異世界ツクール   作:昆布 海胆

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第95話 ゴンザレス太郎&マコト&ニセバスチャン vs 戦鬼群&鬼王

空から龍鬼が現れ、フーカとサラによる遠距離攻撃が止んだのを確認したゴンザレス太郎、マコト、ニセバスチャンの3人は行動を開始する。

雑魚の鬼は本能的に魂石を目指しているのか、サラとフーカの攻撃を受けてもこちらに全く興味を示さなかった。

だがその中でも別の鬼として進化した戦鬼と鬼王は違った。

フーカとサラにブレスを吐いて戦う龍鬼の姿を見て刺激を受けたのか、戦鬼と鬼王はゴンザレス太郎達の居る山の方へ鬼の山から抜け出して歩み出す。

その中にサラの父である魔王の姿が無いことに舌打ちをするゴンザレス太郎。

何処に居るのか分からない、他の鬼とは段違いの強さを持つ魔王の動向が勝敗を決するのは間違いないのだ。

 

フーカとサラの遠距離攻撃の邪魔にならないように、彼女達とは離れて居た彼らは駆け出し山を降りて対峙する!

そう、一度山まで移動したのは鬼の山以外の場所に敵が居た場合挟まれるのを回避するためだったのだ!

ゴンザレス太郎の予測通り、地面の中から這い出る鬼達が追加で出現し、それらと正面のみで戦える時点で作戦は成功であった。

駆け出した3人は各々が決めていた距離を保ち、先頭を走るマコトが剣を抜いた!

 

「虎空斬!」

 

マコトの斬激が飛び、こちらに走る戦鬼の頭部を真っ二つにする!

慟哭の洞窟で倒した戦鬼との経験が活きた、驚異の再生能力が食事をしていたからと言うのもあるが、それでも再生を繰り返す戦鬼の頭部を破壊すれば倒せることが分かっていたのは大きかった!

しかも戦鬼の強さもあの時とは違い、進化をそれほどしていない強くない戦鬼だった為、マコトは続けて軽々と何体も倒していく。

ニセバスチャンも迫った戦鬼の拳をヒラリとかわし、次の瞬間には姿が見えなくなった、と思ったら戦鬼の首元の影から現れ!その手刀で戦鬼の脳に穴を開け倒していく!

3人の中で最年少のゴンザレス太郎は迫る戦鬼に向かって走りだし、物凄い加速と共に両手を戦鬼の腹部に向かって突き出した!

 

「ゴムゴムじゃないバズーカ!」

 

なんだか良く分からない攻撃、だがその威力は凄まじく、体をくの字に曲げた戦鬼の頭部が下がったのを確認し、ゴンザレス太郎は地面に手を着いて叫ぶ!

 

「アースニードル!」

 

途端に地面から尖った岩が飛び出し、鬼の顎から頭部までを貫いて絶命させる。

戦鬼があの時よりも弱いというのもあるが二人があの時よりも強くなっていたのがやはり大きかった。

だが目の前に迫る戦鬼は軽く200体を超える。

3人は囲まれないように互いに背中を守り合い、次々と戦鬼を倒していくのだった。


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