パニッシャーが人類最後のマスターと共に戦うようです 作:ドレッジキング
ガレスは自分の身の丈に不釣り合いな馬上槍を構え、酒呑童子に突進していく。ガレスは円卓の騎士の第七席であり、兄であるガウェインと共にアーサー王に仕えた騎士。実力的にも申し分はない。だが酒呑童子の力はガレスの想像以上であった。日本三大妖怪の一柱である酒呑童子の強さは尋常ではなく、ガレスは酒呑童子に圧倒されてしまう。ガレスが振るう馬上槍の攻撃を軽々と回避する酒呑童子は、電光石火の速度でガレスの懐に入り込むと同時に彼女の腹部に蹴りを叩き込んだ。その一撃を受けたガレスは後方に吹き飛ばされ、壁に叩きつけられる。
「──────がは!」
「……あんたはん、弱すぎひんか?そんなんでよく円卓の一員になれたものやね。うちも舐められたもんや」
酒呑童子はこう言うものの、ガレスと酒呑童子ではそもそもの地力やポテンシャルが違いすぎる。所説によれば八岐大蛇の子だとされる酒呑童子と、人間の騎士としてアーサー王に仕えたガレスでは隔絶した差があるのだから。ガレスは立ち上がり、再度酒呑童子に向かっていくが、酒呑童子はガレスの槍をあっさり掴み、馬上槍ごとガレスの身体を持ち上げながら言う。
「ガレスはんはどうして、その男をかばうん?」
酒呑童子は出血した腹を手で抑えながら壁にもたれかかるパニッシャーを見る。
「その男はただの傭兵。それなのに、なんでそこまでするん?自分の命を捨ててまでも、この男の事を守る価値があると思っとるんか?もしそうなら、ガレスはんは大馬鹿やで」
「確かに……パニッシャー殿の行動には問題があるのかもしれません……。ですがそれは私や貴女のようなサーヴァントが争う聖杯戦争に巻き込まれた無辜の民の為に怒っているからなのです。酒呑童子殿、貴女はパニッシャー殿を誤解されています」
「甘いなぁガレスはん。聖杯戦争はウチらサーヴァント達にとって、殺し合う為の儀式。そんな儀式で呼び出されたサーヴァントは、どんな奴だって例外なく歪んどる。そんな連中の戦いに巻き込まれた人間がいたからって、ウチやあんさんには無関係の話やろ」
「関係なくありません!聖杯戦争が開催される地には多くの民が住んでいる場合もある!そんな場所で我々サーヴァントが戦えば、大勢の人が巻き込まれてしまうかもしれないのです!」
「……ガレスはんは優しい人やねぇ。けど、そんな綺麗事で片付く問題でもないと思うねん。そもそも聖杯への願いがあるからこそサーヴァント達は召喚に応じとる事を忘れたらあきまへん。自分の願いの為に他の参加者……自分以外のサーヴァントやマスターを殺す覚悟で現界しとるんやから。戦争なら犠牲は付き物。無辜の民が犠牲になるとすればそれは"不可抗力"というヤツとちがうん?」
「そんな理由で、無辜の民を犠牲にしていい筈がない!そんな考えは間違っています!」
「……ガレスはんは、ホンマに優しいなぁ。……でも、それじゃあ困ります。ガレスはんにはまだ分からんのかも知れへんね。聖杯戦争の意味が」
酒呑童子はガレスの身体を引き寄せると、彼女の顔面に蹴りを入れ、酒呑童子に蹴り飛ばされたガレスはパニッシャーのすぐ横の壁に激突した。
「ガレス!」
出血する腹を抑えつつ、パニッシャーはガレスに駆け寄る。
「だ、大丈夫ですパニッシャー殿……。ガレスはこう見えて頑丈なので」
ガレスは起き上がるが、彼女の額からは血が流れ、右目は見えなくなっている。
「お前が俺を助けなきゃいけない義務ないないんだ。早くここから逃げろ」
パニッシャーはガレスに対して逃げるように警告する。しかしガレスはパニッシャーの言葉に首を横に振った。
「いえ、パニッシャー殿は立香殿の代理とはいえ私のマスターですから。マスターを助けるのがサーヴァントの務めなれば」
そう言ってガレスは再び馬上槍を構える。
「私はガレス。───円卓第七席、アーサー王に仕えた騎士です!!」
ガレスは勢いよく酒呑童子に突撃し、冴え渡る槍の刺突を叩き込む。
───『
ガレスは自身の宝具である『
で対象を貫く。酒呑童子はガレスの宝具をモロに受けてしまい、ガレスは容赦なく追撃を行う。確かに手応えはあったが、酒呑童子は首だけになりながらも自分の首を切り落とした頼光とその四天王に襲い掛かったという逸話を持つ。こんな程度の攻撃では仕留めきれないだろうと予測していたガレスは冷静さを保っていた。そしてそんなガレスの予想通り、攻撃を受けている酒呑童子はニヤリと笑いながら、ガレスの馬上槍の一撃を紙一重で回避しつつ、彼女の懐に飛び込んで猛烈な打撃攻撃を繰り出す。
「っ!?くぅッ!!!?」
ガレスはその強烈な拳撃を受けて吹っ飛びつつも、体勢を立て直す。しかし酒呑童子の打撃の重さは想像以上で、ガレスは口から血を吐き、その場に膝をつく。
「ちょっとばかり効いたけど、やっぱり物足りまへんなぁ。せやからあんさんには死んでもらうで?」
酒呑童子は余裕綽々と言わんばかりの態度でガレスを見下す。そんな酒呑童子の挑発を受けたガレスは立ち上がり、酒呑童子に向かって突進するも、彼女の繰り出した蹴りを受け、天井に叩きつけられた。ガレスは落下する最中に槍で反撃を試みるも、あっさりと避けられてしまう。それどころか着地際を狙って放たれたカウンター技によって、顔面に痛烈な一撃を喰らってしまう。
「ぐあっ……」
ガレスはよろめきつつ立ち上がるも、先程のダメージで顔から流血しており、更に右目も見えていない状態だ。ガレスとてサーヴァントとしては決して弱くはない。しかし生前における強さや神秘性からして酒呑童子に勝てる道理はないだろう。
「ガレス、逃げろ……!」
パニッシャーはガレスに叫ぶ。しかしガレスは首を横に振り、戦う事を選んだ。
「ここで逃げたってどうしようもありません。それに私はあなたの騎士です。あなたの背中は私が守ります」
そう言ってガレスは酒呑童子に攻撃を仕掛ける。そしてそんなガレスを嘲笑うかのように酒呑童子は情け容赦ない攻撃をガレスに仕掛ける。酒呑童子の打撃は的確にガレスの急所を射抜き、ガレスは苦痛に顔を歪める。
「ふーん、結構頑丈なんね。せやったらせめて、もっと楽しませてもらおか」
「ハァハァハァ……」
ガレスは酒呑童子の攻撃によって床に倒れこみ、荒々しい呼吸を繰り返し、そんなガレスを見て酒呑童子はクスっと笑う。ガレスの着ている鎧は酒呑童子の攻撃によってひしゃげており、鎧の下からは出血も見られる。ガレスは既に満身創痍の状態であり、それでも彼女は槍を構え、再び攻撃態勢に入るも、もはやそれは無謀とも言える行為だっただろう。立っているのもやっとの状態では、もう戦えるはずがない。
「糞……!こういう時に限って誰も廊下を通らないのか……!」
パニッシャーは悪態を突く。このままでは本当にガレスが酒呑童子に殺されかねない。パーシヴァルかメリュジーヌ辺りが通りかかればラッキーなのだが、今の所ガレスと酒呑童子の争いに気付いているサーヴァントはいないようだ。
「どないしたん?もう終わり?」
よろよろのガレスは必死に槍を振るうも、酒呑童子には掠りもしない。
「もう飽きてきたし、そろそろええかな。ガレスはんもあんな男を庇ったりするからこんな目に遭うんやで」
そう言って酒呑童子はガレスにトドメを刺そうとする。が、何者かがガレスを庇うようにして目の前に立ち、酒呑童子の攻撃をガードしていた。
「あ、貴方は……!!」
ガレスを庇ったのはウルヴァリンであった。
「よう、アブねぇ所だったな。間に合って良かったぜ」
ガレスを背後に隠した状態でローガンは拳を構え、手の甲からアダマンチウムの爪を出した。
「ミスター・ローガンじゃねぇか。随分遅い到着だな」
パニッシャーは旧知の仲であるウルヴァリンに対して皮肉を言う。
「何だミスター・フランク。随分ボロボロじゃねぇか。ここは俺に任しときな」
「確かあんさんはアベンジャーズとかいう連中の中にいた人間やね。見ているだけでゾクゾクするわぁ」
酒呑童子は自分の目の前に立ちはだかったウルヴァリンを見て嬉しいという感情を隠しきれていないようだ。
「そんじゃいっちょ俺と戦ってみるか嬢ちゃん?子供の姿なんでちっとばかし戦いにくいがな!」
ウルヴァリンは酒呑童子に爪による斬撃を繰り出す。しかし酒呑童子はあっさりと回避して見せた。
「アハハッ!!うちの動きについてくるなんてやるやん」
常人であるパニッシャーとは異なり、ウルヴァリンはミュータントである。身体能力においても普通の人間を超えるスペックを持つウルヴァリンは、酒呑童子のスピードに難なくついてく。だが、相手が鬼神ともなれば話は別であり、超人的な能力を持っているとは言えども、酒呑童子もただで負けるような存在ではない。攻撃を回避した瞬間に、ウルヴァリンは酒呑童子に向かって蹴りを放った。酒呑童子は蹴られた衝撃で後方に吹き飛ばされるも、空中で体勢を整えて見事に着地する。ウルヴァリン自身、小柄な体躯ではあるが、その肉体に見合わない程の筋肉を搭載しており、中型の肉食獣を思わせる敏捷性を有している。酒呑童子はウルヴァリンの強さを感じ取り、嗜虐的な笑みを漏らしながら舌なめずりをする。
「あんさんはなかなか強いみたいやな。けど、ウチもまだまだ本気じゃないんよ?」
酒呑童子は持っていた瓢箪を剣に変形させ、構えを取ると、一気に駆け出した。先程とは比べ物にならない速さである。ガレスとの戦いでは本気を出していなかったのであろう。ウルヴァリンはアダマンチウムの爪を駆使して剣を持った酒呑童子と打ち合う。しかしパワーにおいては明らかに向こうの方が上回っている。徐々に押されていくウルヴァリンは何とか距離を取ろうとするが、相手は妖術すら使う妖怪。しかもサーヴァントときたものだ。だがウルヴァリンは人間が死ぬような致命傷を負っても問題はない。ウルヴァリンは被弾覚悟で酒呑童子の斬撃を右腕で受け止めた。常人であれば確実に腕が飛んでいる筈であるが、ウルヴァリンの持つアダマンチウムの骨が彼女の剣の一撃を防いだのだ。
「ウチの剣の一太刀を受けて腕が断ち切られん人間なんて初めて見るわぁ。あんさんの骨はえらい硬いなぁ」
「まあ、そうだろうな。だがお前みたいな化物に褒められるのは良い気分じゃねぇ」
ウルヴァリンの骨格にはアダマンチウムが埋め込まれており、地球上で最も硬いとされている金属である。アダマンチウムは破壊不可能とされており、酒呑童子でさえも例外ではなかったようだ。
「文字通り、骨のある男って事やな。……ふぅん、そういう手合いも嫌いちゃうんよ」
酒呑童子はウルヴァリンの身体の特性を見て、新しい玩具を手に入れたといわんばかりの表情をしていた。そしてウルヴァリンに対して猛烈な攻撃を繰り出す。先ほどのガレスに対してしていた攻撃よりも更に速く、鋭い。酒呑童子の打撃はウルヴァリンの身体の肉を削り取る程であり、それでもなお彼は倒れない。だが負けじとウルヴァリンもアダマンチウムの爪による斬撃を繰り出し、酒呑童子の身体を切り裂き始める。ストレンジの魔術により特殊なコーティングを施されたウルヴァリンの爪はサーヴァントに対してもダメージを与えられるものであった。
二人は自分の攻撃を繰り出し、互いの衣服や肉体を削ぎ落し、傷だらけになりながら殴り合った。ミュータントであるウルヴァリンはヒーリングファクターを持っており、それによってどんな傷を負っても再生してしまう。更にヒーリングファクターは傷の回復以外にも老化の遅延やスタミナの回復といった特性もある。それ故に長時間戦う事も可能なのだ。ウルヴァリンと酒呑童子は互いに防御せず、ひたすら攻撃を繰り出し続けた。
「どうした?さっきまでの威勢はどこにいったんだ?」
「はっはは、言うてくれるやん。せやったら、こっちも本気でいくさかい」
廊下には互いに攻撃を続ける両者の血肉が派手に飛び散り、グロテスクな様相を呈している。酒呑童子はA+ランクという高い戦闘続行スキルを持っており、それ故にヒーリングファクターを持つウルヴァリンとの戦いはさながら泥仕合であった。ウルヴァリンは酒呑童子の強烈な攻撃受けて傷を負っても再生し、またすぐに次の攻撃を仕掛けていく。そしてそんなウルヴァリンと酒呑童子の戦いにガレスは割って入る。
「もうおやめください!このままでは二人とも死んでしまいます!」
ガレスはそう言って二人の争いを止めようとする。しかしそんなガレスに対し、酒呑童子は笑い声を上げ、言い放つ。
「あんさん、ホンマ優しいんやなぁ。……けど邪魔だけはせんといて。うちは今、この人と遊んどる最中なんよ」
ガレスは穏やかな笑みを浮かべつつも全身から圧力を放つ酒呑童子の言葉に一瞬怯んだものの、勇気を振り絞って叫ぶ。
「……遊びで人を殺すなんて間違っています!お願いします、もうやめてください!」
ガレスは必死に止めようと説得を試みる。しかしそんなガレスに対して、今度は酒呑童子ではなく、ウルヴァリンの方が口を開く。
「嬢ちゃん、邪魔しないでくれるか?」
「そんな……!」
ガレスは必至でウルヴァリンと酒呑童子の争いを止めようとするが、二人とも戦いをやめる気は毛頭ないようだ。そしてそんな3人の様子をパニッシャーは見ていた。
「くそ……意識が遠のいてきやがった……」
パニッシャーは先ほど酒呑童子によって貫かれた腹から大量の血が溢れ出ており、いつ出血多量で死んでもおかしくなかった。自力で立ち上がるのは困難な状況の中、パニッシャーに近づいてきた人物がいた。立香と同じカルデア制服を着た少女だ。意識が遠のいてきているので具体的な容姿までは分からないが、赤毛の髪をした少女である。
「大丈夫ですか?」
赤毛の少女は自分の肩を貸し、パニッシャーを立ち上がらせた。
「しっかりしてください!わたしが医務室にまで運びますから」
そう言うと赤毛の少女はパニッシャーと共にその場を離れていく。そしてそんな様子を見ていたガレスはパニッシャーに声をかけた。
「パニッシャー殿!おひとりで動かれては危険です!このガレスが肩を貸すので今しばしお待ちを!」
(何を言っているんだガレスは…。俺はもうこの嬢ちゃんに肩を貸されているだろう)
ガレスの言っている事を不思議に思うパニッシャー。しかし立香以外にカルデア制服を着ている人間がいるとはパニッシャーも知らなかった。マスターの証である白の上着を着用したカルデア制服はスタッフの面々は着ていないからだ。パニッシャーはカルデア制服を着ている赤毛の少女の方を見る。
「嬢ちゃん、名前は……?」
「わたしですか?わたしの名は――――です」
「おい、冗談言うな。そんな筈ないだろう……」
パニッシャーは赤毛の少女の言葉が信じられず、つい突っ込んでしまう。赤毛の少女はそれ以上何も言わずにパニッシャーと共に医務室へと向かっていく。そして赤毛の少女は何かに気付いたかのような
顔をすると、パニッシャーを医務室の手前に座らせた。
「すみません、もう時間なのでわたしはこれで……」
そう言うと赤毛の少女は立ち去っていく。そして少女が廊下の曲がり角を曲がった直後、曲がり角からダヴィンチが血相を変えて走ってきた。ダヴィンチは腹を貫かれて出血しているパニッシャーに駆けよる。
「大丈夫かい!?」
慌てる様子のダヴィンチに対し、パニッシャーは落ち着いた口調でこう言った。
「ああ、心配いらねぇさ。この位掠り傷だ……」
だがパニッシャーの顔色は青ざめており、明らかに重傷なのは誰が見ても明らかであった。そんなパニッシャーの様子を見たダヴィンチは急いで医療班を呼ぶ。しかし駆けつけた医療スタッフが見たのは既に意識を失っている瀕死の重症を負ったパニッシャーの姿だった。
************************************************************
「ここは……」
パニッシャーは目を覚ますと医務室のベッドの上にいた。
「よかった、目が覚めたみたいね」
「パニッシャー殿、ご無事ですか!?」
パニッシャーが横になっている隣にはダヴィンチとガレスがおり、ガレスは目を覚ましたパニッシャーを見て安堵の表情を浮かべつつ、心配そうに言う。
「俺はあの酒呑童子とかいう小娘に腹を貫かれて……」
パニッシャーは自分が酒呑童子に因縁を付けられ、腹を貫かれた末に殺されかけた事を思い出す。そしてそんな自分をガレスは救い、彼女は単身で酒呑童子に挑むものの、圧倒的な酒呑童子の力の前に歯が立たなかった。が、ガレスに加勢するかのように乱入してきたウルヴァリンによって助けられ、ウルヴァリンは酒呑童子と血みどろの戦いを繰り広げた。そしてパニッシャーは立香と同じくカルデア制服を着た赤毛の少女に肩を貸されて医務室の入り口付近まで運ばれたのだが、パニッシャーはダヴィンチに対してカルデア制服を着た赤毛の少女を見なかったかと尋ねた。
「カルデア制服を着た赤毛の女の子かい?私はそんな子は見ていないけど?」
だがダヴィンチの返答は意外なものだった。赤毛の少女はパニッシャーを医務室の入り口付近に置くと、その場を去っていき、彼女が廊下の角を曲がった直後にダヴィンチが来たのだから鉢合わせしてもおかしくない筈である。
「見ていないだって…?それじゃ俺を医務室の入り口まで運んだあの娘は誰だったんだ……?」
「カルデア制服を着ているのは今のところ藤丸君ただ一人さ。だからパニッシャー君の言うカルデア制服を着た赤毛の女の子はいない筈なんだけどね……」
「も、もしかして幽霊とか……?そ、そんなまさか。……いや、もしかすると……」
ガレスは青ざめた顔をしてぶつぶつと小言を言い始めた。
「パニッシャー君、君を治療してくれたのはモルガンなんだ」
そう言うと、医務室の奥の椅子にモルガンが座っていた。
「藤丸君は君が重傷を負ったという話を聞いて、モルガンに治癒してもらうように頼んだのさ。とはいえまだ安静にしてなきゃいけないけどね」
ダヴィンチの言葉を聞き、パニッシャーはモルガンの方を見る。
「我が夫の頼みでしたので仕方なく、傷を癒すためにここに来ただけですが。まぁ、その様子ではもう大丈夫でしょう」
モルガンはパニッシャーを治療する事に渋っていたが、最終的には引き受けてくれた。だがそんな彼女に対して、パニッシャーは感謝しつつも怪しげな視線を向ける。
「何ですかその目は。私が何かしたというのですか?」
「まさか妖精國の女王であったお前に治療を施されるとはな」
「……確かに私はブリテン異聞帯を統べる冬の女王でしたが、今はこのカルデアに召喚されたサーヴァントという立場。未だ汎人類史を呪う身であれど、我が夫の頼みは聞き入れなければなりません」
パニッシャーは複雑な顔を浮かべつつも、とりあえずは自分を治療してくれたモルガンと、自分を治すようにモルガンに頼み込んだ立香に感謝する事にした。
マーベル公式データベースによればウルヴァリンの腕力は「800ポンド(約360kg)以上の物体を持ち上げられるが、2トン以上の物体は無理」とあったのでパニッシャーさん以上は確定ですね。
酒呑童子はウルヴァリンよりもパワーはあるとは思うんですが、ウルヴァリンはオメガレッドやセイバートゥースといった自分以上のパワーの持ち主とも互角に戦っているんで、酒呑童子相手にも戦えるんじゃないかな?と思いましたw
私としてはモルガンとパニッシャーさんの相性が気になるところ……(^_^)