まるで隕石のように降り注いだ衝撃にエインは地面を陥没させながら吹き飛ぶ。

 

『────ッ!!』

 

 エインの絶叫は声にならない。だが、それでも、エインは止まらない。即座に立ち上がり、再び疾駆。

 

アルの背後を取り、漆黒の死風が吹き荒れる。しかし、アルは振り返ることなく、その身に纏う赫焔によってエインの刃を迎撃。

 

そのまま反転し、アルはエインの剣撃を受け流し、カウンターの要領でエインを蹴り飛ばし、エインは吹き飛ばされながらも空中で体勢を立て直す。

 

エインは着地と同時に黒風を纏うが【レァ・ポイニクス】を纏ったアルの緋焔に黒風が呑み込まれる。

 

『(·······今の私が、圧倒されている?)』

 

 力も、耐久も、魔力も、敏捷も、最低でも一レベル分はエインがアルを凌駕している。にもかかわらず、アルはエインを押している。

 

アルはエインの猛攻を凌ぐのではなく、いなして受け流しているのだ。アルの表情は変わらず涼しげであり、エインの仮面の下の顔には焦燥が浮かぶ。 

 

そして、アルがエインに接近する。エインが病刃を振り下ろす。アルの黒刃とエインの病刃が激突する。

 

「温い」

 

『ぐぅッ!?』

 

 アルにできてエインにできない速攻魔法。鍔迫りあった状態で零距離からの白雷が炸裂する。至近距離で砲撃に巻き込まれたエインが吹き飛ぶ。

 

エインはすぐさま体勢を立て直し、病風で爆炎を吹き散らすが、すでにアルの姿はない。

 

『(全てにおいて今の私はクラネルを上回っている、なのになぜ─────)』 

 

「何年ぶりかな、俺が『手加減』されるなんて」

 

『────────は?』

 

 ナニヲイッテイルカワカラナイ。

 

そんなはずはない。だって、私は全力を出して────

 

エインの思考が停止する。直後、エインの視界が大きく歪む。ドクンッ、と胸に埋め込まれた魔石が脈打つ。

 

呪いの浸食が加速している。

 

同時にエインの脳裏にとある光景が過る。それは一年前、アルと初めて出会った時のこと。

 

アルがエインを救ってくれたあの時、エインの心の中に芽生えた感情。

 

憧 れ 。

 

そう、エインにとってそれは初めての感覚だった。エインがあの事件以来抱いていた感情は全て哀しみと怒りだけ。だから、それは本当に特別なもの。

 

それは、怪物と成り果てたエインが決して失ってしまった、心の奥底に眠る人間としての気持ちだった。

 

憧憬の鎖に縛られた怪物は、ようやくそれに気付いた。

 

憧れ。怪物が忘れてしまった、一つの感情。

 

怪物はアルに惹かれた。自分を助けてくれた英雄に憧れた。怪物は、英雄の隣に立ちたかった。

 

 

怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は、怪物は─────── 

 

─────エインは、アルの背中に追いつきたいと思った。 

 

その瞬間、世界が変貌した。

 

エインの身体から噴き上がる闇。病刃から吹き荒れる病風。それらが混ざり合い、エインの肉体を変異させる。

 

肉が裂け、血が弾け飛び、骨が砕ける。器に収まりきらぬ魔力が溢れ出し、漆黒の風となって吹き荒れる。

もはやエインの身体は原型を留めていない。

 

その姿はまるで、神話に登場する黒い竜そのもの。エインの身体から噴き出した魔力がエインの身体を包み込み、人型の竜体へと変えていく。

 

エインは吠える。エインが放つ魔力はアルのそれすらも容易く凌駕する。

 

そして、エインは理解する。今なら、クラネルを、アルを殺せる。

 

『····························もう誰も逃がせない!! 誰も生かせないっ!! クラネル、私とともに死んでくれぇえええええ────ッ!!』

 

 

 

 





白髪「やったぜ」

聖女「······」

剣姫「······」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。