パニッシャーが人類最後のマスターと共に戦うようです   作:ドレッジキング

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今回はバトル回。ハルクVS太陽ゴリラ&ヤリチン騎士&赤王


第4話 ハルク大暴走!

一体この緑色の肌をした巨漢の胃袋はどうなっているのか。ノウム・カルデアの厨房で料理をせっせと作るエミヤは、ハルクの食欲旺盛さに呆れていた。どれだけ自分が料理を作っても数秒もしない内に平らげてしまい、分量を多めにした所で一分と掛からずに完食されてしまう。しかも二時間前からハルクは食堂に入り浸っており、他のサーヴァント達からは邪魔者扱いされている。しかしエミヤは文句を言いつつも、ハルクに料理を持っていく。

 

「これではカルデアの食料庫が空になってしまう。少しは遠慮というものを覚えてくれたまえ……」

 

「ハルクしょくじ食べたい!もっとよこせ!もっと食う!」

 

エミヤの言葉に耳を傾けず、ハルクは更に食事を要求してくる。しかしこれ以上の食事の提供は無理だ。エミヤはそう思いながらも仕方なく調理を続ける。ハルクの持つ余りの底なしの胃袋に、このままだとカルデアの食糧庫の備蓄を全て食い尽くされるのではないかと思った。エミヤは料理を持って食堂に赴くと、ハルクが遠くのテーブルの上で寝そべっているフォウをじっと見つめている。何やら興味がありそうな視線でフォウを見ているが、エミヤは嫌な予感がした。

 

「ハルク、フォウを狙っているのか?」

 

エミヤがそう尋ねるとハルクは首を縦に振った。

 

「ハルク、あの小さい生き物欲しい。でも、あいつすぐ逃げる。」

 

ハルクは残念そうに呟くと、フォウはハルクの気配を感じ取り、慌ててその場から逃げようとする。だがハルクは素早く移動し、あっという間にフォウを捕まえてしまう。

 

「ハルク、捕まえた。」

 

ハルクはフォウを捕まえ、自分の掌に乗せる。

 

「フォウフォーウ!!」

 

だがハルクの掌からジャンプし、フォウはそのまま逃走してしまった。ハルクはフォウを追いかけようとするが、エミヤから注意される。

 

「フォウが君を見て怖がっている。あまり近づかないでやってくれないか?」

 

「ハルク、フォウほしい。フォウほしい」

 

エミヤが注意したにも関わらずハルクはしつこく言い続ける。ハルクの知性は人間でいえば子供同然な上に、パワーはとんでもないのでタチが悪い。

 

「君を見ているとフォウの身に危険が及ぶような気がするんだが……。」

 

エミヤはため息を吐きながら言う。

 

「ハルク、フォウと仲良くなる」

 

そう言ってハルクはフォウが逃げた廊下の先へと走っていく。

 

「やれやれ……フォウはまた厄介な奴に目をつけられたものだ……」

 

エミヤはそう呟いてから再び調理に取り掛かる。

 

 

 

 

**********************************************

 

 

 

 

フォウはハルクから逃げる為に無我夢中で走り続ける。しかし後方からはハルクが猛スピードで追いかけてきており、このままでは捕まるのも時間の問題であった。それでも諦めないフォウは別の道からから逃げる事にした。ハルクはフォウが自分から逃げ出した事に怒り狂い、ハルクはフォウの後を追う。ハルクの巨体が走る度に廊下が揺れ、床にヒビが入る。

 

ハルクがフォウを追い掛けて走っていると、ハルクの目の前にサーヴァントのバーヴァン・シーが自分の部屋から出てきた。走っているハルクは急に止まる事ができず、バーヴァン・シーを跳ね飛ばしてしまう。

 

「きゃあああ!?」

 

バーヴァン・シーは悲鳴を上げ、ハルクは倒れた彼女に目もくれずにそのまま通り過ぎていく。ハルクはフォウを追い詰めようと更に加速し、その衝撃で床に亀裂が入っていく。ハルクは咆哮を上げながら廊下を爆走する。一方その頃、ハルクに追われるフォウは必死に逃げていた。だがハルクの足音はどんどん近づいてくる。するとその時、フォウを庇うようにして向かってくるハルクに立ち塞がるサーヴァントがいた。セイバーのサーヴァントであるガウェインである。

 

「ハルク、止まりなさい!!フォウには指一本触れさせません!!」

 

ハルクはガウェインを睨みつけると、その勢いのまま殴りかかる。だがガウェインは自分の剣でハルクの拳を受け止める。

 

「フォウ、早く逃げてください!!」

 

フォウは慌ててその場から離れ、それを確認したガウェインはハルクを押し返そうとする。が、ハルクの超腕力から来るパワーを簡単に押し返す事ができない。

 

「そんな棒っきれで、ハルクたおせない!!」

 

ハルクはもう片方の腕でガウェインを殴ろうとする。しかしガウェインはハルクの拳を受け止め、そのままハルクの巨体を投げ飛ばす。投げ飛ばされたハルクはそのまま壁に激突し、壁に大きな穴を空けた。

 

「ぐぅっ……」

 

ハルクは起き上がると、そのまま怒りに身を任せてガウェインに猛烈な攻撃を仕掛ける。ハルクのパワーは並みのヒーローでは太刀打ちできない程に強大であり、如何にガウェインがエクスカリバーの姉妹剣であるガラティーンを持っていても、ハルクのパワーに押し負けるのは明白だ。段々ハルクの攻撃を受け流しきれなくなってきたガウェインは、遂にハルクの繰り出したパンチをまともに喰らってしまう。

 

「がぁああっ!!」

 

ガウェインは大きく吹き飛び、廊下の突き当りの壁に激突した。そしてハルクは更なる追撃を加えるべく壁にめり込んでいるガウェインに突進し、そのまま体当たりを叩き込んだ。ハルクはガウェインを地面に叩きつけ、何度も踏みつけた。

 

「ハルク、強い!ハルク、殴る!ハルク、勝つ!」

 

ハルクの容赦ない踏みつけの攻撃を受け続け、ガウェインは息も絶え絶えになる。

 

「う……うう……」

 

神秘の塊であるサーヴァントに対してダメージを与える事のできるハルクの腕力は正しく規格外という他ない。神秘や幻想という概念を物理の力だけで突き破ってくるハルクの怪力に、ガウェインはただ耐える事しかできなかった。

 

「が、は……」

 

ガウェインは口から血を吐き出し、更に全身に激しい痛みが走る。

 

「ハルク、銀のよろいのおとこをたおす!」

 

ハルクはガウェインを踏み潰そうと足を上げる。だがその時……

 

――――『縛鎖全断・過重湖光(アロンダイト・オーバーロード)』!!!

 

ランスロットの宝具である『縛鎖全断・過重湖光(アロンダイト・オーバーロード)』による斬撃がハルクの背中を斬りつけた。『縛鎖全断・過重湖光(アロンダイト・オーバーロード)』はアルトリアが持つエクスカリバーとは異なり、切断箇所を爆発させる効果を持つ。この攻撃によりハルクの身体に傷が入り、そこから緑色の血が噴出し、たまらずハルクも叫び声を上げた。

 

「グオオオオッ!?」

 

「今だ、ガウェイン卿!!」

 

「ええ、感謝しますよランスロット卿!」

 

ガウェインは体勢を立て直すと、そのままハルクに突撃する。

 

「うおおおっ!!」

 

ガウェインはガラティーンを振り上げ、そのままハルクに振り下ろす。ガラティーンの斬撃はハルクの胴体を切り裂きはしたが、肉体の表面に傷を付けるだけに留まった。

 

「くそ、浅いか!」

 

ガウェインは舌打ちすると、そのままハルクの顔面に蹴りを入れる。だがハルクはガウェインの足を掴んでそのまま持ち上げ、そのまま床に叩きつける。

 

「がはっ!!」

 

ガウェインは吐血しながら倒れ込み、ハルクは倒れているガウェインの顔面に拳を振り下ろそうとする。が、そこに跳躍したランスロットがアロンダイトによる斬撃をハルクの腕に叩き込む。

 

「ガアアッ!!」

 

ハルクは悲鳴を上げながらも斬られた腕を振るい、そのままランスロットを殴り飛ばす。

 

「ぐあああっ!!」

 

ランスロットは壁に激突するも、何とか体勢を立て直した。が、ランスロットが立ち上がった瞬間、ハルクの巨体によるぶちかましが炸裂し、ランスロットは壁を貫通して他のサーヴァントのマイルームまで吹き飛ばされてしまった。

 

ハルクは吹き飛んだランスロットを追撃するべく、マイルームで倒れているランスロットに追撃を浴びせようとする。が、ランスロットが吹き飛ばされた部屋はネロのマイルームであり、しかもネロはシャワーを浴びている最中だったのだ。

 

「な、何事じゃ!?」

 

突然の事態に驚くネロだが、そんな事はお構いなしにハルクは部屋の中に入り、倒れているランスロットに追撃を浴びせようとする。が、状況を即座に理解したネロは自分の剣を出すと、攻撃されそうになっているランスロットを助けるべく、ハルクの背中を斬りつける。

 

「があ!?」

 

そしてネロはハルクに対して自分の愛剣である「原初の火(アエストゥス・エストゥス)」の切っ先を突きつけた。

 

「余がシャワーを浴びている最中に乱入する無礼者め、覚悟はできておろうな?」

 

ネロは一糸纏わぬ姿のまま、ハルクに対して自分の得物である長剣を構える。

 

「だが余は寛大だ!潔く己の非を認めるのであればこの件は不問に処すぞ!」

 

ネロの言葉に対してハルクは沈黙し、そのままゆっくりと立ち上がる。

 

「……ハルク、許さない」

 

ハルクの表情を瞬間、ネロとランスロットは生命の危機を感じ取る。そう、ハルクは怒れば怒る程巨大化したり無制限に強くなる事をアベンジャーズのメンバー達から聞かされていた。とりあえずネロとランスロットはマイルームから廊下へと出る。そしてハルクは二人を追いかけるように走り出した。

 

「逃げるだけでは意味はありません!協力して奴を倒さなければ……」

 

「わかっておる!しかし、どうすればいいというのだ!!」

 

ハルクは怒りに任せて二人の後を追う。二人はハルクから逃げつつ、何か策はないのか考える。

 

「仕方ない!貴様と余で奴を倒すぞ!」

 

そう言ってネロは「原初の火(アエストゥス・エストゥス)」を構え、ハルクに向かって跳躍する。

 

「はあああっ!!」

 

ネロは剣を横に振るうも、ハルクは右腕を盾にしてガードする。

 

「ふんっ!!」

 

そしてハルクは左腕で殴りかかるも、それをネロは回避する。そして今度はランスロットがアロンダイトでハルクに斬りかかった。アロンダイトはハルクの腕を斬りつけたものの、やはり表面に傷を付けるだけでダメージは与えられなかった。

 

「がああっ!!」

 

ハルクは雄叫びを上げると、ランスロットの体を蹴り飛ばす。ランスロットは壁に激突するが、何とか体勢を立て直す。

 

「くそ……!!この化け物め!!」

 

ランスロットは悔しげに呟きながら、再びハルクへと向かっていく。ハルクはランスロットを迎撃しようとするが、背後に回ったネロが「原初の火(アエストゥス・エストゥス)」でハルクの膝の裏を切り裂く。

 

「ぐぅ!?」

 

そしてネロはジャンプすると、空中で一回転して踵落としをハルクの頭部に喰らわせる。

 

「はああぁっ!!!」

 

ネロの渾身の一撃を喰らうものの、ハルクは効いていないとばかりにネロを殴りつけた。

 

「がはっ……!」

 

ネロは口から血を吐きながら吹き飛ばされる。

 

「ネロ陛下!」

 

ランスロットはネロを助けようと駆け寄るが、ハルクはランスロットを睨みつけると、その巨体からは想像もつかないスピードでランスロットに突進する。

 

「ハルクさいきょう!!!」

 

ハルクは右手を振り上げると、そのまま勢いよく振り下ろす。

 

「くっ……!!」

 

ランスロットは咄嵯にアロンダイトで防御するものの、その威力に思わず歯を食い縛る。攻撃を受け止めたランスロットの足元は大きく陥没し、ハルクの腕力を物語る。

 

「ぐぅぅ!?」

 

筋力の高いランスロットであるが、ハルクのパワーは規格外であり、防ぎきれない。

 

「くそっ!!」

 

ランスロットは一旦ハルクから距離を取ると、ネロに目配せをする。ネロは小さく首肯すると、ランスロットと共にハルクに突撃していく。

 

ネロとランスロットはハルクに攻撃を加えるも、ハルクは二人の剣による斬撃をものともしない。が、ネロには切り札があった。そう自身の宝具である。

 

「ふふふ……。緑の怪物よ、貴様には余の宝具を見せてやろう!」

 

 

―――――我が才を見よ! 万雷の喝采を聞け!座して称えるがよい…… 黄金の劇場を!!

 

―――――『招き蕩う黄金劇場(アエストゥス・ドムス・アウレア)』!!!

 

 

ネロの宝具である『招き蕩う黄金劇場(アエストゥス・ドムス・アウレア)』とは生前の彼女が自ら設計し、ローマに建設した建築物「ドムス・アウレア」を、魔力によって再現したものだ。固有結界とは似て非なる大魔術であり自分の願望を達成させる為の絶対皇帝圏。ハルクはネロが展開した彼女だけの大劇場に閉じ込められる。

 

「腕力一辺倒だけでサーヴァントに勝利できるなどと思わぬ事だ。この劇場において余こそが最強であると知れ!」

 

――そして、この世界においては余は無敵であるぞ。

 

ネロは得意げに言うと、ランスロットに目配せする。ランスロットは静かに首肯すると、ネロの隣に立ち、剣を構えた。展開された大劇場に入れられた敵は弱体化してしまう効果があり、現にハルクも先ほどまでと比べて動きに精彩さがない。

 

ランスロットはアロンダイトを構えると、ハルクに向かって駆け出す。そしてランスロットはハルクに斬りかかるも、ハルクはランスロットの攻撃を左腕で受け止める。ランスロットはすかさず左手でハルクの右腕を掴む。

 

「喰らえ!!」

 

ランスロットのアロンダイトによる斬撃がハルクの身体を切り裂き、緑色の鮮血が飛び散る。弱体化しているハルクはランスロットの斬撃を受け、片膝をついた。

 

「どうだ、見たか!これが余の実力である!」

 

片膝を突き、息を切らせているハルクの目の前に立ったネロは腕組しつつ、ドヤ顔で言い放つ。

 

「流石はネロ陛下の宝具。このランスロット、感服いたしました」

 

ランスロットは称賛の言葉を述べると、ネロは嬉しそうな表情を浮かべる。

 

「ふふん。当然であろう」

 

「その……少々目のやり場に困りますが……」

 

ランスロットは苦笑いしながら呟くと、ネロは笑い声を上げる。

 

「余の一糸纏わぬ肉体を見られるとは貴様は運が良いぞ!」

 

ネロは自分の全裸をランスロットに見られても余り気にはしていないようだ。ランスロットは咳払いをすると、先ほどの攻撃でダメージを受けているハルクに視線を戻す。

 

「これ以上の抵抗は無意味だ。大人しく投降しろ」

 

「ハルク、負けない!お前たち倒す!!!」

 

が、ハルクの闘争心は未だに折れておらず、ゆっくりと立ち上がる。そしてハルクは怒りによって自分の力を更に引き上げた。

 

「ゆるさない!ゆるさない!ハルクおこった!!!」

 

怒り狂っているハルクは両手を地面に叩きつけると、地面が大きく揺れる。

 

「うおっ!?」

 

ランスロットとネロはバランスを崩して倒れそうになるも、何とか踏みとどまる。そしてハルクは凄まじい咆哮を上げた。ハルクの絶叫はネロの展開した劇場を揺るがす程であり、ネロは思わず耳を塞ぐ。

 

「何という叫び声……!!」

 

ネロは歯を食い縛りながら言うと、ランスロットは冷静にハルクを分析する。

 

「奴は怒りで自分の力を上げられるようです……!怒らせれば怒らせるほどに強くなっていく……!」

 

ランスロットの分析を聞いたネロは舌打ちする。

 

「ちぃ……!!面倒な相手だな」

 

ネロはそう言うと、ランスロットに目配せする。ランスロットは小さく首肯すると、ネロとランスロットは同時に駆け出した。そして二人は同時に剣を振り下ろした。が、ハルクは二人の剣を自分の両手で掴み取ると、勢いにまかせて二人を放り投げた。ランスロットとネロは空中で体勢を立て直すと、ランスロットはアロンダイトを構え、ネロは「原初の火(アエストゥス・エストゥス)」を構えた。

 

「この距離ならば……!」

 

ランスロットは一直線にハルクに突撃し、アロンダイトをハルクの胸に突き刺した。しかし、ハルクの身体は硬く強靭で、ランスロットのアロンダイトでさえハルクの胸を貫通できなかった。

 

「くそ、やはり駄目か!」

 

ランスロットは悔しげに呟くと、ハルクはランスロットの身体を右手で鷲掴みにする。しかしその瞬間、ハルクの胸に突き刺さったアロンダイトが光り輝く。

 

「これなら通用するだろう!」

 

――――『縛鎖全断・過重湖光(アロンダイト・オーバーロード)』!!!

 

剣が突き刺さった胸の部分が爆発を起こし、ハルクの胸に大きな傷が刻まれ、血が噴き出す。しかし、それでもハルクは倒せず、ランスロットはハルクに殴り飛ばされる。ランスロットは受け身を取ろうとするも、ハルクの拳が先にランスロットの腹部に直撃してしまい、ランスロットは口から大量の血液を吹き出しながら吹き飛んだ。

 

「ええい!余が相手だ!」

 

ネロはそう言い放つと、両手に炎を纏わせてハルクに攻撃を仕掛ける。ネロの攻撃に対してハルクは右腕を振るって反撃するが、ネロは攻撃をかわすと、そのままハルクの懐に入り込む。

 

「この至近距離なら避けられまい!!」

 

ネロはそう叫ぶと、更なる宝具を発動する。

 

――――『童女謳う華の帝政(ラウス・セント・クラウディウス)』!!!

 

この宝具は自分が展開した『招き蕩う黄金劇場(アエストゥス・ドムス・アウレア)』の劇場内でなければ使用できない宝具であり、猛烈な魔力による炎を纏った斬撃がハルクを襲う。

 

しかし、それでもハルクを倒す事は出来なかった。

 

「まだだ……!」

 

ネロは更に攻撃を続ける。

 

――――『童女謳う華の帝政(ラウス・セント・クラウディウス)』!!

 

ネロは先程よりも多くの魔力を注ぎ込み、巨大な炎の刃を放つ。その一撃はハルクの胸を大きく切り裂いたものの、同時にハルクの拳をカウンターで叩き込まれてしまう。ネロは口から吐血し、地面に倒れ伏す。しかし、ネロはまだ諦めていなかった。

 

ネロはふらつきながらも立ち上がると、再び構えを取る。

 

「はぁ……はぁ……この程度で倒れてたまるか!余はローマ皇帝ネロであるぞ!」

 

ネロはどうにか立ち上がるものの、ふらついている。そしてハルクはとどめとばかりに、ネロを攻撃しようとするが、その瞬間、ネロが展開した劇場に侵入してきた存在がいた。至高の魔術師であるドクター・ストレンジである。そしてストレンジはネロを襲おうとするハルクの前に立ち塞がる。

 

「待ちたまえハルク。これ以上は私が許さない」

 

ストレンジは自身の魔術を発動させる。すると光の縄のようなものが空間内に現れ、ハルクの身体を拘束する。

 

「お嬢さん、ウチのハルクが迷惑を掛けてしまったようだ」

 

ストレンジは地面に倒れてるネロに駆け寄ると、ネロに回復呪文を施す。

 

「貴様、何者だ?」

 

ネロはストレンジに対して警戒心を抱きながら尋ねる。

 

「私は魔術師だよ。ハルクとは友人でね。君達の事情は把握している。ハルクが暴走してすまなかった」

 

「ふん、あの緑色の大男のせいで死にかけたが、奴を止めたのならもういい。それよりもランスロットの奴も回復させてやらねばな。あやつもハルクにこっぴどくやられたのだ」

 

ネロがそう言うと、ストレンジは壁にめり込んでいるランスロットの所まで行き、彼にも回復呪文を施した。ハルクはストレンジが出した光の縄に縛られて身動きが取れない。

 

そしてネロは展開した劇場を解除し、世界はノウム・カルデアの廊下へと戻った。

 

「ハルクが暴走するのは珍しくないのだが、君達に迷惑をかけてまったようだ。申し訳ない」

 

「フン、余は別に気にしていない。それにしても貴様、中々やるではないか。ハルクの動きを止めるとは」

 

ネロはそう言い放つと、ストレンジをまじまじと見つめる。

 

「ありがとう。だが、ハルクを大人しくさせるのは並大抵の事では無理だからね。それより君達の力も大したものだ。あのハルク相手にあそこまで戦えるとは」

 

ストレンジはハルクと渡り合ったネロとランスロットの力量に感服する。

 

「余はローマ皇帝であるからな。当然であろう」

 

ネロは得意げに語る。今回の事はハルクの暴走という事で処理はされたが、ハルクには謹慎処分が言い渡されるだろう。ハルクの胃袋のせいでノウム・カルデアの食料庫の材料が殆ど無くなってしまったのだから、謹慎処分だけで済んで幸運と言うべきだろうか。




ハルク迷惑過ぎる……(;^_^A

元々トラブルメーカーなんだからカルデアに来てもそりゃこうなるよね。
サーヴァントの宝具自体は普通にハルクには通用するとは思う。
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