ゴンザレス太郎一行は次々に生まれる魔物を作業的に倒し続けていた。
倒せば倒すほどレベルが上がり、ステータスを増強している事でどんどん作業は楽になっていた。
魔物の強さは変わらないのにこちらは強くなり続けているのだから仕方ないだろう。
そうして気付けばモンスターハウスでレベリングを開始して早くも1時間くらいが経過していた。
6人いるから2人1組でモンスターを倒す組、ステータス振る組、休憩する組に別れてローテーションしているのだが…
「はい、次サリアやってみ?」
「はっはい!えーい!」
ズガガガガガガン!!
サリアが手に持ったロッドで目の前に居た5つ目サイクロプスの腰を殴ると、近くに居た他の魔物を巻き込んで3メートルはある5つ目サイクロプスが地面を削りながら滑っていった。
殴っただけなのにどうみてもオーバーキルである。
勿論ゴンザレス太郎とフーカも新しいスキルやステータスへ負けずとレベルを振って強化しまくっている。
倒した魔物は素材を持ち帰れば凄い金になるのは分かりきっているのだが、どう考えても持ちきれないので放置している。
その魔物の死体が山になり、邪魔になったら場所を少し移動して…を繰り返して気付けばモンスターハウスは魔物の死体で埋め尽くされつつあった。
東京ドームくらいは在るこのモンスターハウスが魔物の死体で埋め尽くされるのだから凄まじい光景なのは言うまでもないだろう。
えっ?東京ドームのサイズが分からない?
大丈夫、ゴンザレス太郎も行ったこと無いから適当に言ってるだけである。
そうして魔物の死体に追いやられ、死体を食べる魔物が追い付かず、そろそろ出ないと不味いと言う時に地面が揺れた!?
「地震?!」
「でかいぞ!皆気を付けろ!」
互いに組になってたお互いを支え合い、地震に耐えたらそいつは現れた。
モンスターハウスの地面が崩壊しその中に巨大な棺桶の様な空間が出現したのだ。
そして、その中から起き上がったのは全身紫色をした6本腕の人形の魔物…頭の角を見ればすぐ分かった。
それは鬼であった。
黄色い目が3つあり、それがそれぞれバラバラに動き、口から飛び出した牙を器用に使って近くの魔物の死体を喰い始めたのだ。
下を向いたことで黄色い髪から生えてる白い角がよく見え魔物を食う度に伸びて太くなっていく…
「あれは…『戦鬼』?!」
「「「なんだって?!」」」
フーカのスキミングで魔物の情報が分かり、その名前にマジメの3人が声をあげる
戦鬼:千鬼とも書く場合がある伝説上の魔物。伝説によれば蠱毒の様に鬼の一族の中で体が欠損している者や生まれつき病弱な鬼が口減らしの為と娯楽の為に狭い部屋に閉じ込められ、殺し合いをさせていた時に殺した鬼を共食いし進化した存在と言われている。
魔物を食らえば食らうほど進化を続けるその存在にとって、ここは宝の山であった。
何せ部屋を多い尽くす程の魔物の死体があるのだから。
フーカは焦りだしていた。
戦鬼のステータスがこの時点で以前襲ってきたサラと同等にまで上がっていたからだ。
しかも…
「不味いわ…アイツ今の段階でこないだの魔物と同等くらいの強さがある上に…即死耐性があるわ」
それはつまりゴンザレス太郎のコードを使った毒針チートが使えないと言うこと。
更に…
「ちぇりあー!」
マコトがこないだの魔物から作られた新しい剣で背中を斬りつけるが、剣は浅く皮膚を傷付けるだけで戦鬼は気にせず、魔物を食べ続けてるからなのか直ぐに背中の傷は塞がり完治する。
「マジかよ…」
魔物を喰い終わるまでは襲ってこないが、それまでずっと鬼は強化される。
一同はこんな魔物が野に放たれたら大変なことになると冷や汗をかくのであった。