ロボット作ってたのに気づいたらパイロットしてた   作:なー02

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前置き長くなってしまいました


2話

ふと鳥の囀りが聞こえ目が覚めた。

ゆっくりと目を開けると見知らぬ天井が見えた。

 

体を起こしグルリと辺りを見渡すとそこは見知らぬ場所であった。

 

そもそも新幹線で寝ていたはずの俺が何故ベッドで寝ているのだろうか。

 

そんな疑問が浮かびながらとりあえず起きてみる。

 

まったく見覚えのない部屋であったが何故かここが自分の部屋だと感じる事が出来た。

 

そのまま部屋を出て洗面台の前の鏡を見てみるとそこには見知った顔があった。

 

間違いなく俺の顔であった。

 

それは問題ないのだが何故か若返っていた。

 

とりあえず外に出てみると、そこは全くと言っていいほど見知らぬ場所だった。

 

自然に囲まれた小さな一軒家

そこが俺の家だった。

 

これは夢だと思うほど脳天気な思考をしていないのでさして混乱はしなかった。

 

朝特有の寒さ、自然の香り、鳥の囀り。

 

これだけ感じれば嫌でもこれが現実というのを見せつけられる。

 

寝起きの頭は既にフル回転しており、とりあえず家の中に戻ると自分の身分を証明するものを探したら簡単に見つかった。

 

ソウヤ・クルス

 

英語読みになっているが間違いなく自分の名前であった。

年齢は18歳となっていた。

 

顔写真も先程見た顔であるため疑いなくこの姿は自分なのだろうとしっかりと認識することができた。

 

とりあえず現状を把握しつつ朝食を作り食べることにした。

 

 

 

 

今いる場所はカサレリアという地域らしい。

 

なんでここで一人暮らししてるのかしらないが近くのウーイッグという街で機械修理の仕事をしているみたいだ。

 

なんというか…生きる場所が変わっても機械関係の仕事に就いてるのは自分らしいなと思ってしまった。

 

今日は休日であったので自分が働いている街まで行ってみることにした。

 

街までの道程は覚えているが歩いていくのかと家の外をぐるっと探索したら乗り物があった。

 

座るところが無いキックボードのように見えたがタイヤがない。

 

しかし体は乗り方を覚えているようでしっかりと乗れてしまった。

 

とりあえずこの乗り物を動かしウーイッグを目指すことにした。

 

体が覚えていることはありがたいが技術力高すぎじゃない?

ホバークラフトなんだよ?

これ実用化はだいぶ先になると思ったんだけどなぁ…

 

どうやらこの世界の技術力は高いようだ。

 

そんな世界で機械修理屋として自分はやっていけるのだろうか不安になる。

 

道中で自分の家と同じような小屋を見つけたが朝早い為か静かだった。

 

帰りに情報収集がてら寄ってみよう。

 

しかしご近所付き合いがあったのかどうか…

 

少なくとも今の自分には覚えがない。

 

 

 

 

しばらくワッパ(何故か名前を思い出せた乗り物)を走らせるとウーイッグの街に到着した。

 

このワッパ一つでこの世界の技術力が高いのは判っているのだけど街は普通だった。

 

田舎と言うか中世ヨーロッパと言うか、日本人がイメージする外国の田舎の町並みって感じであった。

 

そのまま自分が働いている修理屋まで足を運ぶ。

 

うん、見たことがない場所なのに覚えている感覚が何とも気持ち悪い。

 

とりあえず今は出勤するまでは放置でいいだろうとその場を後にする。

 

そのままブラリと街中を探索しているといろいろな人に声を掛けられた。

 

正直誰ですか?状態だったので適当に相槌していたらこれまた見知らぬ男性に声を掛けられた。

 

この世界の俺は前世の俺と違い随分と顔が広いようだ。

(とりあえず日本で生きていた時の事は前世とすることにした)

 

「またカテジナと遊んでやってくれ。あの娘は君に懐いているようだしな」

 

カテジナ?誰?

ここで疑問を浮かべていると怪しまれるだろうが何となく誰の事を言っているのか心当たりがある。

なので判りました。と返事をしてその男性と別れた。

 

そのあとは適当に夕飯の材料になる物を買って家に戻る事に。

 

道中、朝見かけた家を訪ねてみようと寄って行く事に。

 

扉を何回かノックすると中から男性が出てきた。

 

「おや?クルスさんじゃないですか?どうかしましたか?」

 

顔を見た瞬間に誰だ?と思ったけどすぐに名前が思い浮かんだ。

 

「いえ、ちょっと街まで出ていたので帰りに寄ってみただけですよ。エヴィンさん」

 

自分で言っておいてなんだけど、帰りに寄ってみたって変な言い訳だな。

 

「休日には自分の家から出てこない事が多いのに珍しいね」

 

あ、そうだったのか。

ちょっと街で声を掛けられすぎたせいか、今の自分はコミュニケーション能力高いと思っていたんだけど休日は引きこもっていたみたいだ。

 

「だからですよ。久々に休日に街に出たのでね」

 

言い訳も下手くそだな。

 

「そうなのかい?せっかくだから上がっていくかい?お茶でも出すよ」

 

ここはどうするべきだろうか?

確かに情報が欲しくて立ち寄ってしまったが今の自分と前の自分で違いが出てきたら変に疑われるのではないだろうか?

別に悪いことしている訳ではないんだから問題ないと思うけど…

前世の記憶が蘇りまして、って言ったところで誰にも信用されないだろうしね。

 

「いえ、せっかくのお誘いですがそれはまた今度お願いします」

 

じゃあなんで家を訪ねたんだろう俺は…後先考えなさ過ぎた結果か。

 

「ならせっかくだし息子に会って行ってくれないかい?君には懐いているようだしね」

 

さっきも同じ事言われた気がするんだが気のせいだろうか?

 

せっかく訪ねて挨拶して帰るというのもなんだかなぁと思い会うことに決めた。

 

という訳で、ハンゲルグ・エヴィンさんの息子 ウッソ君とご対面しました。

 

ウッソ君は俺を見るとこちらに駆け足で近寄り「いらっしゃい!」と大きな声で返事をしてくれた。

 

いつもどういう反応を俺はしていたのだろう?

後先考えずに行動すると怪しまれると思いつつウッソ君の頭に手を置いて撫でてみる。

 

「えっ、へへっ」

 

一瞬戸惑いながらも嬉しそうにしている顔を見てこれが正解だったんだなとホっとする事が出来た。

 

その後少しだけウッソ君と遊び家を後にした。

 

「バイバーイ!」

 

ウッソ君は大きく両手を振りながら俺を見送ってくれた。

 

その後ワッパを走らせ家に到着。

 

街の散策は問題ないにしてもエヴィンさんの家を訪ねたのは失敗だったような気がする。

いやでも少しでもこの世界の自分の事を知らなければいけないし仕方ない事だったんだと自分を納得させ夕食を作る。

 

夕食を食べた後この世界の事を知ろうと本棚に置いてある色々な本に手を伸ばした。

 

読んでいるうちに判った事。

 

現在この世界は宇宙世紀と呼ばれる時代で人々は宇宙でも生活しているようだ。

 

増えすぎた人口をどうにかするために宇宙にコロニーと呼ばれる物を作りそこに人々を移住させていたようだ。

 

なんともSFな感じに最初はどうしたもんかと思ったが案外すんなりと受け入れる事が出来た。

 

これも今の自分の前の記憶のおかげなのだろうか。

 

それからも色々な物を読んでいるとこの世界も戦争が多い事が良く判った。

 

そして戦争はモビルスーツ(以降MS)と呼ばれる機動兵器を使うことが支流のようだった。

 

最初見た時は二足歩行のロボット!?救助用か!?

と目を輝かせたがそれが戦争用と知ると一気に落胆してしまった。

 

前世の自分は災害活動用ロボを作りたかった。

そして最後の仕事として人が乗れるロボットを開発した。

一応こちらの世界でも似たようなロボット、モビルワーカーという物もあるようだ。

これは主に作業用のロボットでどうせ作るならこっちを作れよと考えてしまった。

 

まぁ自分には関係のない事だ。

 

幸いにも職は機械修理屋なので前世の知識も活かせるだろうと思ったけどMSなる物がある世界で前世の知識は果たして役に立つのだろうか?

もしかしたら仕事初日にクビになり路頭に迷ってしまうのでは?

 

とにかくなるようになれと思いながら本を閉じ就寝眠ることにした。




原作主人公と悪女と初対面
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