学校帰りに冒険者ギルドに寄ったゴンザレス太郎とフーカ、昨日と同じ様に小指がしっかりと握られている。
そんなゴンザレス太郎達を待っていたのは、男1人女2人の冒険者パーティー『マジメ』であった。
面接と言うことでギルドの会議室の一つを借り、その部屋にて向かい合わせに座ったのだが…
「すみません、少し先に気になるので…何故パーティー名が『マジメ』なんですか?」
「あっそれは俺が剣士の『マコト』でこっちが魔法使いの『ジル』そして彼女が結界士の『メール』なので頭文字を取ってなんですよ」
「なるほど、あっすみません僕がゴンザレス太郎で、隣の彼女がフーカです。」
ペコッと頭を下げる二人にマジメの3人も会釈を返す。
彼等は若いが3人共Cランクのパーティーで、今回ギルド側から話を持ち掛けてくれたとの事だった。
最初に聞いたゴンザレス太郎は話をするのをフーカに代わる。
「それでは先に説明させてもらいます。今回の依頼はレベル上げ代行の依頼で場所は慟哭の洞窟、幾つか追加で話すこともありますが、まずここまでは大丈夫ですか?」
「あぁ俺達は構わない、しかし驚いたな見たところまだ幼いのに綺麗な声でしっかりとした話し方だ。」
「ありがとうございます」
フーカは嘘をついてはいない事の確認をした。
高額報酬な為、依頼を受けた振りをして悪いことを企んでいないか確認をしたのだ。
基本的に依頼主の詳細を冒険者が尋ねることはない、その為冒険者側が聞くことはこれだけである。
「っで二人は自身を守る術は何か持ってるのか?」
「僕達は二人共非戦闘系のスキルしか無く、しかも特殊過ぎるスキルなので身を守ったり回復したりは出来ません」
「分かった。それじゃ結果を聞こうか」
ゴンザレス太郎とフーカは互いを見つめ合い、互いに頷く…
ちなみにフーカはゴンザレス太郎の小指をずっと握ったままであった。
もしもジルとメールと名乗った目の前の女冒険者に見とれたら、小指の関節が増えたかもしれないかは秘密である。
「合格です。宜しくお願いします」
「あぁ任せてくれそれでいつ行くんだ?」
「皆さんの都合が良ければ今から行きたいのですが…」
マジメの3人も互いに顔を見合わせ頷いて。
「よし、それじゃ行くか!」
こうしてパーティーを組んだ5人は町を出て慟哭の洞窟へ向かった。
徒歩で町から1時間くらいのそこに行くまで3人の戦いを見せて貰ったが、流石のCランク冒険者と言えるくらい見事なものだった。
魔物を確認したらメールがゴンザレス太郎とフーカに結界を貼り、ジルが遠距離から魔法で攻撃、撃ち漏らしや避けてきた敵をマコトが剣で斬りつけ、敵が複数の時はメールが敵を結界に閉じ込めて時間稼ぎをするという素晴らしい連携だった。
そして、歩くこと1時間後、5人は何の問題もなく慟哭の洞窟にたどり着くのだった。