平凡メイサーの異世界冒険譚   作:えんてぃ

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‌ㅤ心を壊された焔斗。暴走する彼をなんとかサトシ、のぞみ、アルの三名でくい止める。完全に拘束された状態、ここから彼の心を取り戻せるのだろうか……。
ㅤまた、黒幕と思われていたしゃろんの背後に、本当の黒幕が存在した。魔女王メフィーが次に目をつけたのは現界。次は一体どんな波乱がおこるのだろうか……
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第6話『お兄ちゃん、大好き』

 

ㅤ魔王城。拘束された焔斗の心に訴えかけるべく、紫紅は焔斗にゆっくりと顔を近づけていた。

 

「お兄ちゃん、あたしの、大好きなお兄ちゃん。帰ってきて、お願い……。ん……。」

 

ㅤそう言って、焔斗の唇に自分の唇を重ねる。強く思いを込めて。一度ではなく、何回も。焔斗への兄妹愛を、記憶を、思い出を頭の中で描きながら、焔斗の心に流し込むようにイメージして、キスを続ける。

 

「く……んむ?……?……!?ぷはっ!?し、紫紅!?」

 

「へ……?お、お兄ちゃん!目が覚めたの!?ほ、ほんと!?夢じゃないよね!?」

 

ㅤ意識が戻ったら可愛い妹にキスされていたのだ。驚くのも無理は無い。それに、元の世界とは見た目が違うので妙にドキドキしてしまう。

 

「な、なん、っつ!?」

 

ㅤ戸惑っていたら、急に頭痛が襲ってきた。体に無理させられていたのもあるが、最後の一撃、のぞみの『天地崩落』がかなりのダメージだった。それもそうだ、頭にメイスを直撃させられて何も無いわけが無い。

 

「お兄ちゃん!?まだ、心戻りきってないのかな……まかせて。チュ」

 

「んむ!?いや、大丈夫!戻ってるよんむ!?」

 

「あれ……?そう?なら良かった!!」

 

ㅤ紫紅が焔斗をキスから解放する。その様子を見て、もう大丈夫と判断したアルが、焔斗の拘束を解く。焔斗は各所痛むところに顔を歪めながらも、紫紅を改めて見て顔を青ざめさせた。

 

「紫紅……?腕と、脚……まさか、折れてる、のか?」

 

「え……?あ、うん……お兄ちゃんの心が治って嬉しくて忘れてた。えへへ。」

 

ㅤそう言って微笑む紫紅。だが、焔斗はうっすらと残る記憶からこれが自分がやったものだと分かった。助けに来たのに傷つけた上、助けられた。兄失格だ、と落胆しながらも、紫紅に近づいてぎゅっと抱きしめる。

 

「お兄ちゃんのぎゅーだ……えへへ。」

 

「ごめんな、紫紅……ほんとにごめん。……『不死鳥ノ焔』。」

 

ㅤ紅く優しい焔で、自分と紫紅を包み込む。紫紅の折れた骨や、傷、そして焔斗が負った傷もだんだんと癒えていく。

 

 

 

「お兄ちゃん……癒される……気持ちいい……。」

 

「俺も癒されるよ紫紅……。」

 

ㅤそして、焔が消える頃には二人の傷は完全に癒えていた。流石に、魔力まで元通りなんてことにはなってないが、これで身体的には回復した。

 

「凄い……何この魔法?」

 

「分からない、なんかできる気がしてやってみた。」

 

「さすがお兄ちゃんだね……。ぎゅー♪」

 

ㅤ腕も脚も治った紫紅は、今度こそ思う存分焔斗に抱きつく。大好きなお兄ちゃんの胸に頭をスリスリする。流石にキスは少し恥ずかしかったので照れ隠しでもある。嬉しくて涙を流しながら、二人は抱き合う。

 

「よしよし……。」

 

ㅤそんな可愛い妹の頭を優しく撫でる。今度こそ、大丈夫だ。やっと、妹と再会できたんだ。いつもは甘えてきて自立しろと思っていたが、久しぶりに会うと数倍可愛く思えてくる。俺の妹ってこんなに可愛かったっけ、と疑問になるくらいだ。

 

「良かったです。二人とも無事で。」

 

ㅤサトシがクレーターの中に降りてきて声をかける。なかなか声を掛けづらい状況だったが、このまま放置する訳にも行かない。

 

「おねーちゃん、良かったね!」

 

ㅤ続いてのぞみも降りてきて、笑顔で紫紅にそう呼びかける。さすがに空気を読んで抱きついたりはしていない。

 

「……?おねーちゃん?」

 

ㅤ事情を知らない焔斗は、不思議な顔をした。それもそうだ、確かに、相応の歳の女性をお姉さん等と呼ぶことはある。だが、紫紅はそれほどでは無い。次に浮かぶのは、義理の妹。つまりまさか、知らない間に結婚したのか……!?とオドオドしてると、紫紅本人から説明があった。

 

「な、なんだ、びっくりした……。」

 

「結婚とか興味無いよ〜。あたしはお兄ちゃんと暮らせたらそれで幸せだよ?」

 

ㅤそう言って上目遣いで語りかけてくる。めちゃくちゃ可愛いのだが、さすがに突っ込んだ。

 

「いや、それ俺が結婚したら無理だろ……。」

 

「へ?……うーん、お兄ちゃん結婚できるの?」

 

「失礼だな!?確かに言いたいことはわかるけども!」

 

ㅤ可愛い妹だが、たまに直球ストレートでこんなことを言ってくる。焔斗の心にぐっさりと刺さった。

 

「んー、まあでも、もしそうなったら仕方ないかな?あ、でもたまに甘えさせてね♡」

 

「お、おう……。」

 

ㅤそのたまに、というのがどのくらいの頻度なのか、そして言い方があざとすぎてドキッとしてしまう自分に苛立つ。

ㅤそんな会話をしていると、新しい足音が二つ近づいてきた。

 

「よかった、無事だったんですね。」

 

「やっほ〜♪傷ついた女の子は僕の胸に……あれ、完治してる。」

 

ㅤトモと春輝だ。魔力切れのため走ってきたのでかなり時間がかかった。本当は途中、少し回復したら飛ばすつもりでいたが、その時には感じられる魔力的に大丈夫だと判断し、全てをサトシたちに託した。それでも、この目で確認するまでは不安は残るものだ。

 

「トモさん、師匠。しゃろんの死亡は確認しましたか……?」

 

ㅤ先程感じた違和感の正体を探るべく、サトシは二人にそう質問する。すると二人は、少し考える素振りを見せ、こう答えた。

 

「いえ、確かに脈までは見てません……魔力を感じなくなり、動かない。何よりあれだけの攻撃を受けて無事なはずがない、と。それに、最後に起こったのがアレですから。そちらに気を取られていましたね。」

 

「僕も同じくかな♪」

 

ㅤそんな二人を見て、サトシは自分の推測が正しいかもしれないと思い、それを伝える。

 

「恐らくですが……しゃろんは、生きています。先程焔斗さんが自我を失っている時、しゃろんの魔力を微量ながら感じました。確か、術者が死ねば仮に心は壊れて暴走していても、操れはしないはず。そして、操っていなければ、焔斗さんからしゃろんの魔力を感じることも無い、と思うんです。」

 

ㅤそれを聞き、一同は驚きの表情を浮かべる。トモと春輝は確認を怠った事に悔しそうな顔をし、アルは悔しがる主人にそっと寄り添う。そして、紫紅が焔斗を抱きしめる力が強くなり、怖さで体が震えている。逆に、焔斗はそんな紫紅の様子を見て、怒りに震えた。のぞみは、驚いたものの、詳しいことは知らないためなんの事やらさっぱりという顔だ。

ㅤそして、次にサトシが口を開こうとした瞬間、それを遮るように足音と声が聞こえた。

 

「みんな、話がある。」

 

ㅤ魔王シハクだ。そして、歩いてくる彼の横には、見慣れた魔女の装いの……しゃろん。

 

「っ……!『紅焔槌』!!!」(こうえんつい)

 

ㅤしゃろんを視認した瞬間、焔斗が今出せる全力で殴りかかった。みな驚いていたため、誰も止める者がいなかった。魔王を除いては。

 

「っと、落ち着け。まずは話を聞くんだ若者。」

 

ㅤ体力が不足しているとはいえ、全力で振り下ろしたメイスを、シハクは指一本で難なく受け止めた。

 

「くっ、わかったよ……。」

 

ㅤ焔斗がシハクと会うのは初めてだが、雰囲気で魔王と分かった。それに、しゃろんの雰囲気もどことなく変わっている。今のところ許すつもりは無いが、一緒に戦った魔王陣営のトップだ。本当に事情があるのだろうと思った。

 

「単刀直入に言えば、しゃろんも洗脳されていたんだ。」

 

「「「「「「「!?」」」」」」」

 

ㅤその場にいた全員が驚く。しゃろんをよく知らない者は単に驚き、しゃろんをよく知る者は、あのしゃろんが洗脳を!?といった驚きだ。

 

「その……ごめんなさい。洗脳されていたとはいえ、やったことは消えないから。たしかに、あたしは戦闘が大好きよ。だけど、洗脳とかそういうのは嫌いなの……。」

 

「許す……なんて、すぐには言えない。操られていた、という面なら俺も紫紅もお互いを傷つけた。だから、どうしようもないのも分かるし、申し訳なくなるのもわかる。でも、紫紅が怖がってしまってる。恐怖を植え付けられてるんだ。復讐しようとまでは思わないけど、好んで関わろうとは思わないね。」

 

「それでいい……。ありがとう……。」

 

ㅤこの後、詳しく話を聞くと、しゃろんを操っていたのは魔女王であり、仕掛けられたのは焔斗と出会う数日前の可能性が高い、との事。というのも、魔女王は別空間を形成しそこに暮らしているため、普段会おうとしても会えない。そして、なぜかは分からないが、しゃろんは招かれた。魔女として美しく振る舞う、というのが出来ておらず、見た目は魔女でも魔女として認められていなかったしゃろん。別に、認められる必要も無いので放置していたが、なぜそんな自分を呼んだのだろう、と疑問だったらしい。

ㅤそして、魔女としての自覚を持てだの、珍しく説教された後、大したことも言われないまま帰された。当時は本当に謎だったのだが、今となってはこのために呼んだのだと推測できる。

 

「別空間……また、めんどくさいのが来たな……。」

 

「魔女王に挑むつもりかい?」

 

ㅤ顎に手を当て考える焔斗に、シハクがそう質問する。しかし、焔斗は苦笑して首を横に振った。

 

「いや、たしかに許せないし目の前に出てきたらぶん殴りたい。けど、こちらから探したところで見つかるのに時間がかかるだろうし、今回の件はこれで解決してる。警戒してる相手にそうそう手は出さないだろう?だから、今は大切な妹と再会できたことだし、現界に戻って暮らそうかなと思ってる。異世界から転移させられてバタバタしてたけど、帰る方法の手がかりも何も無い今、拠点、寝床が欲しい。こう言っちゃ悪いけど、現界の方が美味しいものも多いからな。」

 

ㅤ移動中にざっと見た風景を思い出しながらそう答える。来たばかりの焔斗の目から見ても、作物はもちろん、家畜なども育ち辛い環境だと一目で分かった。スイーツ好きな紫紅もいる事だし、環境や治安的にも現界の方がまだいいと判断した。

 

「まあ、紫紅が魔界にいたいって言うなら話は別だけど、どうする?」

 

ㅤそう言って横に居る紫紅に問いかける。紫紅はきょとん、としてから微笑んで答える。

 

「あたしは、お兄ちゃんが行きたいとこについて行くよ?まあでも、確かに現界も旅してみたいし、ここにはお世話になったけど、行きたいな?」

 

ㅤ二人の意見が一致し、その場にいた面々にも反対する人はいなかったため、とりあえず明日、出発することになった。ちなみにいつの間にかしれっとレーヴァテインも混ざっている。あえて突っ込まないでおいた。

 

「では、まずは焔斗さんの部屋にご案内します。今まで使っておらず、今日だけですがお使いください。もちろん、掃除はしておりますしお風呂も付いておりますので。」

 

「え、マジっすか。いいっすね部屋風呂!」

 

ㅤ必然的に、部屋の位置は紫紅の部屋の隣になった(のぞみは向かいの部屋だった)ので、隣にいると思えば幾分か安心できる。

 

「さて、と。」

 

ㅤボロボロになった服は、カゴに入れて布をかぶせ、部屋の外に置いておけば、洗って修繕してくれるそうだ。さすが魔王の執事だと思った。代わりに用意された客人用の服も用意されている。まずは風呂だ、と服を脱ぎ、カゴに入れる。なぜかは分からないが既に湯は張られていた。用意周到すぎて言うことがない。

ㅤ全身をしっかりと洗い、浴槽に浸かる。暖かい湯が、全身の疲れを解していく。

 

「あぁ〜……。極楽〜……。」

 

ㅤ妹と再会できて、ひと悶着あったものの、無事解決した。やっと張り詰めていた神経が楽になった。今はしっかりと休息を取らなければ。どうせ、拠点を探すにも時間がかかる。そのための体力を養わなければ。

ㅤしばらく浸かった後、のぼせる前に風呂から上がる。体を拭き、用意された服に着替える。よくホテルにあるような無地の寝間着のようなものだ。

 

「焔斗さん、いますか?」

 

ㅤちょうどベッドに座ったところでコンコンコン、とドアをノックされ、トモの声が聞こえる。

 

「ん、はい〜。居ますよ〜。」

 

ㅤすると、失礼しますと言い、トモが入ってくる。サービスワゴンに料理がのせられており、食欲をそそる匂いが嗅覚を刺激する。

 

「本当は、皆さん集まって食事としたかったのですが、焔斗さんや紫紅さんはもちろん、各面々疲れておりますので、自部屋でゆっくりと食事、とさせて頂くことにしました。」

 

ㅤ確かに、相当疲れている。というか、疲れているからと腹を満たさずに、お風呂を先に入ったせいで空腹で死にそうである。

 

「でも、それならトモさんも同じでは?」

 

「いえいえ、確かに疲れていますが、これが性分なもので。皆さんをおもてなしすることで、私の疲れも取れるのです。」

 

ㅤなんと有難い性分、そして体質だと思った。こんな人が仲間に一人いたらすごく助かるだろう。まあ、だからといって何もしない訳では無いが。

 

「そ、そうですか。申し訳ないという気持ちもありますが、せっかくですし今回は甘えさせていただきます。料理ありがとうございます。しっかり味わって頂きますね。」

 

「ご理解、ありがとうございます。食事が終わりましたら、服と同じように隣に台がありますので、そこへ食器を出しておいてもらえればと思います。」

 

「わかりました。」

 

ㅤそして、失礼しました、と一礼してドアからトモが出て行く。こんな扱いには慣れてないのでムズムズするが、不快感はない。友人とのノリでやるようなバカにした感じがないからだろう。

 

「さて、と。」

 

ㅤ本当は食事してから風呂に入るのだが、今回は逆になってしまった。しかしもう気にしない。目の前にある料理を堪能する。

ㅤ運ばれてきた料理は雑炊のようなもので、横にはお茶と、何かは分からないがフルーツが置いてある。胃に優しいものを用意してくれたのだろう。本当によくわかっている人だと思った。

 

「いただきます。」

 

ㅤまずはかわいた喉を潤すためにお茶を口に運ぶ。てっきり、あったとしても紅茶等だろうと思っていたので、こういう料理と合うか不安だったが、しっかりと緑茶風味だった。しかも焔斗好みの苦めのお茶。この少し口に残る感じの苦さが好きなのだ。

 

「こういうのもあるのか……助かる。」

 

ㅤ次に、雑炊をスプーンですくい、ふーふーと少し冷ましてから口に運ぶ。米の形は潰れておらず、しっかりと粒を感じられる。出汁がしっかり絡み、温かく口の中に風味が広がる。野菜も入っており、出汁が染みてて最高だ。少し熱いのではふはふとしながら食べる。これまでの食事も美味しかったが、気が張っていたためそこまでしっかり味わってはいなかった。だが、今は気も緩まっているため、しっかりと味を堪能できた。疲れた体に美味しさと栄養が染み渡る。

 

「美味ぇ……。」

 

ㅤ急ぎすぎないように食事をする。体と心あったまる、とても良い時間だった。

ㅤ食事を終えた後、外に置いてから歯磨き等をすませ、ベッドに寝転がる。ふかふかベッドで寝るのは久しぶりだ。朝起きれるだろうか、いや起きなくてもいいか。と思いながら、眠気が襲い目を閉じて眠りにつこうとした瞬間、コンコンコン、とドアノックされて意識が戻される。

 

「ん……?またトモさん?」

 

ㅤ開けてこないところを見ると、なにか大きなものでも抱えているのかと思い、扉を開けに向かう。一言も声が掛けられていないのに違和感を覚えながら、扉を開けた瞬間、寝間着の紫紅が飛び込んで抱きついてきた。

 

「うお!?……なんだ、紫紅か……。どした?」

 

ㅤ寝る時は流石にお下げは解いているため、髪を下ろし、枕を抱えた紫紅が上目遣いで懇願してくる。

 

「お兄ちゃん……一緒に寝たい……。ダメ?」

 

ㅤうるうるとした目で見上げられながら、そんなこと言われたら、断る訳にも行かない。元の世界では自立させるために断固拒否していたが、こんなことがあった後だ。不安も多いだろうし甘えさせてやろうと思った。

 

「ったく……いいよ。今日は一緒に寝るか。」

 

「っ!うん!」

 

ㅤぱぁっと表情が明るくなり、元気に頷く紫紅。そんな可愛い妹の頭を撫で、ベッドに向かう。とはいえ、シングルベッドのため少し狭く感じてしまうが、まあ兄妹だし問題ないか。と割り切る。

 

「お兄ちゃん……ぎゅー。」

 

ㅤベッドに寝そべり、掛け布団を被ると同時に、紫紅がぎゅっと抱きついてくる。よほど寂しかったのだろう、と焔斗も抱き返し、頭を撫でる。

 

「えへへ……。おやすみお兄ちゃん。チュ。」

 

「!……おう、おやすみ。」

 

ㅤ顔を上げて頬にキスをしてきたので少し驚いたが、お互いおやすみの挨拶をして眠りについた。

 

 

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「ふむ、どちらも生き残ってしまいましたか。」

 

ㅤ天界、ロイルの研究所にて、下界の監視モニターを見ながらロイルが呟く。神造人間の調整は終わり、あとは起動、命を宿すだけだ。結局この戦いがどう転ぶかを見ていたが、やはり降臨するのは確定したようなものだ。あの兄妹と、それに関わった者たち。全てを殺さなければならない。既に相当な数だが、ここから様子見をする必要はあるのだろうか。いや、もしくは。

 

「唯一神様は、下界を滅ぼし、作り変えようとしているのかも知れませんね……。」

 

ㅤこのまま関わった人数が増えれば、自ずと殲滅対象も増える。そして、多すぎると影響を消すのが難しくなるため、滅ぼそう、となる。そのレベルになるまで待っているのかもしれないと推測した。

 

「まあ、仮にそうなったとしてもやることは変わりませんがね。」

 

ㅤそう言いながら、ロイルは神造人間の起動準備にとりかかる。




今回はここまで!
いかがでしたか?
今回登場したif民モチーフは、

トモさん(トモ)

春輝さん(春輝)

Shihakuさん(シハク)

Revatainnさん(レーヴァテイン)

のぞみさん(のぞみ)

サトシさん(サトシ)

しゃろんさん(しゃろん)

でした!ありがとうございました!

次回
第7話『兄妹の絆』

お楽しみに!
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