異世界ツクール   作:昆布 海胆

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第61話 ゴンザレス太郎、サリアの為にコードを打ち込む!

「そうは言っても具体的にどうする?」

 

フーカに尋ねる形でゴンザレス太郎は口にしたが、マコトが頷いた。

マコトからしてみればゴンザレス太郎の質問も最もだ。

聖女様とバレない変装をして暮らすにしても毎日変装じゃ不便だし、かと言って人々の記憶からサリアの事だけを消すなんて不可能だろう。

これが一人ならなんとかなるかも…と考えるゴンザレス太郎はかなりスキルに馴染んでいるが…

 

「簡単よ!彼女が彼女じゃなくなれば良いのよ!」

 

フーカのその言葉が綺麗な声で上がる。

その言葉に一同は首を傾げ、頭上に『?』が浮かび上がる。

身代わりでも用意するのかと思ったら続けてフーカが話す。

 

「ゴンザレス太郎、この前のコード一覧見せて」

 

ゴンザレス太郎にそう話すフーカ、そのフーカの頼みにいつものメモを渡し…

 

「これ!このコードの実験してみましょ!」

 

フーカが指差したのは…

『主要キャラの名前変更 A5141551 55171E』

っであった。

ゴンザレス太郎が敢えて避けていたヤツである。

その理由は、誰かを指定するコードを打ち込む部分が無いと言う事だった。

 

「なんか怖いんだけど…本当にやるの?」

「大丈夫よ、それに試さないと何処でどんなコードが今後必要になるか分からないからね」

 

そう、マコトとサリアが目の前に居るから聞かないが、フーカは結局自分がなんでどうやって何処で死ぬのか言ってなかった。

漠然と時期と自分が死ぬこと、そして助けてほしいしか言ってないのだ。

だがゴンザレス太郎は何か言わない、言えない理由があるのかもと考え今まで聞かなかった。

だが、フーカは今までゴンザレス太郎が使用したコードがあっても確実に生き残れるとは確信してない、それは勿論『HP減らない』を使用しても…というのをその一言で理解したのだ。

 

「とりあえずやってみるか…スキル『プロアクションマジリプレイ』発動!」

 

ゴンザレス太郎はスキルを発動させコードをメモを見ながら打ち込んでいく…

その光景を不思議そうに見るサリア…

っで、

 

「これは…なに?」

「膝枕」

「なんでスカート手で持ってるの?」

「明るいと寝付きが悪いと思って目を覆ってあげようと思って…」

 

フーカはいつもの膝枕姿勢をするが、履いている長めの黒いスカートを指で持って捲ってる。

白い太股が目の毒なのだが、そこに頭を乗せると言うことは…

 

「フーカお姉ちゃん大胆ですわ!」

「サリア、あの愛の力が奇跡を起こすそうだからあれは俺達の為なんだよ」

「……フーカ、お前何吹き込んだ?」

 

マコトにフーカは知らない間に色々と吹き込んでいることが判明し!問い詰めるも片目を閉じて舌をペロッと出すフーカ…

可愛いのだがゴンザレス太郎は外堀を埋められると言うのはこういう事を言うのか…と一人納得して膝枕に頭を乗せるのであった。


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