今世紀で最悪の闇の魔法使いになってしまった ー1   作:シューズ

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1943年 春

「モテたい」

 

「…リドル、お前がそう言うとはな」

 

「誰か親戚紹介しようか?」

 

「独り言だよ、どこの紐付きにもなるつもりはない」

 

 暫く前からそう思うようになった。

 金が沢山あったらな~とはもっと前から、ホグワーツ入学前から思っていたが、ホグワーツで快適に過ごしてきてその願望は強まり(1年生の時魔法薬学の自習をしようと思ったら、授業外では自習用だろうと材料は無料提供どころか貸出・販売されず、フクロウ配達サービスでみてみたら、材料費高過ぎ… 2年生3年からホグズミード村に休日行けるようになった~、外出許可証に保護者のサインが必要?孤児院のシスターでもokか、よかった~。でも金ないから行っても買い物できないな… 3年生箒が欲しー 4年生服が欲しー 5年生未だに知人たちへの贈り物は自作かぁ…別にできは良くなってるし?でも私が貰うのと釣り合ってなかったりもするよな~…)、今も強く思ってはいるが、それよりもムラムラする。

 

「もったいない、そんだけの魔法の腕があるのに。純血の綺麗なお嬢さんももらえるだろ?」

 

「リドルは自分のためだけに力を振るうのが好きなのさ」

 

「その言い方は心外だな」

 

 私は顔がいいし(この体は、といった方がいいのかな?)、モテないこともないが、非魔法界では孤児としてはちょっと小奇麗な身なりなだけで体付きも細いからかそんなにチヤホヤされない。そもそも戦時下だしイギリスはドイツに押されているのか暗いし。ラジオでは勝ってるって言ってたが。

 魔法界、というかホグワーツでは、マグルの孤児院から来てるってだけでスリザリン寮内では見下されがちだし、もてはやされた所で魔法力と杖技に優れた私を取り込もうとする動きと区別がつかない。ブラック家とか名家で容姿端麗な一族の誘いなら受けてもいい気がするが、オリオン・ブラック()()は年下の3年男子生徒だ。もう卒業したヴァルプルガ・ブラック先輩は美女だったが嫌われてたし。

 

 他の寮とはあんまり絡みがない。ルビウスはグリフィンドール生だが後輩に可愛いかったり綺麗な女の子紹介してなど頼みたくない。

 まあ、スリザリン寮内でもこいつら4人のルームメイト以外にはほぼ話すこともないが。必要の部屋に入り浸ってるし。寮内の談話室は利用してるけど…勉強してるだけだ。宿題を押し付けられても断ったし。

 

 一応、この前の夏に同じ孤児院のアリア・ブランクがガールフレンドということになったが、私はほぼ学校の寮に住んでるからいつ別れてもおかしくない。同じ孤児だがマグルの彼女は小汚いし別にいいけど。次の誕生日、魔法界で成人したら魔法をかけてあげようとは思っているが(それまで続いてたら)。セックスも未経験だし、ホグワーツで可愛い子に声をかけられたらぐらつく。同じ寮の2年生のアイリーンって子に誘われたらついて行ってたかも、苗字は知らないが純血らしいけど。監督生に選ばれてたら相談とかで話とかしたのかなー、あぁ女子の監督生の方に行くか。

 

「うるさい!ふくろう試験がもうすぐだってのに…リドルはいいよな!余裕か!?」

 

 うるさいな…お前の方がうるさい。適当にあしらおう。他の3人と目を合わせて肩をすくめた。

 

「私だって別に余裕じゃないさ、実技はともかく理論は得意じゃないし。占い学なんかは才能ゼロみたいだし、現実逃避みたいなものさ」

 

「まぁ、気に障ったなら俺たちも謝るさ。談話室がすいてなかったら図書室にでも勉強に行くか?」

 

 こいつらの勉強につきあう気にはならないな。

 

「私はどこかの隠し部屋で1人で勉強させてもらうよ」

 

「そうか?わかった、じゃあ…」

 

 5年生は O. W. L. がメインで、変身術・呪文学・魔法薬学・薬草学・闇の魔術に対する防衛術・魔法史・天文学・占い学・魔法動物飼育学・古代ルーン文字を受講してる私はこれら10科目にかなり真剣に取り組む必要があった。

 

 はっきり言って、魔法史は担当教授の講義が退屈過ぎるし、占い学は天文学と関連する占星術しかまともに出来ないしでこの2教科はほぼ捨てている。不可以下の評価を取るのは癪だから試験対策はしたが。

 スリザリン寮監のスラグホーン先生は魔法薬学担当だが、魔法薬学も金持ちの学問という感じであまり好かない。魔法を使っても材料を代替できないことが多いのは納得いかない。私は既にかなり力のある魔法使いの筈なのに…魔法薬の素材を育てる薬草学と魔法動物飼育学は(清掃呪文が無ければ嫌いになっていただろうが)、嫌いじゃないんだが。

 

 テキトーに雑談を聞き流しながら寝室から出て通路を通り階段を下りて、軽く挨拶しながら談話室を通り抜け寮から出る。必要の部屋が空いてるといいが。スリザリン寮は地下にあるから6階まで上ってくのは毎度面倒だ、それでもあの部屋はその手間に見合う良さがあるのだけど。

 

「それじゃまた」

 

「ああ、夕食か夜にな」

 

「ああ」

 

 ルームメイト達と別れて城内を歩く。寮と同じく城の地下にあるキッチンに引き返すか?お菓子も貰えるが、フィフィ・フィズビーはあるかな?晴れてれば外であの魔法のアイスクリームを食べるか。

 

 城の中庭を窺うと、よく晴れていた。この時間が一番暖かいし、フィフィ・フィズビーがなくともアイスかジュースは屋敷しもべ妖精たちから貰ってこよう。

 

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