呪霊廻戦 〜呪霊で教師になります〜   作:れもんぷりん

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 さあ、最強への階段を駆け上がれ!



特級”番外”編
旅行


 

 伏黒を倒し...五条も破り...現時点で既にこの世界最強なんじゃないか説が出ている私は今!

 

アフリカに来ています!

 

 

 それもすっごい大自然の中!

 動物達も沢山いるよ。

 まあ私を恐れてか誰も近寄ってこないけど。

 

 もしかして特級呪霊達には癒しが足りなかったんじゃないかな。

 もふもふとか。

 

 まあ言いたいことは分かるよ?

 いきなり話が飛びすぎだって声が聞こえてくるようだよ。

 

 少し今までを振り返ろうと思う。

 

 

 

 

 強くなりたい。

 

 結局最後まで明希一人に戦わせてしまったという事実。

 自分は逃げて娘を戦わせる母親がどこに居る?

 

 目に見えて強くなれる手段として領域展開があるが、これが本当に上手く行かない。

 前回の術式反転よりも感覚を掴めないのだ。

 

 そこでもう一つ、手に入れた秘策を使うことにした。

 私の持つ切り札の一つ、放出術式である。

 

 これを使えば呪霊だけでなく、呪具の術式まで扱えるようになるかもしれない。

 

 そして今、私の手の中には呪術廻戦の中でも最も理不尽で、最強の呪具がある。

 

 

“天逆鉾”だ。

 

 天逆鉾は発動中の術式を強制解除するという特性を持つ。

 これは原作の殆どの登場人物が術式を使って戦う中、最強の切り札になるといっても良い。まあゲテモノ喰いの主人公とかアイドル筋肉とかは関係ないけどね・・・

 

 この特性を手に入れることが出来れば、この世界において敵はいなくなると言っても過言ではない。

 

 ということで早速、天逆鉾に対して吸収術式を使用してみた。

 そして天逆鉾に効果範囲が触れた途端、吸収術式が解除された。

 

 

 あ...

 

 

 うわああああああん!

 

 よく考えたら当たり前じゃん!

 天逆鉾を吸収するには吸収術式の発動が必須。

 そして天逆鉾に吸収術式が触れた瞬間、術式の強制解除が発動される。

 

 つまり天逆鉾の吸収は不可能。

 

 私に剣を使う心得はないし、別に切れ味が良い訳でもない。

 つまり私には扱えない。

 

 私の最強になろう計画は失敗だというのか...

 

 そうして悲しみに暮れ、その後一晩中諦めずに考えた結果...

 一つ、案を思いついた。

 

 “ある物”を使えば天逆鉾を吸収できるかもしれないと踏んだのだ。

 原作の知識を頼りにするならば今、それはまだアフリカにあるはず。

 

 

 アフリカかぁ・・・遠いなぁ

 だがしかし!子を守りたい母の行動力を舐めるな!

 

 

 ということで日本からアフリカへのワンストップ便にこっそり乗り込んだ訳だ。

 この便、10万円以上するからタダで乗るのは悪いかなぁと思ったのだが、呪霊だしノーカンでいいだろう。

 

 

 そうして辿り着いたアフリカ。

 全く文字は読めず、話される言葉も分からず、どうすれば良いんだとこれまた自分の無駄な行動力を後悔し始めたその時!

 

──全くママは仕方ないなぁ

 

 と、明希が少しだけ力を貸してくれた。

 ほんの少し呪力消費が増えたか?と思いつつ周りを見ると...

 

 分かる。

 何を書いてあるか、何を喋っているのか。

 

 

──なんで分かるの!?

 

──だって私、現存してる全言語分かるもん!

 

 

 ...うちの子が秀才すぎて辛い。

 なんて可愛くて良い子なんだ!と心の中で明希をよしよしと撫でた後、行動を開始した。

 

 

 アフリカは日本とは比べ物にならないほど広い。

 その中から私はたった一つの民族集落を探さなければならなかった。

 

 

 明希と一緒に色々と観光を楽しみつつ一ヶ月経った時、気がついた。

 

 これ見つかんねえな。

 

 絶対無理だ。普通の探し方では不可能だろう。

 砂浜に落としたコンタクトレンズ見つけるより無理だと思う。

 

 そこでまた明希と脳内会議だ。その結果なかなか良い案が出た。

 

 実は日本以外の場所に呪霊はほとんど居ない。

 居たとしても精々3,4級程度。

 

 そして私が探している集落には特級相当の実力をもつ呪術師が一人いるはずなのだ。

 それを探知すれば良い。

 

 そんな考えに至り、とりあえずアフリカ大陸の一番南まで移動した。

 そこから全力で呪力感知を広げ、本気の身体強化でしらみつぶしに駆け出した!

 

 

 

 

 そうして二ヶ月が経った。

 まだ目的の集落は見つからない。

 

──ねえ明希、もしかしてアフリカじゃないのかなぁ

 

──んーん、アフリカなのは間違いないよ

 

 

 そうだよねえ...

 

 

──ねえ明希、私が領域展開を使えない理由って分かる?

 

──・・・分かんない。

 

 

 毎回この話を出すと明希の返答は少し遅れる。

 おそらく明希には理由が分かっているのだ。

 何か言いにくい内容なのか、それとも不可能だから私を悲しませたくないのか。

 

 どちらにせよ無理やり聞けば今の関係が崩れてしまいそうで、聞き出せなかった。

 

 

 

 

 

 そうして半年が経った。

 

 最近は食事が唯一の休憩時間だと言っても良い。明希はどこか表情が暗いし、何か聞いても答えを濁すことも多い。

 

 その点料理は楽で良い。

 

 適当に動物を狩ってきて、明希の持つ知識通りに焼けば完成だ。今まで何も食べてこなかったので調味料なしでも充分美味しい。呪霊の体なのに食べられる理由は分かんないけどね。

 

 程よく焼けた分厚い肉から滴る肉汁に目を奪われ、それを食す時の快感といったらたまらない。

 

 なんやかんやで結構今の生活も楽しかったりする。

 

 

 

 

 

 

 

 そうして1年が経った時。

 遂に目的の集落を見つけた。

 

 身体強化を切り、警戒されないようにゆっくりと歩いて向かう。

 

 その集落には呪力を持つ人間が何人も居て、その中でも特に大きな呪力の持ち主がこちらへと向かってきているのが感じられる。

 

 その肉体は引き締まっており、歩き方だけでも強さを感じられる。

 耳に大きなリングを付け、白い服に黒いサングラス。

 

『こんな所に何か用か?』

『はい。お願いがあって来ました。』

 

 その男は呪術廻戦、百鬼夜行編の敵側MVP。

 最強として完成された五条先生を相手に五体満足で10分以上も時間稼ぎをするという上位の特級呪霊ですら不可能なことを成し遂げた男。

 

 私が言葉を、それも彼が話す言語で返したことで私を相当上位の呪霊だと認識したのか、緊張で体が強張っているのを感じる。確かにこの男は強いが、私相手に集落を守りながら戦える程かと聞かれれば難しいだろう。

 

 故に返答は一つ。

 

『話をしようか』

 

 そうして踵を返す男を追いかける。

 

 

 その男の名はミゲル。

 百鬼夜行編、夏油一派最強の呪術師だ。

 

 そしてミゲルが持つ武器は黒縄。

 その呪具こそ、私が一年間探し求めたものだ。

 





 ここまで来たら何をしたいかお分かりでしょう。

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