神…なのかは分からないが、目の前の白い人形が作った世界…
ゲームとは言ってたが、世界を作るって事は創造神なのかと考えれば、目の前の白いのが凄い存在なのでは無いかと思えてきた。
達也は徐々に沸き上がる好奇心を押さえられず口を開いた。
「ちなみにどんな世界なんですか?」
「おっ?興味有る?興味あったりなんかしちゃったりする?」
前言撤回、こいつウゼー
「君の記憶にあるRPGみたいな世界だよ。レベルがあってスキルがあって…でも教会で生き返ったりはしないぜ!死んで所持品そのままで金だけ半分になって生き返るとかなんだそりゃだよな!ぎゃははははははははは」
「レベルって事は魔物とかモンスターとか居るわけか…」
「あぁ居る居る!俺が色々考えて作ったモンスターがわんさかいるさ!可愛いのからエロいのからエグいのまでな!」
RPGの様なモンスターが居る世界で、スキルが存在する…
でも死んだら終わりか…
まぁ一度こうして死んでる訳だし、自分で選べるのならこのまま成仏ってのもなんか勿体無い気がするし…
「あっちなみにレベルは999まであってレベルを消費してステータスに割り振ったりも出来るんだぜ!だから無限に成長なんかも可能だ!どーだ?すげーだろ?」
普通に言われたその言葉に達也の目が輝く!
「何それ凄い!」
「だからドラゴンも魔王もその気になったら一人で素手で倒したりも出来るんだぜ!」
「えっ…」
ドラゴン?魔王?そんなのまで居るなんてそれ何かのゲームそのものなんじゃ…
「でもさ、なんか色々と問題があったらしく修正パッチが配布されて色々制限掛かってたから、内緒なんだが俺の力で色々弄ってね、中々面白くできたと思うから是非楽しんできてよ!」
次々に伝えられる情報に困惑する。
それはそうだろう、修正パッチなんてエロゲーでしか聞いたことの無い言葉だ。
つまりそれってその世界を作るナニかを作った上位存在、ゲームだったらゲーム会社的なナニかが存在すると言う事に他ならない。
達也はそこまで考えて気付いた。
(あれ?これってなんか勝手にその世界に行くって話になってない?)
「いやっ俺まだやるとは…」
「それじゃ新しい人生楽しんできてねー!」
ちょっ?!おまっ!?
そう叫ぶ暇もなく達也は意識が飛散するのを感じた。
散り散りになると言う言葉がピッタリなんて考える暇もなく、達也の意識と存在は四方に霧のように散って消えていく…
自身の意識がバラバラになる様な、初めて感じる不思議な感覚だが、悪い気分ではなかった…
ふと気付くと知らない天井が見え、達也は口を開いた…
「おぎゃーおぎゃー」
こうして、達也は異世界に転生したのであった。