ダンジョンに出会いを求めるかどうかはオレが決めることにするよ 作:センザテーラ
……まるでジャガ丸くんみたい
広大な地下迷宮、通称ダンジョンを中心として昼夜問わず賑やかで活気溢れる様子を見せる迷宮都市オラリオ。
そこに住んでいる冒険者達は、その日暮らしの生活を送る者が大半だが、中には一攫千金を夢見て命を懸ける者達も居る。
そんな街に一人の冒険者が足を踏み入れた。
「めちゃくちゃデッケェ…」
名をベル・クラネルという少年だ。
穢れを知らないような純白の髪の毛と真っ赤な目をした兎を連想させるような見た目で、年の頃はまだ十代前半といった感じである。
ここまでならなんて事もない、地方から上京してきた普通の少年と言えるだろう。
だがしかし──
(頭がパカッと割れてそこから鍵が飛び出る一発芸でも見せればファミリアに入れてくれるだろうか…)
そう、彼は言わずと知れたサムライ8の侍だったのだ!
ちなみにサムライ8の侍は世間一般的に知られている侍と180度全く違い、基本的に不死である。
それも、20人以上〜30人以下?の第一級冒険者から同時に技を食らっても普通に再生するぐらいには。
そんな侍が負ける条件は唯一つ。『勇』を失う……すなわち、負けを認める事。
負けを認めた侍は武神・不動明王に見放されて散体する。
逆に言えば負けを認めなければ決して死ぬことはない。
つまり心の持ちようで何とかなる。
そんな割と生死に関して適当なのがサムライ8の世界の侍である。
話は戻る。
流石に頭パカー腕ポローは一般人に出来ないという事を知っているベルはそんなことしたら別の意味で人気者になってしまうだろうな、と思ったので一発芸を披露するのはやめて普通にファミリアを探す事にした。
が、そうそうすぐにファミリアが見つかるものではない。現に今まで何個かのファミリアを訪ねたものの、外見からして弱そうなどの理由で全て断られている。だがベルは落ち着いていた。
(何をするにも簡単には行かぬもの。だがそれが当たり前だ。焦ることはないのだ…そのうちうまくいく。だから…ゆっくりでよい)
そう気持ちを切り替え、もう一巡りしようかと気合いを入れ直そうとした時、後ろから鈴を転がすような声が聞こえた。
「ねぇ!キミ、もしかしてファミリアを探してるのかい!?」
声に反応したベルが振り向くと、そこには目を輝かせた一人のまだ幼さを見せる可憐な少女がいた。
可愛らしい顔付きに、低い身長。髪型は艶のある漆黒の髪の毛をリボンで二つに結ったツインテールで瞳は銀色。だが何よりも目を引くのは身体に不釣り合いな成熟した双丘だろう。服の上からでも分かるその豊満な胸は彼女が少し動くだけでたわわと揺れる。そしてその胸を何とも頼りなさげな青い色をした紐が下から支えていた。
その人物の名は、
天界から下界に降り立った
「なら、ボクの所に来るといいよ!大歓迎さ!……まぁ、最近出来たばかりの新米ファミリアだからまだ団員は誰もいないんだけどね」
そう言われたベルは少し考えた後、言葉を返した。
「ふむ…曇りのない侍魂……言葉に偽りはないな。今の拙者は心眼で侍魂の純度を見定め出来る。ひとまずそのファミリアに入るとしよう」
「ほんと?やったー!妙に上から目線なのが気になるけどありがとう!…所で侍魂って何?」
「侍は心の在り方によって決まる。心こそが人を侍足らしめる。腹の奥に宿りし侍の魂……それが侍魂」
「……そっかー!」
ヘスティアは流すことにした。
謎が謎を呼ぶサムライ8を楽しむ上で重要な事でもある。
「ま、いいや。とにもかくにも今日からボク達は家族だ。ボクの名前はヘスティア、キミの名前を聞かせてくれるかい?」
そうヘスティアが言うと、これにベルはス……と姿勢を正して応える。
「私の名はベル・クラネル……侍だ。訳あってこのオラリオにやってきた者だ。これからよろしく頼む……ヘス八様」
「ヘス八様!?」
「ふふ、やっとらしくなってきたな…」
「何が!?」
こうして晴れてベルは浪人からヘスティアの