宇覇 対 梅花
『体はメダルでできている!分倍河原 宇覇!対するは個性がバイバインと被ってないか?梅花 誠一!』
「うちの父さんとは似て非なる個性なんだけどな……」
「えっ、お前、バイバインがお父さんなの!?」
「あぁ、梅花には教えてなかったな。……あまり広めないでくれよ?父さんから止められてるから」
「分かった!……じゃあ、いっちょ始めますか!」
仁義父さんはあくまでも自分の実力で有名になりたいから、俺が原因で有名になるのは嫌!……らしい。サイドキックからの話を聞く分には。
「それでは……始めっ!」
「ブレンチ……!?」
宇覇が分身をしようとすると、突然体に違和感が走る。
「ぐぅ……!ああああああああぁぁぁ!!!」
「大丈夫か宇覇!明らかに様子がおかしいぞ!?」
「……不味い。あの力は……恐竜メダルの力! おいミッドナイト!今すぐ宇覇を眠らせろ!宇覇が耐えているうちに早くするんだ!」
宇覇が突然苦しみだすと、梅花は動きを止め、ウヴァが宇覇の体の異変をグリードとしての本能で感知してミッドナイトに今すぐ止めるべきだと警告する。
「止めるって……分かっ「待ってくださイ、ミッドナイト先生……もう少し、もう少しデ……!」……分かったわ。でも、何時でも眠らせられるように準備するわ。セメントスも壁の準備をしておきなさい!」
『おいおいどうした!?宇覇の奴、急にうずくまって…………!!』
プレゼント・マイクが話すとほぼ同時に宇覇の体から紫とマゼンタのメダルが計8枚飛び出し、宇覇のコアメダルを引き剥がそうとする。
それを宇覇は息を切らしながら無理矢理メダルを握って抑え、体に再びしまい込み、ひとりでに浮いたオースキャナーを握り、装填されている虫系コアメダルを読み込む。
「はぁ、はぁ、はぁ……変身!」
クワガタ!カマキリ!バッタ!
ガ〜タッ!ガタガタキリッバ!ガタキリバ!
ガタキリバのコンボソングと共に宇覇の体が徐々に黒ずみ、ウヴァ憑依分身体のようなカラーリングとなり、オレンジ色の複眼は禍々しい紫色へと変化した。
「……梅花、この状態をもたせられるのは長く見積もっても10分!その間に方をつけるぞ!」
「……そう来なくっちゃね!これが俺の今出せる全力だ!倍加倍率……10倍!」
「A・ブレンチシェイド……!」
梅花が身体能力を10倍にし、宇覇は今の姿と全く同じ分身を1人だけ生み出す。
「それって全力で来てるんだよな!2人に抑えないと暴走しちまうんだろ!?」
「もちろんだ……太古の蟷螂電刃!」
梅花の篭手と宇覇のカマキリソードが拮抗してぶつかる。そしてもう1人の宇覇が梅花の後ろから切りかかるが、今の梅花は空気の流れなども感じ取れるため、死角がほぼ0になっている。梅花は間一髪で避けるが、無茶な体勢で回避したため、隙が生まれてしまう。
「……これでカタをつけるぞ!」
スキャニングチャージ!
宇覇がトドメと言わんばかりに分身を戻してメダルを読み込み、A・クワガタホーン・スタンサンダーで梅花を痺れさせ、A・カマキリソードを投げて切りつけ、最後にA・バッタレッグの蹴りで場外に追い込んだ。
「梅花君場外!宇覇君の勝利!」
「ミッドナイト……モゥ限界でス……」
「分かったわ!」
ミッドナイトが個性の眠り香で宇覇を眠らせる。
結局俺が目が覚めたのは決勝の少し前だった……
甘夢 対 煉黒
「ぐっ……いい加減止まったらどうなんですか!?」
ドレミーがドレキングの状態でレ級と力比べをして拮抗している。全体的に高スペックであるものの、重量だけはその体躯の割にあまりないドレキングでは陸上でのデバフによって重量のあるレ級にあまり差をつけられなかった。
「鍛エタのは私もなんダゼ?くくくく……」
ドレキングは既に弾用の悪夢を全て消費。補充には多大な隙を晒すためここからはレ級との純粋なパワー勝負になる。
「……ウラァ!」
「きゃあ!」
レ級の尻尾がドレキングの顔に噛みつき、ドレミーは怯んでしまい力が抜け、その隙に煉黒が一気にドレキングを押し出して場外へと持ち込んだ。
「甘夢さん場外!煉黒ちゃんの勝利!」
「負けました……20分も粘ってこれですか……痛覚遮断の機構もつけないとですね……」
「ふぅ……流石に私も疲れたよ……さて、最後に宇覇が相手かぁ……勝てるかな?」
「……宇覇さん、危うくプトティラになる所でしたからね。念の為用心してください」
「わかってるって……」