生とか死とか。 作:あい
ふとした瞬間に、なんで生きてるんだろうとか考えることがある。
だいたい何でも答えを教えてくれるネットに聞いても、しっくりくる答えは出てこない。
「生きていることが素晴らしい」「死ぬために生きている」「楽しむために生きている」「意味なんてない」
どれを聞いてもしっくりこない。意味なんてないなら死ねよ。そんな風にばかり思ってしまう。
別に学校でいやなことがあったわけじゃない。
いじりはあるが別に嫌じゃない。不快にならないラインを見極められる奴らとつるんでるから。
別に休日にいやなことがあったわけじゃない。
会計の時に所持金が若干足りなかったりはしたが、Suicaに残高があったことを思い出して事なきを得たから。
別に親との間でいやなことがあったわけじゃない。
将来について軽く説教されたりもしたが、僕もそろそろ真面目に考えなきゃと思っていたから。
別に部活でいやなことがあったわけじゃない。
練習試合で、ミスしてそれが原因で負けてしまったけれど、練習だからこれから直していけばいい。
ただ、そういったちっちゃな不満やイライラがあった時、どうしても考えてしまうことがある。
僕はなんで生きているんだろうか、と。
別に病んでいるわけじゃない。
ただ、時々自分の存在価値が分からなくなる。世界のシステムに僕という存在が組み込まれていないような気がする。
生きる意味、生きる価値、命の意味、命の価値、そんなものは考えるだけ無駄なんだろう。
世界は何も欲してないし、何も疎んでいない。
こんな哲学的思考をしている僕に呆れ、失望する。
そんなこと考えて何になる。そんなこと考えて大人ぶって人生を悲観しているのか?
くっだらない。本当にくだらない。
そう思ってはいるものの、生きる意味も感じられないから学校の屋上へと向かってみた。
意味を見出せないならとっとと死ねよ。生きる価値なんてないからいつまでもダラダラと物語を続けるなよ。
屋上についた。下をのぞいた。高かった。急に怖くなって、その場にへたりこんだ。
意気地なし。
どこかから、僕の声でそんな罵倒が聞こえた。
死ぬのは怖い。でも生きる意味も見いだせない。生に理由を持てず、死に踏ん切りもつかない。
若者の自殺に関して物知り顔で語ってる学者に言ってやりたい。
彼らの勇気を愚かというな。お前の100倍は苦悩したはずだ。
彼らの行為に意味を見出すな。見いだせなかったから死んだんだ。
彼らを称えろ。何もできてない僕みたいなやつと違って、自分で幕を閉じた彼らを称えろ。
新しい朝がきた。希望の朝だ。
今日も何事もなく生きていく。
よくもないな。