異世界ツクール   作:昆布 海胆

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第13話 次々に消滅する仲間

マリスが逃げ出したと同時に一斉に動き出す心ない天神達。

その心ない天使達にはまだマリスが残していたヘイトの指令が残っていた。

 

『フーカ、そしてゴンザレス太郎を殺せ』

 

フーカが居なくなった今、心ない天神達は一斉にゴンザレス太郎に向けて消滅の光が照射する!

名の通りそれは光そのもので、照射されると光の速度で目標に向かって飛んでくる!

だが手をかざして固定してからその方向へ真っ直ぐ照射し、目標を定めてからその場所から動かさないという事は、その直線上からかわせば避けられるということ。

ただ手を向けられて照射されるまでに避けるなんて史上最高のステータスを持ってるゴンザレス太郎だからこそギリギリ出来る事で、運悪く直線上に居た魔物や冒険者は巻き添えを喰らって消滅する。

 

「皆俺から離れて逃げろ!」

 

ゴンザレス太郎の悲痛な叫びに蜘蛛の子を散らす様に逃げ出す面々、だが中には心ない天神に攻撃を仕掛ける者も居た。

ゴンザレス太郎にヘイトが向いているならこの隙に倒せばと考えたのだが、マリスが言った通り心ない天神には『絶対物理遮断』と『全属性攻撃魔法無効』と『全ステータス異常無効』が備わっている、更にはHPが理論値まで上げられている。

しかもそれが空を埋め尽くすくらい居るわけだ。

そして、殴り付けたり魔法をぶつけた者には消滅の光の反撃が始まる。

まさに地獄絵図であった。

反撃に使用された消滅の光はゴンザレス太郎とは違う方向に照射され、待避した者に当たり消滅させるのだから…

 

「ダークグラビジョン!」

 

魔王の重力制御魔法も直接攻撃ではないので効果はあるのだが、心ない天神のステータスがMAXの為殆ど効果はなく、反撃の消滅の光で魔王の軍も多大なる被害を被る。

間一髪かわした魔王に見えたが、やはり光の速度には勝てなかったようで片腕を持っていかれた。

 

「くそっ、どうすれば…」

 

場の状況は最悪、倒す手段もなく誰もが諦めた時に諦めてなかった者達が居た!

 

「いっけぇー!」

 

サリアの白金貨レールガンが一体の心ない天神に当たり、差し出した手から照射する瞬間だった消滅の光はレールガンの衝撃で動いた為、別の心ない天神に当たりそいつを消滅させる。

そして、消滅の光がかすった心ない天神の反撃で…っと仲間割れが始まった。

 

それでも数体の心ない天神が消滅しただけで状況は何も変わらず影響としては雀の涙ほどである、だがゴンザレス太郎にはそれが希望の光だった。

すなわち!

 

(防いでいる訳ではなく無効にしているだけか!)

 

ゴンザレス太郎は一つの方法を思い付いた。

だが、ここではそれは使えない。

そのゴンザレス太郎の表情の変化に気付いたのはマコトであった!

共に戦ってきた戦友だからこそ気付いたのだ!

だがゴンザレス太郎に向かって縦横無尽に放たれる消滅の光、それを必死にかわし続けているゴンザレス太郎には近付くことも出来ない。

 

「マコト、任せて」

 

ジルが飛び出す!

そして、ゴンザレス太郎に体当たりを行う!

突然飛び込んできたジルを焦って受け止めたゴンザレス太郎。

そして二人に照射される消滅の光!

狙いはそれであった。

ジルのユニークスキル『うつせみ』である!

進化した為打撃に限らず仲間ごと転移でかわせるこのスキルを使ってゴンザレス太郎への連続照射を止めた。

少し、本当に少しだが心ない天神達からゴンザレス太郎を見失わせたのだ。

 

「サラ!」

 

マコトが叫び空に居たサラは飛び降りてくる。

そして、マコトはサラにアイテムを手渡す。

 

「どうするつもり?」

「ゴンザレス太郎と共に逃げろ、あいつならきっとなんとかしてくれる。このままじゃ俺達は全滅してそのまま世界が終わる」

「貴方、死ぬ気?」

「死なないさ、主人公は不死身なのさ」

「バカね、でも嫌いじゃないわ」

「よし、頼んだぞ!」

 

マコトはゴンザレス太郎とジルの転移した場所と反対方向に走り抜け、空にいるゴンザレス太郎に一番近い心ない天神を中心に飛ぶ斬撃を叩き込む!

 

「居合い100連斬!」

 

攻撃を受けた心ない天神達、だがやはりダメージは皆無で反撃として一斉にマコトに向かって消滅の光を放たれた!

マコトは技の硬直で動けない!

そんなマコトは何かに殴り付けられたように突然横に吹き飛ぶ!

ヤバイのユニークスキル『居合い拳』であった!

 

「まだ諦めてんじゃねぇ!アイツならきっとなんとかしてくれる!そうだろ?」

「あぁ、そうだな先輩!」

 

二人は再び心ない天神達の注意を自分達に向ける!

しかし、僅か一分も持たず二人とも反撃の消滅の光で消滅するのであった。

 

 

 

 

「ジルさん!ジルさん!」

 

ゴンザレス太郎は危機的状況から助けてくれたジルの体を揺すっていた。

 

「ゴンザレス太郎、あんたしか居ないんだ。きっとあんたならやれる、後を頼むよ」

「はい、はいっ、はいっ!」

 

うつせみで転移した二人だったがジルには下半身が無かった。

そして、そこに走り込んできたサラはジルの姿を見て一言。

 

「後は任せて」

 

ジルは安らかな顔をして一回だけ頷いてそのまま目を閉じる。

そして、その時一体の心ない天神がゴンザレス太郎を発見し消滅の光を放つ!

 

「しまっ…」

 

だがそこに飛び込んだのはメールとデニムであった!

二人はゴンザレス太郎達の前に千枚にも及ぶ結界を複合させて展開させる!

 

「二人とも!」

「今のうちに!」

 

二人の結界は僅か2秒だけ消滅の光を防いだ。

その間にサラはマコトから預かった『キメイラの翼』を使用しそこに居た4人は瞬時に飛ぶ!

4人が消えた次の瞬間その場を消滅の光が照らし、残っていたジルの上半身も消滅するのであった。

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