個性『ガタキリバ』   作:プリズ魔X

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準々決勝 シード編

宇覇 対 緑谷

 

『クワガタ!カマキリ!バッタ!対人戦なら誰にも負けねぇやべぇ奴!分倍河原 宇覇! 対するは今の所影が薄い緑谷 出久!』

 

「うっ!」

 

「そんな事言わなくてもいいだろ……」

 

プレゼント・マイクの自然にぶち込まれた悪口に心にグサッときた緑谷を俺は心配し、本気でプレゼント・マイクの本名をバラしてやろうか検討した。

 

「それでは〜?始めっ!」

 

「緑谷、お前の個性、コントロールしてみろ。それから戦ってやる。その方が楽しそうだしな!」

 

「! ……うん!」

 

「ブレンチシェイド!」

 

((((4人でやれば屋内でのグラントリノの素早さを地面だけで再現できる筈!))))

 

宇覇は分身してステージを縦横無尽に駆け巡る事で緑谷を翻弄しながら軽く切りつけるなどしてチクチクと細かく攻撃する。

 

(夢の中のグラントリノとの戦いを思い出せ……!)

 

対して緑谷は目を瞑り気配を探知しようとするが、夢の中のグラントリノ並に素早いのが4人で動いているため防戦一方だ。

 

「ぐっ……!」

 

「〜〜!!いい加減習得しろ! 痺れろ!クワガタホーン・スタンサンダー!」

 

しびれを切らして宇覇はクワガタホーンの電撃を麻痺させるためのものに変化させて緑谷に浴びせる。電撃には気配などある訳ないので緑谷はモロに食らってしまい痺れて倒れ込む。

 

「さぁ立て……習得したんだろ?今は麻痺で体が言う事聞かなくても個性はコントロールできている。……痺れるのが解けるまで待っててやる。」

 

 

「……あり、がとう、宇覇、君…」

 

俺は緑谷の体の痺れが解けるまで待ち、緑谷が立ち上がった瞬間に戦闘態勢に入る。

 

「「「「さぁ……来い!」」」」

 

「フルカウル……5%!」

 

緑谷が力を込めると、緑谷の体を緑色の電流が走って気配が強まる。

 

瞬間、緑谷は俺達に突っ込み分身の1人に殴りかかる。

 

「瞬発力勝負か?なら負けてないぜ!」

 

スキャニングチャージ!

 

分身を消した宇覇はオースキャナーでコアメダルをスキャンして身体強化を行う。

 

個性伸ばしで素のスペックで本編オーズのカタログスペックを出せるようになった宇覇の身体強化だ。当然ワンフォーオール5%の出力など簡単に上回る。

やがて宇覇が緑谷を押していき、遂に場外へと蹴り飛ばした。

 

 

「緑谷君場外!分倍河原君の勝利!」

 

「負けた……!」

 

「おいおい、何も成長しているのはお前だけじゃないんだぜ?お前は確かに周りより遅れてる。でもな?引き離されてる訳じゃないんだ。少しづつだけど周りとの距離は縮んでいる。それを忘れんじゃねぇぞ! 緑谷!」

 

「宇覇君……ありがとう!」

 

俺は緑谷の手を取り緑谷を起こし、救助ロボの所まで運んで次のシードの試合を観戦する準備をした。緑谷の所にはオールマイトが来るだろうが知ったこっちゃない。こっちは転生者かもしれない梅花 誠一の素性を探りたいんだよ。

 

 

 

梅花 対 飯田

 

俺は観戦席に戻り次の試合を見る。ドレミーはもう待合室に行って入れ違いにでもなったのか見当たらない。

 

『中堅な感じは未だ拭えず!飯田 天哉! その強さは無限大!?梅花 誠一!』

 

「それでは……始めっ!」

 

「レシプロバースト!!」ドドドドドドド!!

 

飯田がレシプロバーストで速攻を仕掛けようとするが、既に梅花はそれを見ているので来るのは予測していた。最低限の動きで回避して飯田の突進を受け流す。

 

「ぐっ!もうタイムリミットが……!」

 

「……これでOK!それっ!」

 

「飯田君場外!梅花君の勝利!」

 

梅花はレシプロバーストの反動で動けなくなった飯田を抱えて場外へと投げ飛ばした。

 

 

「そう簡単に尻尾は掴ませないか……」

 

これだけでは転生者かどうか判断できない。仕方ないので俺はドレミーと破巌の試合を待つことにした。

 

 

甘夢 対 破巌

 

『お前ホントに獏なのか!?変幻自在の夢の支配者!甘夢 獏!ヘヴィなリーゼントが特徴的なオラオラ系!破巌 砕拳!』

 

「ふふふ……破巌さん、勝つのは私です!」

 

「ドレミーちゃん……俺のマジパワーを見せてやんよ!」

 

破巌が切り札を切ると宣言し、ドレミーはそれに応えるためにドレキングへと変身する準備をしはじめた。

 

 

「それでは……始めっ!」

 

 

「これが俺のグレートな真の姿だ……!」

 

竜人形態の破巌がドレミーと同様に四つん這いになると、破巌の体がみるみるうちに変化を起こし骨格が変化。全体を鈍い輝きを放つ黒曜甲で覆い、頭部には彼のトレードマークであるリーゼントのような角が生え、腕は拳銃の弾丸のように何かにぶつけるのに最適な形状となり、角と拳に緑色の粘菌がうじゅるうじゅると蠢く。そして尾は先端がメイスのような形状に変化してハンマーのようになる。

 

 

『GRRRRRRRRRRR……GAAAAAAAAAAAAA!!』

 

「ドレキングに変身してこのプレッシャー……私と同等かそれ以上の実力と判断するべきですかね!」

 

空気を揺らす程の咆哮により会場全体がピリピリとした空気で支配される。観客はもちろん、ドレキングに変身しているドレミーや、離れている教師達も例外ではない。

 

(ブラキディオスの注意するべき所はやはり粘菌!幸いにもドレキングは馬力も機動力も十分!だったら……あえて真正面から攻める!)

 

ドレキングの強みはそのボディすら悪夢で構成されている所だ。つまり、性質を弄り放題。灼熱のボディにも凍てつくボディにもなれる、まさに変幻自在の体。彼女の作り出す悪夢は平等に降りかかる。

 

破巌のブラキディオスがアドバンテージを得るにはそれ以外のスペック……つまり、火力や機動力でドレキングに差をつけなければいけないのだが、ドレキングは基礎スペックも優秀なのでそこまで差をつけられない。火力源である粘菌の弱点も割れているので正に天敵である。

 

遂に両者が取っ組み合い、相撲のように押し合いを始める。次第に破巌が押していくが、場外ギリギリの所でドレキングに何か異変が発生する。

 

不味い!そう破巌が思った時には時すでに遅し。突然ドレキングのボディがパージされてその勢いでブラキディオスの巨躯を吹っ飛ばし、なんと場外まで動かしたではないか!

 

「破巌君場外!甘夢ちゃんの勝利!」

 

 

 

「チクショー!負けた……やっぱり強えなドレミーちゃんは!」

 

「いえいえ……元々あのドレキング・パージを体育祭で使うとは思ってもいませんでしたよ!ドレキングは使い所が限られるので、破巌さん相手にしか使えない技でもありますし……とにかく、いい戦いでしたよ!」

 

「おう!次は負けねぇぞ!」

 

 

 

爆豪 対 煉黒

 

『頭爆発ツンツンボーイ!爆豪 勝己!イレイザーが大好きなネコにもなれるぜ!煉黒 鬼姫!』

 

『人の趣味をサラッとばらすんじゃねぇ。次やったらお前の本名をここで公表するぞ?』

 

『それは勘弁してくれ! イレイザー! な! な!?』

 

「誰が爆発頭じゃ!」

 

「相澤先生ネコ好きだったんだ……」

 

 

「それでにゃ〜?始めっ!」

 

 

「先手必勝!徹甲弾(A・P・ショット)ォ!」BOMB!

 

「!」

 

爆豪の速攻により貫通力の高い爆風がレ級になっている途中の煉黒に襲いかかる。

爆豪は仕留めた、或いは致命傷にまで追い込んだと思ったのかニヤリと笑い、次の爆破の準備に入る。

 

だが、爆煙の晴れた先に見えたのは変身を終えた無傷の戦艦レ級だった。

 

「なァ……その程度の爆発で吹っ飛ぶと思ってんノカ?」

 

「あ?なんで無傷なんだよ……!」

 

「ツマンネェノ……バイバイ」

 

そう言って煉黒は砲撃で爆豪の立っている地面ごと吹き飛ばし、硝煙の匂いが立ち込める中、煙が晴れた先には爆豪が倒れている姿が映っていた。

 

「……! 爆豪君戦闘不能!煉黒ちゃんの勝利!」




煉黒の個性伸ばしによるレ級の変化

地上適正はそのままだが、単純に筋力が上昇した事により鈍重だった動きがある程度改善。装甲も更に堅牢となり、砲撃は最適化が進んであまり良くなかった燃費もある程度改善された。
代償として、感情が大きく揺れ動くと少しカタコトになる。
他の2つは現状カタコトにはならない。レ級の飛び抜けた強さに何か原因が……?
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