ゴンザレス太郎の作り出した限界突破を使った結界の強度は凄まじく、巨大なゴッドウエポンの体はそれを突破できないでいた。
だがゴンザレス太郎の結界をなんとか突破しようと本能でゴッドウエポンは、その体を使って結界を包み込むように上から覆いかぶさる形でその体を持ち上げ押し潰しに来た!
街守っているの結界がゴッドウエポンの一部に触れるだけで破損し、穴が開いたのをリルダーツは絶望の表情を浮かべながら見ていた。
「ちょっとタツヤこれ不味いわよ!」
「サラ、落ち着く・・・タツヤにぬかりは無い」
ゴンザレス太郎の結界内で守られているサラがゴッドウエポンに包み込まれている状況を不味いと叫ぶのに対し、フーカが優しく諭す。
フーカは気付いていたのだ。ゴンザレス太郎がコード『射程距離無限』を使用して上空に何か魔法を少し前に放っていたのを・・・
「よし、そろそろだ!『転移!』」
ゴンザレス太郎の叫びと共に全長2キロにも及ぶゴッドウエポンはその遥か上空にゴンザレス太郎と共に瞬間移動した。
そして、ゴンザレス太郎は自らの出しているゴッドウエポンの乗る結界を更に上に向かって放つ!
ゴッドウエポンはその体を結界に押し上げられ空へと上がっていく!
あまりにも巨大な為その速度は大した事は無いが、時間を稼ぐのが狙いだった。
「ミリーに用意しておいて貰って助かったぜ」
そう呟くゴンザレス太郎の両手には御存知、重水素を固めて作ったアッポーペンと三重水素を固めて作ったパイナッポーペンである。
そしてそれを目の前で時速1000キロを超える速度でぶつけてゴンザレス太郎は核融合を生み出す!
青白く輝くその球体をゴンザレス太郎はコード『成功確率100%』により完全に制御を行なう。
「それじゃさよならだ」
そう告げ空に向かって青白く輝く球体を空に向かって放つ。
その球体は一気に巨大化し中の膨大な熱量はゴッドウエポンの体に減り込み、その体を瞬時に蒸発させていく。
それでも既に全長2キロにも及ぶ巨大な体だこれだけでは威力が足りない。
「結界最大出力!」
ゴンザレス太郎は自分の足元に超巨大な結界を出現させ、更にそれをまるで空に浮かぶゴッドウエポンの体を包み込むように展開させる!
その間もゴッドウエポンはゴンザレス太郎の核融合球体によって蒸発、再生を繰り返していた。
まるでそのエネルギー体を自らの体に取り込みたい様に、その体を自ら核融合球体に集めて自ら消滅し再生を繰り返す。
そのお陰で時間稼ぎがしっかり出来たゴンザレス太郎は足元の結界をすり抜け、自由落下しながら両耳を塞ぎ口を開けて目を閉じる。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!
まさにこの世の終わりを想像させる事態が目の前に広がっていた。
空高く移動させられたゴッドウエポンはその体内にゴンザレス太郎の作り出した核融合球体を打ち込まれ、蒸発しながら消滅し続けている。
そのゴッドウエポンを更に上空から巨大な物体が押し潰すように落下してくる。
『コメット』と呼ばれる伝説の中に描かれるその魔法、それは宇宙空間に存在する彗星を魔法の力で引き寄せて地上に落下させる魔法である。
当然宇宙空間まで魔法を飛ばし、常に移動し続ける彗星を捕まえて引き込み狙った場所へ落下させるという、本来であれば常識では考えられない魔力と魔法の射程が必要なのだが、ゴンザレス太郎にはコード『射程無限』とコード『限界突破』がある。
その為この条件をクリアし、もしもの時の為に彗星を引き寄せていたのだ。
ちなみに神話に存在する『メテオ』と『コメット』と言う魔法には大きな違いが存在し、『メテオ』は流星、『コメット』は彗星を落下させる魔法である。
当然彗星は氷や塵で出来ており、もしも間違って地上に落ちたとしても対処もこちらの方がしやすい。
それもありゴンザレス太郎は今回コメットを使用したのであった。
氷とは言え、宇宙空間を漂い続けるその強度は地上の氷の比ではない。
巨大な氷の塊がぶつかってはいるが、そのダメージは物理ダメージである。
上からはコメットの物理ダメージ、下からは核融合球体による瞬間蒸発ダメージ!
更に横へはゴンザレス太郎の結界が壁となり衝撃は地上へは逃がさない徹底振りであった!
「BUGYOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO」
まるで世界の終わりの様な巨大な叫び声が響いた。
ゴッドウエポンの叫びだろうが、まるでこの世の終わりのようにそれは世界中に響き渡った。
地上で空を見上げながら危機一髪ゴンザレス太郎に助けられた人々は次の瞬間、その光に目を背ける事になる。
遂にゴッドウエポンの体を押し潰すように上下からその体を破壊して、コメットと核融合球体が接触した。
その瞬間核融合球体は一気に膨張し、ゴンザレス太郎の結界内にもう一つ太陽が生まれたように輝きだした!
ゴンザレス太郎の結界が無ければ地上は大惨事になっていただろうが、彼の結界のお陰で地上は眩しい光と気温が少し上がっただけで済み、大した被害は出なかった。
その威力はとんでもなく、下手すれば星に大ダメージを与えていてもおかしくない程の威力であった。
それ程の破壊力が無ければここまで成長したゴッドウエポンは倒せなかった事実、冥と名乗った存在がゴンザレス太郎に頼んだのは必然と言えるだろう…
そして、その爆発によりゴッドウエポンはその体の殆どを蒸発させ続け、やがて跡形も無く消え去った。
「へっきたねぇ花火だぜ」
爆発の衝撃から守る為に目を閉じて口を開き耳を塞いでいたゴンザレス太郎は手を離し、両手で四角を作って爆発を覗き込むように見ながら呟く。
もちろん、地上に向けて物凄い速度で落下しながらだ。
そして、ゴンザレス太郎は気付く。
爆発の中から人影が飛び出してくるのを・・・
「ひやああああああああああああああ!!!!いーーーーーーやああああああああああああああああ!!!」
それはゴッドウエポンに喰われ、その体内に閉じ込められていた心無い天使の体を持つチカであった。