「分かった。君達二人をパーティーに加えさせてもらう。」
30分ほど悩んだ末マコトが告げてきたのは了承の返事であった。
特にマジメの3人としてもフーカの存在を手元に置いておきたいっと言うのが大きかった。
便利なスキルと言うのもあるがそれよりも…
「だから俺達の事は…」
「大丈夫ですよ。皆さんがレアエルフと言うのは他言しませんから」
「やっぱり分かってたか」
※レアエルフとはエルフの上位種のハイエルフと人間との間に生まれる種族、見た目は人間なのにハイエルフ並みに長生きする幻の種族である。
「さて、それじゃ町に戻るとするか」
「それじゃあ早速、皆さん自分の親指を口に入れるか咥えるかして下さい」
「「「???」」」
一同は再び首をかしげているが、ゴンザレス太郎の事だから何かあるのだろうと先にやっている二人を真似て口にくわえる。
「そへふぁしゅっはふふぃんほぉうー」
そのまま歩き始めたゴンザレス太郎達に続いて3人も歩き始めるのだが、親指を口にくわえている意味が全く分からない。
少し歩いて、流石にこれは恥ずかしいと思ったジルが口から親指を離したその時であった。
ジル以外の4人が物凄い速度でジルを置き去りにして歩き去ったのだ?!
「はっ?!」
今目の前で起こってる事の意味が分からないが、こんな所で置いていかれる訳にもいかないと考え、ジルは走って4人を追い掛けるのだが、その距離はどんどん離れていく…
しかも何故か視界に入ってる4人は歩いているのに、全然追い付けないのだ!?
そこでやっとジルが後ろに居ないことに気付いたマコトとメールが歩きながら振り替えると、少し離れてまるでパントマイムの様にゆっくりと走る動作で付いてきているのに気が付いた。
その姿に2人は驚愕した。
ジルの地面を蹴って次の足が地面に着くまでの体の落下速度が明らかにおかしかったからだ。
そう、これがゴンザレス太郎が昨夜寝る前に打ち込んだ新コード『親指口に入れると移動速度3倍』の効果であった。
ジルは2人の姿を見て親指をくわえ直すと直ぐに追い付けた。
追い付いてから一緒に歩いてまさにその異常性を体感した。
なにせ魔物が居てこっちに気付いていたとしても、こっちは歩いているだけも追い付かれないのだ。
ただ攻撃したりすると解除されるらしく、正面に出た魔物をマコトが切りつけようとした時に魔物の動きが急に加速して驚いていた。
ゴンザレス太郎はそれを見て…
(弾幕シューティングゲームの敵弾が画面外に消えて処理落ちが収まった時みたいだな~)
っとマコトが蛙ネズミを倒すのを見ながら考えていた。
そうして出た時の半分の約20分で町まで帰った一同はギルドの方向に行くのだった。