めちゃくちゃスランプです。
頑張って書こうとパソコンを開いても、全然文章が浮かんでこなくなりました。
今回も今まで以上に駄文です。
少しずつリハビリをしていきますが、文章の感じがちょっと変わってしまうかもしれません。
森の中に轟音が響き渡る。
帳に囲まれた箱庭の中、特級呪霊と呪術師達の激突が行われていた。
真希と漏瑚の戦いは終結を迎えたが、もう一つの戦いはまだ続いている。
超常の戦い、この世界の最上位の激突が。
それは星の意思。
地球の浄化作用。
『貴方が自然に優しいのは知っています。ですが……既に手遅れなのです。貴方達人間が償える領域を踏み越えてしまった』
「こんぶ」
地面から大樹の根が溢れ出し、鋭利な切っ先が狗巻を捉えんと踊る。
一つ一つが当たれば必殺、掠れば致命。
脆弱な人間の体では到底受け止められない破壊の波。
──枯れろ
だが通じない。
迫る根は全て枯れ果て、その身を萎びさせる。
次々と放たれる攻撃を意にも介さず、涼しい顔で捌いていく。
狗巻棘、彼は天才だったのだ。
夏油との戦いで反転術式を習得したことにより彼は理論上無制限で呪言を使用可能に。
だが本題はそれではなかった。
死の間際で掴んだ呪力の核心、それは彼に途轍もない成長を、否、進化を与えた。
世界がまるで違って見える。
今までの呪力操作は泥の中で足掻いていたのかと錯覚する程の劇的な変化。
狗巻棘は呪術師として、ある一定のステージへ立ったのだ。
即ち、絶対強者の領域へ──────
────爛れろ
地面が焼ける。
湧き出す木の根が爛れて萎縮する。
花御が放つ攻撃の全ては完全に無効化され、打つ手は無い。
狗巻の呪力は正しく特級であり、まだまだ底は見えず。
肉弾戦を挑もうものなら術式反転を絡めた体術で容易く返り討ちに合うだろう。
詰み。
その言葉が花御の頭に浮かび上がる。
何をしても、どう戦っても、負けのイメージが頭から離れない。
狗巻はこの一瞬のやり取りで花御に“差”を見せつけたのだ。
「しゃけ」
狗巻は鋭い眼差しで花御を睨め付けた。
降参しろ、お前に勝ち目は無い。
その目が物語っている。
実際、花御が出来る事などもう領域展開しか残っていない。
だが目の前の男が、この実力者が、領域展開を扱えない、なんてのは都合の良すぎる妄想だろう。
領域の押し合いになった時、負けるのはこちら。
花御は冷静に判断を下した。
あぁ、、負けだ。
認めよう。私より貴方の方がずっと強い。
だが。
呪霊陣営の、花御と漏瑚の勝利条件は呪術師の殲滅ではないのだ。
その目的は陽動であり、時間稼ぎである。
このレベルの呪術師達を相手にして多くの時間を稼ぐのは不可能。
五条と亜鬼、それぞれに適応した帳を張り、最大限まで強度を高めても稼げる時間は3分と言ったところだろうか?
充分だ。
その三分が欲しかった。
命を賭けるだけの価値がその三分にはあった。
焔が花御を包む。
狗巻から完全に花御を隠し、盾の様に守った。
「花御、撤退だ」
半身を失い、呪力も殆ど持たない状態でありながら、漏瑚は体を引きずって花御の元に来た。
『目的の物は?』
「手に入れたらしい。連絡が入った」
花御は傷だらけの漏瑚を抱き上げ、報告を聞いてほくそ笑んだ。
計画は着実に進んでいる。
もう少しで運命の時が来る。
『では、行きましょうか』
「うむ」
狗巻が制止する間も無く、花御は地面に潜り込む。
全力で逃げの一手を打ったのだ。
それと同時に空が砕け散る。
五条と亜鬼、二人が戦場に降り立った。
だが遅い。
既に呪霊側の目的は達成されている。
決着はすぐそこまで迫っていた。
◆
「逃げられましたか」
「そうみたいだね」
亜鬼は胸の中に燻る疑念が抑えきれなかった。
明らかに相手の動きがおかしい。
状況を見るに、原作通りの展開ではないことは確かだ。
花御だけでなく、漏瑚も襲撃に参加していたのだろう。
花御一人では即祓われてもおかしくない。その補助として漏瑚を付けた事は納得できる。
だがここで問題が一つ。
忌庫に侵入者がいた形跡が見られないのだ。
忌庫番は死んでおらず、侵入者も確認されていない。
つまり、襲撃の目的が全く分からないのだ。
そもそもの話、今の彼らでは忌庫の中まで辿り着けない。
原作で彼らが忌庫から宿儺の指を手にいれることが出来たのは、真人が宿儺の指に付けた自分の呪力を追ったからだ。
襲撃の目的が不透明すぎる。
貴重な戦力を失う可能性を考えると、何の意味もなく襲撃をかけて来たというのは考えにくい。
じゃあその危険性を推してでも襲撃を掛けてきたワケは?
彼ら呪霊が見据えるここからの勝ち筋は?
分からない、何も分からない。
実際、襲撃された以外に何の異変も感じられないのだ。
ただこちらの戦力を削りたかっただけか?
いいや、あの羂索がたったそれだけの理由でこちらにちょっかいを掛けてくるか?
間違いなく何らかの目的があり。
そしてその目的は達成されたと見て間違いないだろう。
漏瑚と花御の撤退判断がそれを物語っている。
だが、正直亜鬼はこの事態をそこまで重く見ていなかった。
相手の目的が何であれ、現在見える所に被害は無い。
何らかの手段で原作通り宿儺の指と受胎九相図を手に入れていても、亜鬼からすれば脅威にはなりえない。
相手がどんな手を取ってくるつもりなのかは分からない。
だが、例え何をしてこようとも。
真正面から叩き潰す。
◆
呪術高専から一台の車が出発する。
窓まで黒く塗られたその車は、外部からの呪力感知を遮断する術式を刻み込まれていた。
「迎えに来るのに苦労したよ。それで、約束の物は用意出来ているんだろう?」
その車の後部座席に座る男、羂索は隣に座る老人に手を伸ばした。
ひらひら、と手を振って催促する。
「その前に確認だ」
だが老人もここでブツを素直に渡すわけにはいかない。
文字通り命が掛かっているのだから。
「本当にあの邪魔な五条と、白い鬼を消せるのだろうな!?」
「何度も言わせるな。既に縛りは結んであるだろう?」
羂索は必死になる老人に蔑んだ視線を向ける。
それは物理的な衝撃を感じさせるまでの冷たい威圧感を放ち、老人を萎縮させた。
「な、なら良いんだ。ではこれが約束の品だ。必ず契約は果たせ!」
老人はそれだけ言って羂索に包みを手渡し、逃げる様に車から去っていった。
羂索は包みの中をサッと確認し、注文のブツが全て揃っていることを確認すると満足げに微笑んだ。
「腐敗臭のする雑巾も偶には役に立つ。有能な敵より無能な味方とはよく言ったものだ」
老人は呪術界の上層部だった。
羂索に夏油の体を渡した時と同じ様に忌庫から呪物を持ち出し、羂索へと渡したのだ。
「自分が何をしでかしたかすら分かっていない様はいっそ哀れだな」
羂索はゆっくり、ゆっくりと口角を釣り上げていく。
破滅の足音が聞こえてくる。
それは甘美で、艶やかだ。
「新型の帳の確認も済み、現在の戦力は大体把握出来た。手持ちの呪霊は少し心許ないが、仕方ない」
呪霊側が勝利する可能性は極めて低い、どころか殆どゼロに近い。
特異点や六眼だけでなく、現在の呪術師はかなり高水準だ。
全てを相手にしていてはとてもじゃないが勝ち目はない。
搦め手、不意打ち、策略。
使える手札を全て切って、奇跡を乗り越えた先にやっと勝利の可能性が見えてくる。
それでも羂索は嗤っていた。
「新時代の引き金を引くとしよう」
◆
さて、大体後処理は終わった。
原作通りハンガーラックハゲは五条先生がボコボコにして捕まえたけど、何の情報も持っていなかった。
原作と違う所と言えば私が重面春太を捕まえた所だ。
こいつは渋谷事変で補助監督や窓を殺しまくるし、伏黒君の起爆剤になるしで、本当にいらない事しかしない。
戦闘力で見ればそこまででも無いが、起こした被害は結構なものだ。
と、いうことで先に捕まえておきました。
保有する術式は結構面白いものだが、私の敵では無い。
幾らラッキーでも私からは逃れられないのだから。
「とりあえず今は学生の無事を喜びましょう」
今は職員会議中。
歌姫さん、五条先生、楽巌寺学長、夜蛾さん、私の五人で話し合いである。
「だが交流会は言わずもがな中止ですね」
夜蛾さんがそう纏めた。
まあ正直私もそれが良いとは思う。
遊ぶ時間があるなら訓練の時間を増やした方が有意義だしね。
ただ、こういうのは理屈じゃ無い。
訓練なんかよりずっと大切な彼らの青春だ。
「ちょっと、それは僕たちが決める事じゃ無いでしょ」
原作通り、五条先生は交流会を続行する様だ。
そりゃそうだ。
何かあれば私と五条先生の二人がいれば大体何とかなるしね。
というか何とかならなかったらやばい。普通に世界滅ぶ危機だよそれ。
生徒の青春は私が守る。
だって私は先生なんだからね!
ね、明希?
────うん!
と、いうことで。
「プレイボール!」
五条先生が開幕を宣言した。
そう、野球である。
普通なら個人戦を行う予定の二日目だが、五条がこっそりと野球に差し替えていたのだ。
だがやるなら本気。
京都校の生徒も東京校の生徒も全力でぶつかり合う。
先攻は京都校。
守るのは東京校である。
そしてピッチャーは真希。
「打てるもんなら打ってみやがれ!」
真希は惜しげもなく“理”を使う。
大地を蹴って体に返される力全てをしなる腕に回し、肩から指先まで一欠片の無駄もなくボールに勢いを伝え切った。
とてもじゃないが常人が捉え切れる速度では無い。
捕手を務める虎杖が何とか受け止められるスピードであり、キャッチした瞬間に手が消えるのでは無いかと思うほどの痛みが走る。
勿論、京都校の生徒もこれに対応出来る筈もなく。
きっちり九球で三連続三振の完封である。
両校の間に微妙な空気が流れ始めた。
薄々皆んな感じているのである。
京都校に勝ち目が無いことに。
「京都校は人数が一人少ないので、助っ人はいりまーす!」
そこに五条先生の明るい声が。
全員が五条先生の方に注目する。
そしてそこにはユニフォームに身を包む美しい鬼の姿が!?
そう、私だぁぁぁぁ!
「助っ人呪霊の亜鬼ちゃんでーす!」
「頑張るぞ〜!」
「「「「「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待て!」」」」」
東京校の面々の驚きが心地良いではないか〜
ちょっと私が本物のピッチングを見せてやろう!
「東北のマー君とは私のことよ」
自信満々にバッターボックスへ立つ釘崎。
そしてホームランポーズ。
「ふ、ふふふ。笑わせますね。私から本塁打を取るなんて……」
亜鬼の体に呪力が奔る。
そのあまりの密度故、過剰に漏れだす呪力が紫電の様に弾け、亜鬼の体に纏わり付いた。
紅き瞳は更に輝きを増し、妖しさを醸し出す。
亜鬼、大人気ない全力の身体強化である。
「片腹痛いですよ!!!!!」
震脚。
踏み出される脚が美しい弧を描き、地面を踏み砕く。
足首から膝、腰、肩、肘、そして手首へと。
呪力を廻し、力の流れを掌握して。
握り込まれたボールはいつしか変形し、黒い稲妻を纏っていた。
空気抵抗という名の壁を容易く切り裂いて。
そのボールは亜鬼の手から離れると同時にマッハ10まで加速。
「まだまだまだまだぁぁぁぁ!」
───羅刹流“鋒天”
そのボールに対して、亜鬼は更に後ろから羅刹流“鋒天”を打ち出した。
これは呪力の波をぶつける技である為、別にルール違反では無い。
黒い稲妻を纏ったボールが何かを形取る。
それは鳳凰だった。
黒い翼を携え、命を燃やしながら突貫する。
────“不義遊戯”
捕球出来なさそうなら術式を使ってくれと事前に言われていた東堂。
流石に無理だと判断。
亜鬼の球を唯一捕れる男、五条と位置を交代した。
「良いストレートじゃないか」
五条が纏う無限と亜鬼のストレートが激突した。
膨大に過ぎる呪力が無限を食い破ろうと迫り、そうはさせまいと五条も構える。
一秒が一時間にすら感じる衝突の結果、ボールは五条のミットに収まっていた。
「ストラーイク!」
「いや無理があるわ!」
気がついた時、ボールはミットの中。
勿論、東京校からは野次が飛ぶ。
「おや? 打てないんですか? 仕方ありませんね、手を抜いてあげても……」
「は? 上等だが?」
「ぜってー打ってやる」
「しゃけ」
結局、両校バットに掠ることすら難しく。
0-0の引き分けとなった。
理不尽を共有した東京校と京都校は少し仲良くなったのだった。
書きたい内容は頭にあるのにそれを文字に起こせないという重症。
作家さんの凄さを思い知る今日この頃。
亜鬼は助っ人ピッチャーなのでバッターとしては立っていません。
応援してくれる皆さんの為にも何とか更新を続けてみせる!!!
バッドエンドの有無
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バッドエンドも一応見たい!
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ハッピーエンドだけで良い!
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出来ればバッドエンドは書かないで欲しい