異世界ツクール   作:昆布 海胆

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第48話 アンデット戦鬼すらも・・・

身長5メートルにもなるアンデット戦鬼、他のアンデット達を食べる事で成長したのだ。

そいつの巨大な拳がゴンザレス太郎に迫る!

だがそれを正面からゴンザレス太郎は拳で打ち返す!

吹き飛ぶアンデット戦鬼の腕!

 

「やっぱりアンデットだけあって体は脆そうだな!」

「GOWAAAAAAAAAAAAAAA!!!!」

 

アンデット戦鬼の叫びが響き、周囲の毒素が更に強くなる。

 

「これは長期戦は不利だっな!」

 

ゴンザレス太郎は戦鬼の足元まで一気に移動してその足を吹き飛ばす!

更に落下してきた胴体にも攻撃を加えどんどん戦鬼をバラバラにしていく!

そして、頭部を蹴り飛ばし戦鬼の体は完全に活動を停止した。

時間にして僅か3分の戦いであった。

 

「まっこんなものかな?」

 

生き残ってるという表現はおかしいかもしれないが、アンデットが全て活動を停止したのを確認しゴンザレス太郎はコードを解除した。

それと同時に片膝を付く。

 

「タツヤ!」

 

サラが駆け寄り回復魔法を使っても大丈夫か聞いて来たので頷いて、サラの回復魔法で毒と体力の回復を行うゴンザレス太郎。

その彼らに冒険者達が近付いて来た。

 

「終わったのか・・・凄いな君達」

「もしかしてSランク冒険者か?」

 

一斉に声を掛けられるが、ゴンザレス太郎は軽く手を振って・・・

 

「単なる旅人です」

「「「「「そんなわけあるかー?!」」」」」

 

皆さん息の合った突っ込みありがとうございます。

 

 

 

サラと笑顔で向かい合い、その時になってやっと気付く・・・

 

「あれ?フーカとスウは?」

 

ゴンザレス太郎の言葉にサラも周りを見回すが、サラ達の姿は何処にもない・・・

慌ててコード『パーティーメンバーに加える』を操作するが・・・

ダマの時と同じように二人の名前が一覧から消えていた。

 

「ん?誰か一緒に居たのか?」

 

冒険者の一人が聞いてくる・・・

そう、彼等が来た時にはもう二人は居なかったのだ。

この時やっとゴンザレス太郎とサラは気付いた。

あのアンデットの大群すらもフーカを連れ去る為の捨て駒だったのだ。

 

「コードだ。」

「えっ?」

「あのアンデット達にはこのコード『死んでもHP常時回復』が使われていたみたいだ・・・つまり!」

「あのスペニとか言う自称あんたの兄って人ね・・・」

 

ゴンザレス太郎の進化したプロアクションマジリプレイは自分だけでなく、コードを使われたのを確認する事が出来ればそれを使えるようになるのである!

 

「あぁ・・・」

「でも一体どうやって?」

「サラ、お前あの大群の中に龍鬼が居たのを知ってるか?」

「そう言えば!」

「俺も倒してない、つまりあいつを使って二人を連れ去ったんだ。」

 

二人はアンデットの大群がやってきた西の方角を見つめる・・・

 

「あんたらもしかしてテンジクに行くつもりなのか?」

 

冒険者の一人が話しかけてきた。

ゴンザレス太郎は今は少しでも情報が欲しいと頷く。

 

「あの町は色々とおかしい・・・行くなら止めないが気をつけるんだぞ」

「ここから遠いですか?」

「多分3時間も歩けば到着すると思うぞ。」

 

予想以上に近かった事実に驚きつつも、ゴンザレス太郎とサラはそのまま西に向かう事を決めそのまま歩き出した。

果たしてテンジクで待つのは・・・

そして、フーカとスウの運命は?!


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