呪霊廻戦 〜呪霊で教師になります〜   作:れもんぷりん

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 メカ丸と三輪ちゃんって凄くお似合いですよね。

 え?原作では見れない・・・?

 泣くぞコラ



呪骸

 

「開始一分前でーす。ではここで歌姫先生にありがたーい────」

 

 隣で五条先生が例の開始挨拶をしている中、私は明希と会議を行っていた。

 今回、私がどう動くかの会議である。

 

 まず前提として、既に原作は大きく崩壊している。

 呪霊側のキーパーソンであった真人の退場。同時に呪術師側に順平参戦。

 呪術高専二年生の三人は莫大な強化を得て、虎杖悠仁は宿儺と縛りを結んでいない。

 

 二択だ。

 戦力を増して襲撃、または予定を変更して襲撃が行われない。

 真人以外の誰かが代わりに侵入するとして、花御一人では持っても三分、恐らく張られるであろう私対策の帳を考慮してもそれ以上かかる事は無いだろう。

 真希ちゃん、パンダ君、狗巻君の三人ならそれぞれ一対一で花御を祓えるくらいのポテンシャルは秘めている。

 というか領域展開が無ければ間違いなく祓えるのだが。

 

 つまり最悪私が駆け付けなくても問題無い、とも言える。

 原作通りでも虎杖、東堂ペアが相手出来るしね。

 

 なら私は一応忌庫の守護に回った方が良いだろう。

 あそこさえ守っておけば襲撃の目的が果たされる事は無い。

 

 よし、決まりだね。

 

 

 

 

 

『スタァートォ!』

 

 

 京都姉妹校交流会が始まった。

 

 そして森に響く断続的な破壊音。

 東堂、魂の突撃。

 

「ぃよぉ−し! 全員いるな!」

 

 駆け出した虎杖達の前に飛び出した。

 

「まとめてかかってこい!」

 

 だが、それは想定内。

 虎杖は勢いのまま東堂へと肉薄し、飛び膝蹴りをカチこむ。

 

「散れ!」

 

 真希の声で一斉に散開した。

 

 

 

 

 京都校の面々は一部を除いて初めから交流会に乗じて虎杖を殺す事しか考えていない。

 

「うん、そのまままっすぐ。でも東堂君いるよ」

 

 西宮桃は空からの索敵が主な役割。

 付喪操術によって箒を操る彼女は箒に乗った飛行が可能だからだ。

 

 等級は二級だが、空を飛べる存在というのは貴重で、重宝されていた。

 

 今回の作戦も西宮が上空から虎杖を索敵。

 発見次第、全員で襲撃という徹底したものだ。

 

「ん? あれは・・・」

 

 そんな彼女は地上にいる一人の男と目が合った。

 

「狗巻君じゃん」

 

 狗巻は西宮へと手を向ける。

 

「残念、呪言は効かないよ」

 

 呪言は確かに強力だ。格上への効きにくさと呪力消費の多さという欠点があるが、初見殺し性能はトップクラスで高い。

 だが対策を知っていれば別。耳から脳にかけてを呪力で守れば問題無い。

 そもそも対呪霊に特化した術式である為、術師相手には効きづらいのだ。

 

 

 それが普通の呪言師相手の話なら、という枕詞が付くが。

 

 狗巻は腕を頭の上に掲げ、人差し指を下へと向けた。

 それはまるで西宮に“堕ちろ”と言っている様で。

 

「え?」

 

 西宮の呟きだけが空に残された。

 彼女自身は既に落下を始め、止める事は叶わない。

 

 狗巻の反転術式、“呪躰”は体に呪いを込める。

 

 彼の動きが全ての理。

 

「一丁上がりだな」

 

 そして木の影から真希が飛び出す。

 堕ちてくる西宮をそっと抱き止め、こめかみをトンっと突いた。

 これは羅刹流の応用であり、頭の中に軽く呪力の波を流して昏倒させる技術である。

 

「お前ら、殺気漏れすぎ。目的丸分かりだわ」

 

 真希は、パンダは、狗巻は、日頃から殺気を浴び慣れている。

 亜鬼は戦闘訓練の時でも気持ちが入るのか、凄まじい殺気を迸らせるのだ。

 

 毎日一度は殺気を感じて生きてきた。

 流石に覚えるというものだ。

 

「可愛い後輩はやらせねーよ」

「しゃけ」

 

 真希は西宮を肩に提げ、狗巻と共に行動を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

「西宮が落とされた!やられたカ」

「嘘でしょ!?」

 

 開始からまだ五分も経っていない。

 西宮はそこまで簡単に仕留められる様な呪術師ではないというのに。

 

 遠目から西宮が落下するのを目撃していた彼らは焦る。

 西宮がいなければ、敵の位置情報というアドバンテージが無くなるという事だ。それはこの交流会において致命傷であった。

 

「誰にやられたか分からん。真依、メカ丸、カバーに向かえ、宿儺の器は一旦東堂に任せる」

 

 加茂の言葉と共に散る面々。

 

「おっと、行かせらんねえなぁ」

「あなたは・・・」

 

 だが三輪の前には真希が。

 

「加茂さん、アンタら虎杖殺すつもりですか?」

 

 加茂の前には伏黒が。

 

「退け、人形風情ガ俺の前に立つナ」

「ま、仲良くやろうぜ。お仲間同士」

 

 メカ丸の前にはパンダが。

 

 そして・・・

 

「おい出涸らし、相手してやるよ」

「あ?」

 

 真依の前には釘崎が。

 

 それぞれの戦いが、今始まる。

 

 

 

 

 

 

 三輪は困惑していた。

 

『真希? あんなんただの雑魚よ。呪いも見えない、呪具振り回すだけの一般人、万年四級。なんで呪術師やってんのって感じ』

 

 交流会が始まる前、真依から聞いていた事を思い出す。

 

 弱いと言っていなかったか?

 もし三輪の耳が間違っていなかったのなら、雑魚の定義を考え直さなくてはならないだろう。

 

「どうした? こねえのか」

 

 真希が三輪に声をかけても、全く反応を返せない。

 

 怖いのだ。

 

 ただただ、目の前の生物に恐怖した。

 

 暴力の具現化、武の骨頂。

 人間という枠組みにおいて、生物という定義内において、紛う事無き頂点。

 

 その瞳に自分が映っているだけで、目の前が真っ暗になった様に錯覚する。

 

「うわぁぁぁぁぁぁ」

 

 

 ──シン・陰流 簡易領域

 

 

 無我夢中で発動したのは何度も繰り返してきた彼女の得意技。

 

 三輪簡易領域は領域内に侵入したものを“全自動”、反射で迎撃する。

 更に“抜刀”は刀身を呪力で覆い、鞘の中で加速させる。

 

 シン・陰流最速の技。

 

 体が縛られる程の恐怖の中でありながら、その一撃は研ぎ澄まされていた。

 

「悪いが」

 

 2.21メートル、三輪の領域内。

 真希は自然とその中に踏み込んだ。

 

 同時に抜刀が発動。抜き身の刃が真希へと向かう。

 

「遅え」

 

 だが届かない。

 放たれた刃は空を切る。

 

 抜刀が真希の居た位置を裂いた時、彼女は既に三輪の懐まで入り込んでいた。

 

「そんな・・・」

「ま、寝とけや」

 

 真下から空気を抉る様に繰り出されたアッパーが、三輪の意識を刈り取った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 パンダは亜鬼に言われた事を思い出していた。

 

『パンダ君はメカ丸君と戦って欲しいんです。きっと彼には、貴方の感性が必要ですから』

 

 パンダはパンダだが、人間より人間らしい一面もある。

 亜鬼には人並み以上に感謝していた。

 自分の教師は彼女でなければ駄目だった、そう言い切れる程には。

 

 だから彼女のお願いは出来る限り叶えたい。

 

『パンダ君は癒し系ですからね。もふもふで最高です!』

 

 

 

「人形風情が、知った口を!」

 

 

 ──刀源解放(ソードオプション)推力加算(ブーストオン)

 

 

 メカ丸の腕が変形し、ドリルの様な回転を始める。

 そして肘の辺りから噴射口が現れ、凄まじい勢いでジェット噴射を開始した。

 

 

 ──絶技抉剔(ウルトラスピン)

 

 

 その破壊力は凄まじい。

 それでもパンダは余裕を持って躱す。

 

「何をそんなに怒ってんだ」

 

 パンダからすれば全く身に覚えの無い怒りだ。

 正直、亜鬼からのお願いが無ければさっさと戦いを終わらせている。

 

 

 ──大祓砲(ウルトラキャノン)

 

 

 しかしその言葉に答えたのは太いビーム砲だった。

 攻撃範囲は広いが、威力は見た目程では無いと悟ったパンダは防御姿勢を取り、呪力による防御を展開した。

 

 結果、無傷。

 

 そのまま独特なステップでメカ丸に近づき、一発、二発と拳を入れていく。

 かなり手加減されたものだが、それでも特級相当の一撃。

 

「クソっ!」

 

 必死に乱打から抜け出そうともがくメカ丸だが、それは許されない。

 

「まぁ俺みたいなのがいたら噂くらい聞くわな。そうじゃ無いってことはオマエは呪骸じゃなくて本体の術師が別の所で遠隔操作してる感じか」

 

 パンダがメカ丸を弾き飛ばした事でやっと乱打の嵐から抜け出せた。

 

 パンダはそのフィジカルと体術が秀でていると見られがちだが、実際に一番優れているのは頭の方だ。

 彼は状況判断、作戦立案、咄嗟の対応、論理的思考、全て完璧に熟す天才系パンダなのだ。

 

「だからって呪骸扱いされてキレんなよ。俺と一緒は嫌か? 傷ついちゃうぞ、傷ついちゃおっかなー!」

 

 勿論、軽いジョークもお手のもの。

 生徒の中で最も社会に適応しているのは彼なのかもしれない。

 

「オマエの呪力出力からして、本体もそう遠くにはいないよな。いや、ギリ場外か。そうなると探しても意味ないか。やっぱオマエブッ壊すか」

 

「どちらも叶わんサ。“天与呪縛”知っているカ?」

 

 それから語られたのはメカ丸の事情。

 

 彼には生まれつき、右腕と膝から下の肉体、更に腰から下の感覚が無い。

 肌は脆く、常に全身が刺された様に痛む。

 

 その代わりに与えられたのは天賦の才。

 広大な術式範囲と莫大な呪力出力。

 

「望んで手に入れた力じゃない。呪術を差し出し、肉体が戻るのであれば喜んでそうするさ」

 

 メカ丸、与幸吉にとって。

 別にこんな才能いらなかった。

 

 ただ普通に過ごせれば、ただ生きていければ。

 

 それで良かったのに!

 

「俺はナ、人間を差し置いテ呪骸のオマエがのうのうと日の下を歩いているのガ───

 

 

 ──究極メカ丸“砲呪強化形態(モード・アルバトロス)

 

 

 ───どうしようもなク、我慢ならんのダ!」

 

 メカ丸の口から一本の砲台が現れる。

 それは莫大な呪力を放ち、彼の思いを表しているようだった。

 

「そうか」

 

 パンダに彼の気持ちは分からない。

 まずまずパンダは痛みを知らず。

 そもそもパンダは人間を知らず。

 

 それでも何か、思うところがあったから。

 

 

 ───パンダ“双核駆動(デュオドライブ)大猩猩(ゴリラモード)

 

 

 パンダの体が隆起する。

 背は五メートル近く伸び、筋肉が盛り上がる。

 纏う呪力も倍増し、その姿は正に“怪物”。

 

 

「受け止めてやる。その思い」

 

 

 

 ────三重大祓砲(アルティメットキャノン)

 

 

 ────激震掌(ドラミングビート)

 





 現在、私の頭の中では完結までのストーリーが既に組み上がっています。
 私はハッピーエンド主義者なのでハッピーエンドだと先に言っておきます。

 そこで質問なのですが、バッドエンドverも読みたいでしょうか?
 両方のエンドを思いついているので、書くことは容易です。

 アンケートに答えて貰えると凄く嬉しいです。

 

バッドエンドの有無

  • バッドエンドも一応見たい!
  • ハッピーエンドだけで良い!
  • 出来ればバッドエンドは書かないで欲しい
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