異世界ツクール   作:昆布 海胆

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第81話 タイガの勧誘

「なぁゴザレ太郎」

「ゴンザレス太郎です」

「お前、オフランスで俺の次のSランク冒険者にならないか?」

 

突然タイガはそんな事を言い出した。

冗談と言うには目が真剣すぎた。

 

「勿論今すぐじゃない、お前が大きくなってAランク冒険者になってからの話だ」

「どういうつもりじゃ?」

 

ここまで傍観していたギルドマスターが話に入ってきた。

本来であれば何処の町を拠点にして冒険者を続けるかは本人の意志が尊重される、なので勧誘する事には問題は無い。

だが決められた町にそれぞれ一人ずつのSランク冒険者であれば話は変わってくる。

Sランク冒険者が現在5人しか居ないのではなく、5人しか認められてないと言うのはトップシークレットでもあり、誰にでも口にして良い話ではない。

 

「言葉通りさ、見たところまだガキだがそれで俺よりも強いんだ。素質と資格を考えれば唾を付けておきたくなるのは仕方ないだろ?」

 

事実、ゴンザレス太郎の異常性はギルドマスターも認めている。

謎過ぎるユニークスキルに加え、既にステータスもSランク冒険者を軽く凌駕しているのだ。

強さだけなら後の5人もSランク冒険者以上なのだが、やはりその5人がゴンザレス太郎を指名するくらい彼が特別だと言うのをここに居る誰もが理解しているのだ。

しかし、一人だけ違うことを考えている者が居た。

 

「次のってどういう事だ?」

 

ヤバイである。

デニムが既に伝えていると考えていたギルドマスターは戦鬼の件で伝わってなかったのを知らなかった。

ゴンザレス太郎、フーカ、サリアはまだ見習いで詳しい話は分からないだろうし、マジメの3人はギルドマスターが前Sランク冒険者タトナスだと知っているので気付いていると考えており普通に話してしまっていた。

 

「すまない、戦鬼の件で伝えてなかったな。昇格試験は最後に現Sランクとの決闘で勝利するのが最後の試験なんだ。」

「…マジか」

 

ヤバイ、いくら強いとは言えデニムと決闘して勝てるとは思ってなかった。

っと言うかこの中で一番弱いのがヤバイと言うのは本人だけが気付いてなかったりする。

そう、タイガと組んで行動を共にしているミシアも実はヤバイより強かったりする。

伊達にSランク冒険者と組んでないと言うわけである。

 

こうして戦鬼の件で一度は出たSランク冒険者を二人も加えた『勇者の集い』レギオンは結成前に解散することとなりタイガはオフランスへ帰っていった。

タイガにとってはゴンザレス太郎と出会えた事が何よりの収穫だったから良かったのであろうが…

 

そして、勿論翌日の学校でゴンザレス太郎がS ランク冒険者の猛激のタイガに敗けを認めさせたと言う噂をホネオが流し、偉い騒ぎになったのは言うまでもないであろう

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