デート・ア・ライブ ALTERNATIVE ダブル・ダアト 作:生命の樹
Pの邂逅/四月十日
──────"仮面ライダー"、というものを知っているだろうか。
かつて秘密結社ショッカーにより改造された
十人十色などでは形容しきれないほどの多種多様な戦士たち。それは間違いなく、人々に希望を与える存在である。
これは、その中の一つ。街を愛した二色の戦士、仮面ライダーダブル。
その「仮面ライダーダブル」の、「
もう一人の「ダブル」の、戦いの物語である。
"絶望"に誰よりも敏感な青年、五河士道。
"精霊"を守るために奔走する青年、五河八幡。
二人で一人の仮面ライダーは、世界を殺す存在を……精霊を救うために、戦う!
四月十日 午前六時
「ん……っく」
僅かに残る眠気をそのままに、意識を起こす。あー、クソ。昨日はアイツの検索タイムに付き合わされたから睡眠時間が足んねぇ。そのせいで身体が重い……いや待て。待てコラ。
「……すぅ」
目に入ったものにより、微睡んだ意識が一気に覚醒する。"ソレ"は青い髪の少女だった。……壁越しに振動音が聞こえるあたり、"あっち"は"あっち"で面倒なことになってるっぽいな。ヘルプコールは無理そうだ。仕方ない。
「起きろ。せめてまだ寝てていいから離せ」
「んー……?」
呼び掛けに反応したのか、少女の意識がほんの少し目覚める。そうだそのまま起きろ。そして離せ。
「あと五分……」
「……………」
べチィッ!!!
割とマジのデコピンが炸裂した。
10分後
「うぅ……まだ痛い……」
「毎回言ってるが、勝手に人の布団に潜り込むなって」
「何だ、姉さんまたやったのか」
「"士織"おねーちゃんは八にーちゃんのこと大好きだからねー」
「寝てる間に来られると朝起きると心臓止まりそうになる。驚きで」
16歳で死因:ショックによる心停止はさすがに嫌だぞ。
「じゃあこれからは先に言ってから潜り込むねー……」
「潜り込まないという選択肢はないのかよ……"士道"、お前からも何か言ってやってくれ」
「……………」
「士道?」
「…………………………ぐぅ」
「あっこいつ寝ながら朝飯作ってやがる!?」
しかもちゃんと作ってる。器用にも程があんだろ。
とりあえず……起こすか。
「おい、士道。起きろ」
「んぁ……ああ、悪い。昨日はちょっと楽しくなっちまって、あんまり寝てないんだよ」
「いやまあ俺も付き合わされたから知ってっけど。楽しいのはわかるが無茶すんなよ」
「ああ、サンキュ。"八幡"」
自分自身に妙に無頓着な弟のことを気にかけながらもリビングに戻る。いつの間にかこっそりチュッパチャプスを舐めていた妹、"琴里"に軽い説教とゲンコツのセットをくれてやっていると、適当に流されていたテレビのニュース番組にてある災害の報道が成されていた。
「……"空間震"、か」
空間震。三十年前に発生し、一億五千万人以上の死者を出し『
「
「なんか言ったか?」
「
……ま、とりあえず流しとくか。ただ……
「お前への説教パート2は流してくれないみたいだぞ」
「へ?」
次の瞬間、完全に目を覚ましている士道が琴里に接近。苦言と共にチュッパチャプスを取り上げようとするが……まあ失敗である。飯をちゃんと食べることを条件に無罪放免となった。
「愛してるぞ、おにーちゃん!」
……我が妹ながらあざといな。さて、そろそろ本格的に士織を叩き起こすか。
「起きろー」
「んん……ふわあ……」
まだ欠伸するぐらい眠いのかよ。いや、前に士道が言ってたが欠伸は呼吸が浅かったり疲労なりで酸素が回ってない時に通常より大きく呼吸をして脳機能を活性化させるものだとかなんとか。要は別に眠いから欠伸をするわけではなく、酸素が回ってない状況というのが基本的に眠気で満足に活動出来ていない時になりがちというだけである。結局眠いからじゃねぇか。三段論法みたいに間に変なの挟んだだけじゃん。
「昼飯、何かリクエストあるか?」
朝食をもしゃもしゃと咀嚼する。今日の朝食は士道が作ったモーニングプレートだ。ベーコンエッグが乗ったトーストとサラダを食べていると、ふと士道がそんなことを言い出す。
「デラックスキッズプレート!」
おい14歳。なんつーか、俺たちの妹は随分と幼く育ってるみたいだ。犯人は……変に甘やかしている士道と士織だな。後にそう言ったら「いや、八幡も琴里を肩車して全力疾走したりしてるだろ」と言われた。解せぬ。
「ファミレスのメニューじゃねぇか……当店では御用意出来かねます」
……いや、作れるだろ。まあ言わんけど。
「ファミレスでそんなに浮かれるなよな……」
通学路を歩きながら、はしゃぐ琴里に士道が苦言を呈する。そして昼飯の集合場所となるファミレスの前へ。
「それじゃおにーちゃん、おねーちゃん。学校が終わったら、ここで待ち合わせね!」
「わかったよ……」
「絶対だぞ、絶対約束だぞーっ。お店がテロリストに占拠されてても、絶対だぞーっ!」
「お前テロリストに昼飯注文する気かよ」
「そうじゃねぇだろ」
もっと他に突っ込むべきところがあっただろ。なんなんだこいつら。
「……ん?」
ポンコツに呆れていると、背後から視線が。振り返ると知り合い三人組がいた。
「おう、主格所有格目的格。久しぶり……でいいのか?」
「おはー。主格言うな」
「久しぶりでいいんじゃねー?後所有格言うな」
「マジ引くわー」
「お前はなんでそれしか言わねぇの?言語野切り落とされた?」
「いや言えるけど」
「「「キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!」」」
びっくりした。事務所で丸一日検索してた士道が極度の疲労と空腹で何故か犬神家のスケキヨ状態で気絶してたのを見た時ぐらいびっくりした。
「ほんとにびっくりした……そーいえば、この前はありがとねー」
「んあ?ああ、別にいいって。俺らなんて師匠と比べりゃ無名も良いとこだからな。依頼の一つや二つ格安で受けて売名出来んならこっちとしても最終的にプラスよ」
彼女らの名は……なんだっけ。ああ、
「……とりあえず、さっさと学校行くか」
こう話してると遅刻しそうだ。
五河士道/█████████
身長:170cm
体重:60kg
好きなもの:料理、『検索』
嫌いなもの:黒歴史
主人公。『五河探偵事務所』にて義兄の五河八幡と二人で私立探偵をしている。
殆どは原作と同様だが血の繋がった双子の姉がおり、八幡と義妹である琴里を合わせた四人兄妹の次男となっている。
諸事情により原作よりも知能が著しく高く、成績も学年二位を叩き出すほど。
五河八幡/█████████
身長:175cm
体重:74kg
好きなもの:読書、機械いじり
嫌いなもの:トマト、数学
主人公。『五河探偵事務所』にて義弟の五河士道と二人で私立探偵をしている。
三人の義弟義妹の面倒を見る五河家の長男だが、普段は割とものぐさな性格。
運動能力と国語・英語の語学系だけなら学年一位だが他の科目は中々に駄目。
五河士織
身長:158cm
好きなもの:甘いもの、八幡
嫌いなもの:極端に辛いもの、苦いもの
士道の双子の姉。原作では士道の女装モードだったが、本作では個人として登場。
士道と八幡が揃って認めるほどの寝起きの悪さが特徴で、普段はしっかり者なのに寝起きの時はポンコツになるらしい。良く八幡のベッドに潜り込んでは怒られている。
五河琴里
身長:145cm
好きなもの:チュッパチャプス
嫌いなもの:怖い話
士道、八幡、士織の義妹。原作通りだが、琴里自身とは関係の無い原作と異なる要素のせいで色々と割を食ってしまう可能性が高い。
というわけでデアラのクロスオーバー作品です。設定の問題で俺ガイル要素も混ざっている奇妙な代物ですが、興味を持っていただけたならどうぞよろしくお願いします。