パニッシャーが人類最後のマスターと共に戦うようです   作:ドレッジキング

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まさかここで番外編から本編の流れに戻るとは思わなかっただろ?( ̄ー ̄)ニヤリ


第43話 真紅の虐殺者

パニッシャーの吐き捨てるような言葉に、場の空気が一層重くなる。彼の目は、モーガンの傍らに立つウッドワスを凝視していた。かつて妖精國で牙の氏族の族長として君臨し、女王モルガンに対して変わらぬ忠誠を誓っていたウッドワス。その姿は今や、醜く歪んだ人形と化していた。

 

ウッドワスの瞳は虚ろで、そこには以前の凛々しさや誇りの欠片も残っていない。その姿は、まるで魂を抜き取られた空虚な器のようだった。モーガンの魔術によって操られているのは明らかだった。パニッシャーは思わず唾を吐きそうになるのを堪えた。目の前の光景は、彼が今まで見てきた数々の悪行の中でも特に胸糞の悪いものだった。

 

モルガンの表情は無感情を装っているものの、その目には怒りの炎が燃え盛っているのが見て取れた。彼女は自身の分身とも言えるウッドワスが、このような醜態を晒している事に対して激しい憤りを感じているようだった。しかし、それを表に出すことはなかった。彼女の誇りは、そのような感情を表に出すことを許さなかった。

 

そしてモーガンは古めかしい言葉遣いで口を開く。

 

「見るがいい、これこそが妾が滅びゆく妖精國で拾い上げた掘り出し物。特にモルガンよ、汝にはよく馴染みのある顔であろう」

 

その言葉に、モルガンの目が一瞬だけ怒りで燃え上がった。しかし、すぐに冷たい氷のような表情に戻る。

 

「……貴方は」と低く呟いたその声には、凍てつくような怒りが滲んでいた。

パニッシャーは状況を素早く分析した。モーガンが操っているウッドワスは強力な戦力になるだろう。しかし、それ以上に彼を不安にさせたのは、モーガンがこのような卑劣な手段を用いてまで勝利を求めているという事実だった。彼女の野心と残虐性には際限がないようだった。

 

ガレスはパニッシャーの傍らで微かに身を震わせていた。彼女は妖精國のウッドワスについて、情報としてしか知らなかったが、それでも目の前の光景に衝撃を受けていた。「こんな……こんな事が……」と彼女は震える声で呟いた。

 

パニッシャーは咄嗟にガレスの前に立ちはだかった。今は感情に流されている場合ではない。冷静に対処しなければ、全員が危険に晒されることになる。彼は静かに深呼吸をし、頭の中で戦略を練り始めた。パニッシャーは状況を素早く分析した。かつての忠臣を自らの意のままに操る玩具として扱うその姿勢に、パニッシャーは激しい嫌悪感を覚える。。パニッシャーは拳を強く握り締めた。この状況を打開する方法を必死に考えるが、良い策は浮かばない。モーガンの魔術の力は未知数だ。ウッドワスを操っている以上、他にも何か策を持っている可能性は高い。

 

「ウッドワス……」

 

モルガンの声が静かに響く。無表情ではあるが、かつての忠臣の変わり果てた姿には思うところはあるのだろう。その時モーガンの唇が再び動き始めた。その声は、まるで毒蛇が獲物に向かって吐く言葉のように、冷たく鋭利だった。

 

「この彷徨海に来たのが妾だけだと思うのか?」

 

その言葉に、パニッシャー、ガレス、モルガンの3人は一瞬にして息を呑んだ。彼らの頭の中で、様々な可能性が走馬灯のように駆け巡る。シミュレータールームにモーガンが侵入したというのに、カルデアのサーヴァントたちが駆け付ける気配がしない。モーガンがシステムに干渉してアラートが作動しないようにしている可能性も捨てきれない。しかし、パニッシャーの胸の奥底では、もっと不吉な予感が渦巻いていた。

 

モーガンの口元に浮かぶ薄笑いは、まるで勝利を確信しているかのようだった。

 

「今頃、カルデアでは"真紅の虐殺者"が暴れているころだ」

 

その言葉が、まるで呪いのように空間に響き渡る。パニッシャーの表情が一瞬にして凍りついた。彼の頭の中で、様々な可能性が渦を巻く。"真紅の虐殺者"――その言葉が意味するものを、彼は想像もしたくなかった。

 

 

 

 

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近未来的な雰囲気を纏うノウム・カルデアの廊下をマタ・ハリが優雅な足取りで歩を進めていた。彼女の姿は、まるで舞踏会の主役のように美しく気品に満ちていた。しかし、その平和な光景は一瞬にして打ち砕かれる。天井から、突如として異形の存在が襲い掛かってきたのだ。それは人間の形をしているようでいて、明らかに人間ではなかった。真紅の肉体をした怪物。その姿は、まるで悪夢から這い出してきたかのようだった。

 

「おやおや、こんな所に美しい獲物が!」

 

怪物の口から発せられた言葉は、狂気に満ちていた。

マタ・ハリは咄嗟に身を翻し、怪物の最初の攻撃を避けた。

 

「あら、いきなり襲いかかるなんて、紳士的じゃないわね」

 

 

彼女は冷静さを保ちながら応じた。怪物は狂ったような笑い声を上げる。

 

「紳士?そんなのクソくらえだ!俺はただ殺したいんだよ!血を見たいんだ!」

 

真紅の触手が、まるで生きているかのように蠢きながらマタ・ハリに襲いかかる。彼女は華麗に身をかわすが、触手は執拗に彼女を追いかける。

 

「あなた、普通じゃないわね」

 

マタ・ハリは自身のサーヴァントとしての攻撃を展開し、反撃を試みる。しかし、怪物の真紅の肉体は、まるで技を吸収するかのように、ダメージを受けた箇所を瞬時に再生させてしまう。

 

「へへっ、そんな小細工が効くと思ったのか?」

 

怪物の攻撃は、次第にマタ・ハリを追い詰めていく。真紅の刃となった腕が、彼女の肌を掠める。鋭い痛みと共に、血が滴り落ちる。

 

「痛いっ!」

 

マタ・ハリの声に、初めて焦りの色が混じる。

 

「そうだ!もっと叫べ!もっと苦しめ!」

 

怪物の狂気の笑い声が廊下に響き渡る。真紅の触手がマタ・ハリの足首を捕らえ、彼女は床に叩きつけられ、壁に向かって投げ飛ばされる。

 

「くっ...こんな所で...」マタ・ハリは必死に立ち上がろうとするが、怪物の攻撃は止まらない。

「逃げようたって無駄だぜ!お前の血で、この廊下を真っ赤に染めてやる!」

怪物の真紅の腕が、再びマタ・ハリに向かって伸びてくる。彼女は必死に身を翻そうとするが、怪物の動きの方が速かった。真紅の刃が、彼女の肩を貫こうとした瞬間――

 

「させるものか!」

 

鋭い金属音と共に、真紅の刃が弾かれる。マタ・ハリの前に、赤髪の女性が立ちはだかっていた。その手には、大きな剣が握られている。

 

「ブーディカ!」

 

マタ・ハリの声に安堵の色が混じる。ブーディカはマタ・ハリを背後に庇うようにして、怪物に向き直る。しかし、その瞬間、彼女の背中に冷たい汗が流れるのを感じた。目の前に立ちはだかる真紅の怪物の姿は、彼女が今まで見てきたどんな敵よりも恐ろしかった。その異形の姿と放つ威圧感は、まさに悪夢そのものだった。

 

「新しいオモチャが来たようだな」

 

怪物は不気味な笑みを浮かべる。「いいね、もっと血を見せてくれ!」

ブーディカは剣を構えながら、震える声で言った。

 

「マタ・ハリ、大丈夫?」

「ええ、なんとか...」

 

マタ・ハリは弱々しく答える。ブーディカは深呼吸をして、心を落ち着かせようとする。しかし、目の前の怪物の存在感は、彼女の精神を圧倒していた。それでも、彼女は剣を握る手に力を込めた。

 

「さあ、かかってこい!この化け物!」

 

ブーディカは怪物に向かって叫んだ。怪物は狂ったように笑い声を上げる。

 

「いいぜ!お前らの血で、俺を染めてくれ!」

 

鋼鉄の意志を宿した刃が、虚空を切り裂く音が、緊張感に満ちた廊下に鋭く響き渡る。ブーディカの剣は、まるで生きているかのように輝きを放ち、真紅の怪物に向かって迫っていく。しかし、その一撃は、まるで泡沫の如く、怪物の肉体を通り抜けていった。怪物の体は、まるで悪夢から生まれた粘土細工のように、刻一刻と形を変えていく。その姿は、物理法則を嘲笑うかのように、ブーディカの攻撃を易々と受け流していった。

 

「なっ…!?」

 

ブーディカの声に、驚愕の色が混じる。真紅の怪物は、狂気の笑みを浮かべながら、その肉体を武器へと変貌させていく。鋭利な刃となり、しなやかな鞭となり、そして時には巨大な鉄槌となって、ブーディカに襲いかかる。その攻撃は、まるで混沌そのものが形を成したかのように、予測不可能で、かつ凶悪を極めていた。

 

「へへっ、どうだ?俺の攻撃、気に入ったか?」

 

怪物の声が、狂気の色を帯びて響く。ブーディカは必死に身を翻し、剣を振るって防御を試みる。しかし、その努力も、まるで蟷螂の斧のように虚しく空を切るばかりだった。怪物の攻撃は、彼女の防御を、まるでそれが存在しないかのように突破していく。

 

真紅の刃が、ブーディカの腕を掠める。鮮血が飛び散り、彼女の悲鳴が静寂を引き裂く。

 

「くっ…!」

 

しかし、それは悪夢の序章に過ぎなかった。怪物の攻撃は、まるで終わりなき嵐のように彼女を襲い続ける。鞭のように伸びた触手が、ブーディカの足を捕らえ、彼女を宙に持ち上げる。そして、無慈悲にも壁に向かって激しく叩きつける。

 

「ブーディカ!」

 

マタ・ハリの悲痛な叫びが響く。衝撃と共に、ブーディカの背中が壁に叩きつけられる。彼女の口から、痛みの呻き声が漏れる。

 

「ぐっ…!」

 

しかし、それも束の間。怪物の巨大な拳が、彼女の腹部を強打する。ブーディカの体が、まるで壊れた人形のように床に転がる。

 

「もっと叫べよ!お前の悲鳴、最高に心地いいぜ!」

 

怪物の狂った笑い声が、廊下に満ちる。怪物の攻撃は、そこで止まることを知らない。真紅の触手が、再びブーディカの体を捕らえる。そして、天井に向かって投げ上げられた後、再び床に叩きつけられる。衝撃で、ブーディカの意識が朦朧とする。

 

「こんな…ところで…」

 

ブーディカの声が、かすかに漏れる。しかし、怪物はそれでも満足しない。真紅の刃となった腕が、ブーディカの体を何度も切り裂いていく。彼女の鎧は、まるで紙くずのように引き裂かれ、その下の肌が露わになる。血が飛び散り、廊下の床を真紅に染めていく。

 

「やめて!」

 

マタ・ハリの叫びが、絶望的に響く。ブーディカの悲鳴が、廊下に響き渡る。しかし、その voice は次第に弱々しくなっていく。彼女の体は、傷だらけになり、もはや立ち上がる力さえ残っていない。怪物の圧倒的な強さの前に、彼女の勇気と決意は、まるで砂上の楼閣のように脆くも崩れ去っていった。

 

マタ・ハリは、この光景を目の当たりにして、絶望的な表情を浮かべる。

 

「こんな…こんなの…私たちに勝ち目なんて…」

 

怪物は、まるで勝利を誇示するかのように、ブーディカの上に立ちはだかる。その姿は、まさに悪夢そのものだった。怪物の口から、不気味な笑い声が漏れる。それは人間のものとは思えない、狂気に満ちた音だった。血染めの廊下に、絶望の影が濃く垂れ込める。真紅の怪物は、まるで死神の化身のごとく、打ち倒されたブーディカに近づいていく。その足音は、まるで運命の時計の針のように、重く、そして容赦なく響き渡る。

 

怪物の手が、ブーディカの首に伸びる。その指は、まるで蛇が獲物に絡みつくかのように、彼女の喉元を絞めあげていく。ブーディカの体が、まるで人形のようにふわりと宙に浮く。彼女の足が地面から離れ、もがく様は、まるで断末魔の蝶のようだった。

 

「さて、どうやって殺そうかな?」

 

怪物の声が、甘く、そして残酷に響く。その舌が、唇を舐める音が、異様なまでに明瞭に聞こえる。

 

「首をへし折るか?それとも、心臓を引きちぎるか?ああ、選択肢が多すぎて困っちまうよ」

 

ブーディカの瞳に、恐怖の色が濃く映る。その目は、まるで死を目前にした獲物のように、震えている。

 

「や...めろ...」

 

彼女の声は、かすかに、そして絶望的に漏れる。その瞬間、怒りの叫びが静寂を引き裂く。

 

「ブーディカを放しなさい!」

 

マタ・ハリの声が、廊下に鋭く響き渡る。彼女の手から、まるで星屑を凝縮したかのような光の弾が放たれる。その輝きは、一瞬にして暗い廊下を昼のように照らし出す。しかし、その光も、怪物の前ではまるで蛍の光のように儚かった。光弾は、怪物の体に吸収されるように消えていく。まるで、闇が光を飲み込むかのように。

 

「なんだそりゃ?」

 

怪物の声が、嘲笑うように響く。マタ・ハリの顔に、絶望の色が濃く浮かぶ。彼女の最後の希望も、まるで砂のように指の間からこぼれ落ちていく。怪物は、ブーディカの首を掴んだまま、ゆっくりとマタ・ハリの方へ向き直る。その動作は、まるで死刑執行人が次の獲物を物色するかのようだった。

「お前も一緒に遊ぼうぜ?」怪物の声が、甘く囁くように響く。

 

「二人分の悲鳴を聞けるなんて、最高じゃないか」

 

カルデアの廊下は、今や絶望の舞台と化していた。希望の光は、まるで遠い彗星のように、かすかに、そして儚く瞬くばかり。救いの手が差し伸べられる気配は、微塵も感じられない。真紅の怪物の存在は、まるで終末を告げる警鐘のように、カルデア全体に重くのしかかる。その力は、英霊すら易々と打ち倒すほどの恐ろしさを秘めていた。

 

絶望の闇が深まる廊下に、悲鳴が木霊する。真紅の怪物は、その grotesque な姿を歪ませながら、マタ・ハリに迫る。その動きは、まるで悪夢の中の幻影のように、現実離れしていた。マタ・ハリの瞳に、恐怖の色が濃く映る。彼女の足は、まるで地面に根を生やしたかのように動かない。怪物の手が、蜘蛛の糸のように彼女に絡みつく。その触感は、冷たく、そして粘つくようだった。

 

「さあ、踊ろうぜ。お前の最後のダンスをな」

 

怪物の声が、甘く、そして残酷に響く。マタ・ハリの悲鳴が、廊下に鋭く響き渡る。怪物の触手が、彼女の体を絞めあげていく。その痛みは、まるで全身の骨が同時に折れるかのようだった。

 

「やめて...!」

 

マタ・ハリの声が、かすれていく。ブーディカは、自らの痛みを押し殺し、必死に立ち上がる。その姿は、まるで折れた翼で飛ぼうとする鳥のようだった。

 

「マタ・ハリ...!」

 

彼女は、最後の力を振り絞り、怪物に飛びかかる。その動きは、まるで自らの命を投げ出すかのようだった。ブーディカの手が、怪物の体にしがみつく。しかし、それは砂に掴みかかるようなものだった。

「へへっ、まだ動けたのかい?」

 

怪物の声が、嘲笑うように響く。

 

「でも、それじゃあ足りないんだよ」

 

怪物の体が、まるで生きた粘土のように変形する。ブーディカの体が、怪物の中に飲み込まれていく。彼女の悲鳴が、闇に吸い込まれるように消えていく。マタ・ハリとブーディカ、二人のサーヴァントの苦悶が、まるで永遠に続くかのように続く。彼女たちの頑強な肉体が、今や苦しみを長引かせる要因となっていた。普通の人間なら、とうに命を落としているはずの攻撃に、彼女たちは耐え続けなければならない。

 

「いい...!最高だ...!」

 

怪物の狂気の笑い声が、廊下に満ちる。

 

「お前たちの苦しむ姿、たまらないぜ!」

 

血に染まった廊下に、死の静寂が戻る。真紅の怪物は、まるで悪夢の幻影のように、突如として姿を消した。後には、生命の火が消えかかったかのように横たわるブーディカとマタ・ハリの姿だけが残された。彼女たちの荒い息遣いは、先ほどまでの壮絶な戦いの残響のようだった。その傷だらけの身体は、まるで地獄の責め苦を生き抜いたかのようだ。

 

一方、赤い怪物の意識は既に次の獲物へと向かっていた。モーガンの言葉が、彼の狂った脳裏に蘇る。

 

 

────カルデアのマスターを始末してくるように。

 

その命令が、彼の殺戮衝動を更に掻き立てる。それは、まるで渇いた大地に降り注ぐ雨のように、彼の全身に浸透していった。

 

医務室の扉の前で、赤い怪物は一瞬立ち止まる。その向こうには、昏睡状態の藤丸立香が横たわっている。ドクター・ストレンジが必死に治療を施している事など、怪物には知る由もない。彼の関心は、ただ新たな犠牲者を求めることだけだった。その欲望は、まるで底なしの深淵のように、際限なく広がっていく。しかし、怪物が扉に手をかけようとした瞬間、背後から鋭い殺気が迫る。それは、まるで荒れ狂う嵐のような、圧倒的な存在感だった。空気そのものが、その威圧感に震えているかのようだ。

 

「テメェ、殿様が休んでる部屋に入って何する気だ?」

 

低く唸るような声が、怪物の背後から響く。その声は、まるで地獄の底から響いてくるかのような深さと重みを持っていた。ゆっくりと振り返ると、そこには巨大な体躯の男が立っていた。黒い甲冑に身を包み、赤い長髪を束ねたその姿は、まさに戦国の鬼将そのものだった。その存在感は、まるで生きた要塞のようである。

森長可。その名は、歴史に名を残す狂戦士のものだ。彼の全身から放たれる殺気と凶暴性は、怪物ですら一瞬警戒するほどのものだった。それは、まるで太古の猛獣が目の前に現れたかのような圧倒的な威圧感だった。

 

しかし、次の瞬間、怪物の口元が歪む。狂気の笑みが、その真紅の顔に浮かぶ。二つの猛獣が向かい合った瞬間、空気がピリリと張り詰める。まるで、時間そのものが凍りついたかのようだった。

 

「俺はカーネイジだ!」

 

怪物の叫びが、廊下に響き渡る。その声には、狂気と殺意が混ざり合っていた。

 

カーネイジの体が、まるで生きた武器のように変形する。鋭利な刃となった腕が、一瞬で森長可に向かって伸びる。その動きは、まるで蛇が獲物に飛びかかるかのようだった。しかし、森長可の反応はさらに速かった。

 

「人間無骨」と呼ばれる巨大な槍が、カーネイジの攻撃を迎え撃つ。二つの武器がぶつかり合う音が、廊下に轟く。その衝撃は、まるで雷が落ちたかのようだった。

 

「ヒャハハハハ!面白ぇ奴が出てきやがった!」

 

森長可の狂気の笑い声が響く。

 

「お前、殺す価値ありそうだな!」

 

カーネイジもまた、狂った笑みを浮かべる。

 

「いいね、いいね!お前の血で、この廊下をお前の真っ赤に染めてやるよ!」

 

二つの狂気が激突する。一方は人の形を成した殺戮の化身。もう一方は、歴史に名を残す狂戦士。その戦いは、まさに悪夢と狂気の饗宴だった。空気そのものが、二人の闘志に震えているかのようだ。




森君VSカーネイジはやってみたかった。
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