前回はブラックとディマが揃ってA帯昇格を成し遂げましたね。
でも物語はまだまだこれからです。ブラックにはもっと頑張ってもらいましょう!
朝7時。いつもより早く目覚まし時計のベルが鳴った。
布団の中で、押し寄せる眠気に抗って身体を伸ばす。
「あー、ねみぃ......」
口ではそう言いながら、体は洗面所に向かっていく。
そして水で顔を洗い、歯磨きを手早く済ませる。
歯磨きが終わると、洗面所を出てすぐのところに置いてあるクローゼットから、ギアを選ぶ。
いつもならここで10分ほど迷っているのだが、今日はエンペラフック・アイスグラデT・ゆったりとした短パン・エギング4アオクロをセレクト。
着替え終わったら、再度身だしなみをチェック。ここでようやく下ろしたままの
「...今日は何色にすっかなー」
若いイカ達は、
以前は
もちろん俺も流行に乗っかり、上京とほぼ同時に購入。それ以来欠かせないアイテムとなっており、6色は常備するようにしている。
「やっぱエメラルドグリーンかな」
そう言って俺は、エメラルドグリーンのスプレー缶を手に取った。
そう、俺はエメラルドグリーンが大好きである。
ルイカさんから勧められて買ったグッズの中にエメラルドグリーン色の物があり、俺はそれを見てエメグリの美しさを知った。ルイカさんには感謝してもしきれない。
スプレー缶をよく振り、頭に吹きかけると、途端に髪の色が変わる。
なじむまで少し時間はかかるが、雨にも強いのでなかなか使えるのだ。
「ケータイ、財布もあるな。...っあぁー!休みって最高だ!」
大きい声でこんなこと言えるのも休みの日だけ。俺は満足し、家を出た。
ーーーーー
ハイカラスクエアまでは電車で4駅。
いつもは電車に乗る前に朝飯を買ってしまうが、今日は少しワケが違う。
『トワ、今日遊べる?』
『いける!』
今日はトワと一日中遊ぶ約束をしている。というか電車の中でした。
トワも今日は予定がなかったようで、すぐに返信が来た。
「よ!」 「お!トワ!早いなお前」
「まあな。今日は屋台でメシ食おうと思ってたから」
俺も奢ってもらおうと思ってた。
「え?でもトワの家の近くに屋台いっぱいあるよな?」
「あー、あの辺の屋台レベル低いんだよな。スクエアかバンカラ街に行かねーとあんま美味いもん食えねーから」
「なるほど」
「お前、朝なんか食ってきた?」「いや何も」
「じゃー俺の奢りでなんか買ってやるよ」
しゃぁぁぁいっっ!!!朝から奢りとかまじ最強すぎる!!
でもこの喜びは顔には出さない。
「じゃああそこ!あそこでなんか食おーぜ!」
「お前ずいぶんテンション高いな」
顔には出なかったが喋り方には出たようだ。
ーーーーー
屋台でホットドッグを食べた俺たちは、トワの希望でゲーセンへと向かった。
俺はゲーム好きだから嬉しかったが、トワがゲームをするイメージが全く無く、なぜ希望したのかが不思議だ。
「あれ」
そう言ってトワが指差したのは、曲に合わせて踊るあのゲームだ。
「あれやりたい」「え?別にいいけど」
子どもみたいな喋り方してんなー。そう思ったのも束の間だった。
トワはゲーム機にコインを入れ、曲を選び、選んだ曲が流れ始めると、
猛烈な勢いで踊り出した。
え?え?なにあいつ(焦り)
そんなガチで踊らなくても良いのに...ほら、やめろよお前。
ゲーム機が泣くぞ?
足のステップだけ合っていればいいはずのこのゲームで、トワは足どころか上半身までしっかり踊っている。しかもキレがものすごい。
普段のあの適当さはどこへやら。明らかに普段とオーラが違う。でも表情からは余裕そうな感じが溢れ出ているから不思議だ。
「ふー、楽しかった。でも物足りねーなこれじゃ」
何言ってんだこいつ。
「え...お前、ダンスやべーな」
「あー、うん。これでも世界大会優勝してるからな」
「は?」
今世界大会って言った?
「もう1年くらい前だけどな。ダンスはもうずっとやってて、一昨年くらいからはダンススクールでダンス教えてんだ」
「まじか」
ダンスガチ勢じゃん。なんで黙ってたんだそんなすごいこと。
そう言いたいところをぐっと飲み込み、俺たちは次の場所へと向かった。
ーーーーー
この後、俺たちはバンカラ街で昼食を食べ、スクエアに戻り、ウデマエXのトッププレイヤーの試合を観戦した。
その中の数試合にはビートも参加していて、参加した全試合で圧倒的勝利を収めていた。
試合後にビートが俺たちに気づき、軽く手を振ってくれた。
それを見て、俺はとんでもないやつからバトルを教わっているということを改めて実感した。
ーーーーー
次に向かったのは、スクエアから電車で4駅ほど先にあるアジフライスタジアム。
なんとトワ、とある音楽フェスのチケットを2人分とっていたらしい。用意が良すぎねーか?
「そういやお前、こういうイベント初めてか?」
「うーん、俺ハイカラ地方出身じゃないし、こういうのあんま行かなかったな」
「そーなのか。じゃあ思いっきり楽しめよ!」
そう言って渡されたのはリストバンドとフェイスタオル。
タオルにはでかでかと文字が書かれている。
「曲が始まったら、ひたすらこれを振り回せ!」
「まじで言ってる?」
「あ、俺はペンライトも持ってるから」
「用意良すぎない?」
そんな会話をしている内に、会場内の照明が消えた。そして会場を突き破るかのような大音量が流れ出す。
観客たちのボルテージは最高潮。
ステージにスポットライトが当たり、バンドのボーカルが歌い出し、観客たちは一斉にタオルを放り投げた。
それから俺たちは、約2時間、このライブに夢中だった。
ーーーーー
電車を降り、ハイカラスクエアに到着。気がつけばもう空は薄暗くなっている。
「いやーやばかった!なにあれ」
「今回は」
「やべぇ!めっちゃ行きてえ!w」
今回のライブで俺がすっかりバンドのファンになったのを見て、トワは俺をバンドのファンクラブに入れようと決心したようだ。
「でも俺は、シオカラーズのライブこそ至高だと思ってる」
「まじ?あの2人が?」
「あぁ、でも最近はアオリが失踪して活動休止してんだよな。ほんとどこ行ったんだか...もっかい見てーなー...」
「あの2人ってアイドルだっけ?そんな凄いの?」
「何言ってんだよお前ェェェ!!!!」
トワは叫び、俺の肩を掴んで思いっきり揺らし始めた。
...お前デカいし無駄に力強えーから俺きっついんだよ........
やべ、意識が...
「あっごめんつい」
俺が失神しかけたのに気づき、ようやく止めてくれた。
ついって何だよ。謝れ(辛辣)
「まあそんなことはともかく、本当に良かったんだよ。円盤も出てるから観てみ?飛ぶz「あーおけおけ観る」おー良かったぁ‼︎」
この時の俺は気づかなかった。
後ろから、俺たちを見つめる視線に。
なんでブラックはエメラルドグリーンが好きかって?
俺の推しのメンカラなんだよ(ドヤ顔)
まあそれはさておき(投げ捨て)
今回は普通の日常回ですが、一応次回からは怒涛の新展開の予定でいます。お楽しみに!
どうでもいいけど誤字多すぎてイライラする()
ほんじゃーねー!