異世界ツクール   作:昆布 海胆

33 / 435
第33話 大量に増えたコード

「す、すまないがちょっと考える時間をくれないか?」

 

マコトだけでなく一緒に居た二人も頷いた。

やはりゴンザレス太郎のスキルについて考えたいらしい…

それは当然であろう、こんな無茶苦茶なスキルの存在を知ってしまったのだから。

しかも3人が耳を疑うのは神力の消費についてだろう、通常であればスキルを使うのに神力を使うのだが、ゴンザレス太郎の『プロアクションマジリプレイ』はコードを引き当てるのにしか神力を使わないのだから…

本当にそれはユニークスキルなのか?っと疑いたくなるのは仕方ないと言えるだろう。

そんな3人の提案に…

 

「分かりました。ここで夜営して明るくなったら帰るって事にしましょうか」

 

既に夜も更けており、このまま帰路に付くより夜営して明るくなってから帰った方が安全と言うこともあり、フーカもゴンザレス太郎の言葉に首を縦に振っていた。

明日は朝帰りで学校には行けなさそう…と考えながら簡単な夜営の準備をする。

っと言ってもこのパーティーにはメールが居る、なので気配を遮断する結界のお陰でそれほど準備も困らない。

それでも見張りは必要で、依頼を受けているマジメの3人で交代で見張りを行うのは言うまでもないだろう。

 

少しして落ち着いたところでフーカが近付いてきて、予想していた通り聞いてきた。

そう、ダンジョンの中で他にどんなコードが出たのかである。

ゴンザレス太郎は「驚いて大きな声は出さないでね」っと伝えコードを控えたメモを見せた。

 

『弾無限 41714171 15151285』

『料理で食材減らない 13711371 15123212』

『戦闘後HP全快 BA434292 21126323』

『主要キャラの名前変更 A5141551 55171E』

『埋めたアイテムランダム変化 A92E5112 25035155』

『燃えた物原価に変わる 75813244 15215452』

『ステータス開くと所持金ランダム変化 15215463 14932151』

『親指口に入れると移動速度3倍 94939493 61811285』

『回復でダメージ 51159151 12439112』

『建物素通り 32851364 22511285』

『ダンジョンのエンカウント操作 44225103 44125112』

 

それらを見ながら一つ一つ考えているのだろう…

あの時聞いた、次の春に自分が死なないようにする何かがあるかを…

一通り目を通してため息を吐くフーカ。

どうやらお目当てのコードは無かったらしい。

 

「使えそうなのは無かった?」

「ううん、単に驚いて呆れてるだけ…もうなんでもありね…」

 

フーカはそう言ってゴンザレス太郎の横で横になった。

そしてそのまま眠りに就くフーカを眺め、自分の唇に指を這わせ起こされる時にキスされたのを思い出すのだった。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。