異世界に転生してきた主人公が与えられたチートで無双するお話 作:漆黒の騎士団
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そこからはおっさんの動きは速かった。まるで年を感じさせない、……いや前から思っていたんだがこの人たちは老けて見えるだけなんじゃ無いだろうか。 日本人は若く見えるのに外国の人とかは老けて見えるとか言う奴。恐らくは全員20代後半なんじゃないかな。あ、ただし厳つい顔のおっさんは覗いて。
それから眺めていると、更に状況は悪化していた。
「チッ! 数が多すぎる! もっとスピードを上げろ!」
どうやら厳ついおっさんがリーダーらしい。
「お、親方! これ以上は無理です!」
これ以上はドードリオ? が持たないって意味だろうか。
「無理じゃねぇ! やれ! どっちにしろこのままじゃ全員死ぬ! ならpkモン達が犠牲になって身を滅ぼすってものだろぉよ!?」
おぉ、この人鬼畜だな。動物虐待で愛護団体に訴えられるぞ。
すると、突然ドードリオが加速したようだ。 あーぁ、やってしまったな、訴えられても知らんぞ。
「ピギャー!!」
「お、おい! どうした!?」
「だ、ダメです! 制御不能です!」
絶体絶命じゃないか。僕はこんな訳もわからない所で死ぬのなんてごめんだね。
その時だった。突如スピアーの大群が追いかけるのをやめたのだ。これには僕も含めて何が起きたんだと口をポカーンと開ける始末に。
しかし、それは突然起きた。
「やぁ、君達が最近ここら辺で暴れまわっている盗賊かい?」
突如、背後から妙に透き通る声、意表を突かれたのかおっさん達は身構える事もできずに、その声の持ち主に殺られていく。
「な、何が起きてるんだ!?」
あまりにも突然の事だった。すでに僕以外のおっさんは殺されたようだ。
「君は……、なるほど、そう言うことか」
いや、どういう事ですか!? 後ろを振り返ってみるとそこにはクールな顔をした美しい男がいた。白い鎧に身を包み腰には片手剣だろうか、とにかく僕でも惚れてしまいそうだ。いや、別にそう言う趣味はないんだからね!
「君は、生きると言うことについてどう考えている?」
え? この人なんて? こんな周りにおっさんの血が噴き出ている所で生きると言うことについてとか、完璧に僕をもて遊んでるよね!? でも、取り敢えず答えないと殺されそうだから何か言わないと……
えーと、質問忘れちゃった……
「すいません、質問忘れちゃいました、何でしたっけ?」
「……………………………………」
しまった、殺られる!?
「ハハハハ、面白い! 面白いな少年よ!」
えっ? 今の面白いか? この人頭が逝っちゃってるんじゃないか?
「あの……質問を……」
「ハハハハ! 質問などどうでも良いのだよ、君は合格だ!」
ダメだ、完全にこの人のペースになってる。ここまで来ると俺もよくわからない。取り敢えず何が合格なのかを……
「って、えっ? なっ!?」
簡潔に言おう、僕は美少年と一緒に空を飛んでいた。
「慌てることはない。こいつは俺の相棒のリザードンだ、又の名を《タロー》だ」
リザードンって……やっぱりここはpkモンの世界なのか。と言うか《タロー》ってどんだけだよ(笑) まぁ僕もネーミングセンスは無いから笑えないけどね。
「君はpkモンを持ってはいないのか?」
「えっ? あ、はい」
前の世界では全国図鑑コンプリートしてましたなんて言えないわ。僕はゲームは全クリ派だからな。というよりもここ高い、死ぬ、早く降りたい。
「そうか……」
「……………………………………」
喋れねぇ……
「ん? どうした…………あぁ、すまない」
《タロー》の高度がみるみる下がっていく。僕は何でこの人に気をつかわせてるんだ? 何か自分が恥ずかしくなってきた…………
「あれが、ミカヅキシティだ! どうだい、はじめて町を見る感想は」
え? 初めてだって? 何でこの人は僕が初めて町を見るって知っているんだ?
「? どうしたんだい? えーと……」
「あ、僕の名前は《イチノセ・シュウ》です」
「あぁ、すまないね。シュウ君」
そう言うと、美少年は《タロー》の首に掛けられている袋の中から、1つの手紙を出して何やら書き足しているようだ。
「これを、ミカヅキシティのギルド長に出してくれないか?」
そう、眩しいぐらいに輝く笑顔で言われたのだった。
次話は11日の午後5時頃です