「うおっとととと……なんだったんだ……?」
「ここは……?」
オーズとカマキリヤミーはオーロラカーテンで空中から落とされ、着地しながら辺りを見回す。
「さっきと同じ東京湾……? 本当になんだったんだろう……」
「む……? おい、オーズ。どうやら俺達は平行世界に飛ばされたようだ。グリードの人数が違う。あのカーテン……一体誰が……?」
オーズは同じ東京湾と思っていたのだが、カマキリヤミーはグリードのいる位置、人数が違うことに気づいて、平行世界に飛ばされたと推測した。
2人の動きが止まっていると、オーロラカーテンが再び現れてアンクが飛び出してくる。
「映司! ……ん? ああああああああぁぁぁ!!!??」
アンクがセルメダルの増える音を感知すると、突然のたうち回り始めた。
「アンク! 大丈夫!?」
「無理も無いだろう……片方のグリードが夥しい量のセルメダルを生み出し続けているのだからな」
何故か一向に攻撃してこないカマキリヤミー。どうやら困っているのは向こうの方も同じようだ。
「オーズ、ここは協力関係を結ぼう。俺はもうひとつ与えられている主人の命令をこなす為に。お前達はこの世界から脱出する為に……互いを利用するのはどうだ? 悪くない案だと思うが……」
「映司……ヤミーの言う事は信じるな……昆虫系のヤミーは特に知能が高い。騙しに来ているはずだ……!」
アンクがフラフラと浮遊しながら映司に警告する。
「うーん……」
映司の勘では、このカマキリヤミーは嘘をついている訳では無いようだ。だが、アンクの言う事にも一理ある。今までヤミーはこのように自分達に対話をしなかった。騙す可能性もゼロとは言えない。
映司がどうしたものかと悩んでいると、再びオーロラカーテンが現れる。
「あ、さっきと同じカーテン……」
「まだ罠の可能性も捨てられないな……オーズ、警戒を緩めるなよ」
「クソ……ようやく収まったか……」
オーズとカマキリヤミーが脈絡無く現れたオーロラカーテンに警戒し、アンクが身体を震わせていつもの状態に戻る。
「よっと……カマキリヤミーに……オーズ!?」
「平行世界から来た……と考えるべきか」
「チッ、グリードはアンクか……まぁ、カザリよりはマシか……」
「オーズが2人だと!?」
「
「……ウヴァだと? おかしい、俺とゴーダ以外のグリードは800年前のオーズに吸収されて消えた筈だ」
なんと、オーロラカーテンから出てきたのはガタキリバコンボのオーズ、謎の男、グリードのウヴァであった。
2人目のオーズにカマキリヤミーは驚き、映司は声で自分の世界にいるもう1人のオーズ(
「んー、やっぱりお困り?」
「宇覇、そろそろ分身体を貸せ。いい加減完全体じゃ満たされん」
「ん、いいよウヴァ。ブレンチシェイド」
ガタキリバオーズが1体だけ分身体を出して、ウヴァは身体をメダルに分解して分身体に憑依する。
「……よし、やはりこの肉体は素晴らしい! 五感が澄み渡る!」
少し禍々しいガタキリバオーズの見た目になったウヴァは上機嫌になり、それを見たオーズ達は唖然とする。
「え、えええぇぇ!?」
「このオーズ、かなりの手練なのか? 我々昆虫系のメダルは負担が大きいと聞いたが……」
「……オエッ、お前を見ているとセルメダルが多すぎて酔う」
3人がそれぞれの反応を示す中、宇覇がカマキリヤミーの質問に答え、ウヴァがアンクを揶揄う。
「あぁ、違うよ? 俺のオーズって、とあるコンボの例外を除いてガタキリバコンボにしかなれないんだ。変身解除も出来ないし、亜種形態も無理。分身するのにも条件があるし……まぁその分ほぼ無限に分身できるし、分身するだけなら疲労もないんだけどね」
「なんだその力は……無茶苦茶ではないか!」
「なんだろう、そこまで強いとちょっと自信無くすかも……」
「ハッ! ざまぁねぇなアンク。ほれ、耳栓をしてやる……っとと、そういえばお前に耳は無かったなぁ!!」
「チッ! クソッ、ようやく酔いが収まったっていうのに……」
「おい、くっちゃべっていないで戻るぞ。ここじゃ何も出来ないだろ?」
「っと、それもそうだね士さん。おっと、自己紹介が遅れたね! 俺は分倍河原 宇覇! こっちは昆虫系グリードのウヴァ! そして……うん、管理人の門矢 士さん!えーっと、アンクは分かるんだけど、君の名前は?」
変身を解除したオーズは自分の名前を告げる。
「映司、火野 映司だよ!」
「……映司!?」
「……火野 映司だと?」
「ほう……火野 映司か……」
この世界の住人となっている3人はその名前に驚く。
平行世界のオーズの正体は、なんと火野 映司……仮面ライダーオーズの主人公そのものであった。