異世界ツクール   作:昆布 海胆

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第77話 Sランク冒険者『猛激のタイガ』

「これなんの角だって?」

「戦鬼の角と言った」

 

ギルドマスターの質問に何故かフーカが美声で答えた。

サリアは鼻水が垂れて唖然としているギルドマスターの顔を見て吹き出しそうになるのを堪えてる。

 

「実は…」

 

マコトが代表してここまでの経緯を説明した。

レベリングで経験値255倍は秘密のまま…

 

「それで止めは白金貨レーザーで仕留めたって訳だ」

「違う、白金貨ビーム」

「サリアキャノンですよ!」

「サンダーボルトジェットニンジン!」

 

俺ちゃんとレールガンって説明した筈なのに、なんか勝手に名前変わりまくってるし…つかニンジンどこから出てきた?

そんな事を考えた時だった。

 

「邪魔するぜ!」

 

ドアをバーンしてドーンと入ってきてズーンと立ちはだかる大男がそこに居た。

身長は多分190以上あるだろう。

そこに居るだけで背景にギャーン!と文字が浮かんできそうな程に圧力のある存在感のある男だった。

その後ろから小さい、とても小さい女の子が入ってきた。

多分身長は120位だろう、大男のせいで余計に小さく見えるその少女は入ってくるなり前に居た大男の足に抱きつく。

 

「ひっ?!」

 

何故かゴンザレス太郎達を見て小さく悲鳴を上げた少女を見てフーカが呟く…

 

「スキミング持ちか…」

 

それはフーカと同じユニークスキルである。

っとなると彼女は…

 

「ん?どうしたミシアたん」

「あの人達強さが異常…」

「ようやく来たか、紹介しよう彼がもう一人のSランク冒険者『猛激のタイガ』だ」

 

ギルドマスターのその紹介で一同は理解した。

あの魔物襲撃事件でこの町の冒険者のレベルが異常に高くなったと言うのは有名な話で、その強さをあのミシアと言う女の子が見抜いたのだろう。

 

「タイガ、この中じゃ一番弱い…よ」

「はっはっはっ!ミシアたんも冗談が上手いんだから!」

 

ギャハハハと豪快に笑うタイガを見て一同…

(あぁこういうタイプのやつか)

っと納得した。

 

「猛激のタイガよ、遠路遥々御苦労だった。すまんが今さっき例の件は解決したのじゃ」

 

ギルドマスターのその言葉にジューン?と意味が分からないと困った顔をするタイガ。

 

「おいおい、仮にも伝説の化物って話だが倒したやつが居るってのか?!ドイツだ?」

 

その台詞に何故かギルドマスターもヤバイもデニムもゴンザレス太郎を見詰める…

マコト達も何故か見合わせてからゴンザレス太郎を見詰める…

(ちょっと待てお前ら説明聞いてたよな?)

最後にフーカ…

 

「んっゴンザレス太郎頑張った」

 

ちょっと待てぇー!!!!

 

「んんんん?!このチビが倒したって言うのか?!」

 

ゴンザレス太郎7歳、身長はまだギリギリ100センチメートルなのですが目の前に立つタイガは恐らくその倍、しかもゴンザレス太郎は座っているのでまるで絶壁の様にズーン!と立ちはだかる。

 

「試してみたらどうじゃ?」

(こら爺!お前何言ってんだ?!)

「大丈夫ゴンザレス太郎優しいから手加減してくれる」

(おいおいフーカさん?)

「ここの訓練場じゃ狭いから町の外の広場でやりますか!」

(マコトさんあんたまで何言ってんの?!)

「お兄ちゃんの強いとこサリア見たいなぁ~」

(これは一体どうなって…ん?声が出ない?!)

「へぇ~俺のユニークスキル『バトル誘導ゾーン』の中に居るのに自我を保ち続けてるとはお前やるな」

 

パリィーンっと何かが割れる様な音がして全員がハッと我に返る。

そう、これが猛激のタイガのユニークスキル『バトル誘導ゾーン』である。

自身の攻撃力、防御力を最低にする代わりに自分の思うままの決闘の場を作り出せる空間を作るスキルである。

ただ、これを発動中は防御力も最低になるので不意打ちや事故に対処できない諸刃のスキルである。

だがその効果は絶大で、範囲内の人間はまるで洗脳されたように操られるのである。

 

「こらお主『バトル誘導ゾーン』を使ったな!」

「わりぃわりぃちょっと試しただけだよ、それにしてもこいつ凄いな…坊主、本当にちょっと力見せてくれよ」

 

タイガのその言葉に再びフーカ

 

「ちゃんと手加減してあげてね、あの人死んだら可哀想だから」

 

あぁ、フーカさんはスキル完全に無効果していたのね。

そんな事を考えながらゴンザレス太郎は渋々納得し、外に出るのだった。

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