Side霊夢
アインと名乗るメイドを倒し、扉を開けると、アイスシルバーの髪を背中の中ほどまでに伸ばした少女が、紅玉のような紅い瞳を爛々と輝かせて、部屋の奥で座っていた。
「よく来ましたね幻想郷の守り手、博麗の巫女よ」
少女は薄っすらと微笑みながらそう言うと、緩慢な動きで立ち上がった。
「私がこの月光館の主、吸血鬼のアウラ・ムーンライトです。……それで、何か御用でしょうか?」
「「何か御用でしょうか」〜?よくもまぁ白々しく話せるものね。この異変の原因は、アンタなんでしょ。吸血鬼」
「ええ、まあそうですね。……ちょっとした可愛い悪戯のつもりだったのですが」
「「「「全っ然可愛くもないわ!!」」」」
霊夢達はアウラへと声を揃えてツッコミを入れる。
「……そうですか。けど、私を倒さない限り、この異変は意地でも続けます。阻止したいならば、私を倒してみなさい」
「面白いわ……。お望み通り、退治してあげる」
各々が自身の武器を構えると、アウラは指を鳴らした。
すると、アウラの影から、人のような不気味なものが這い出てきた。
「一対四はフェアではないので、残りの三人はこの子達が相手しますよ」
「「「グルルルォォォォオンッ!!」」」
不気味な人形の影は獣のような声を上げながらそれぞれ構えた。
「生憎月は出ていませんが……素敵なパーティーをしましょう」
そう言って、アウラは悪魔のように笑った。
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*月☄日続き
結論から言うと負けた。まあ、手加減をしていたから当たり前だろうが。
しかし、これで私達もこの幻想郷に馴染めたのだろうか?まだそれは分からない。だけどこれからいい関係を築けたらいいな。と、思う。
それと、異変解決の宴は、今日の夜に博麗神社で行われるらしい。それはとてもとても楽しみだ。……レミリア達も来るのだろうか?
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Side紅魔館
「……以上が、今回の異変の概要でした。お嬢様」
赤い館紅魔館。その館に存在する執務室で、咲夜は一人の少女に報告を行っていた。
「……そう。やっぱりあの人だったのね」
「……お知り合いだったんですか?」
咲夜の問いかけに、少女……レミリア・スカーレットは寂しげに微笑んだ。
「ええ。遥か昔の知り合いよ。……まぁ、私のせいで疎遠になってしまったけれど」
「お嬢様の……ですか?」
レミリアは、咲夜の訝しげな声に「ええ」と言って頷くと、壁にある大きな本棚の一角を見つめたまま呟いた。
「幼稚だったが故の八つ当たりでね……」