ある日悪友がゴールドプレートになりまして   作:むがむが

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お久しぶりです……遅くなって申し訳ない

覚えてる方がいるかわかりませんがこれから他のも再開していきたいと思います。







悪友の流儀

 

 

 

「お断りします」

 

 夕暮れの校長室みんなの視線が集まる中で俺はキメ顔でそう言った。

 

 

 

 

 

                      ★

 

 

 

 

「ってわけにもいかないですよね……」

 

 なお正確にはそう言いたかったである。

 

 俺は溜息とともに言葉を吐き出した。

 

 場所は変わって校長室、一般生徒にはあまり縁がないこの場所に呼び出されてみればそこには講堂でしか見たことのない校長先生に学年主任の柊せんせー、そして銅像といつのまにか親密になった大賀(バカ)1名。

 

 久しぶりだなオイ、何でここにいるんだオイ、電話くらい出ろやオイ、高校中退したって聞いたぞオイ、てかなんで矢木高なんかに入ってんだオイ!お前聖凪でC判定はとれたんだから滑り留めでももう少しいいとこ行けたろオイ!なんでお前の頭には上と下しかねぇんだオイ!挙句に落ちた高校にお礼参りしに来んなオイ!その銅像とどういう関係なんだオイ!てか校長室に銅像があるってどういうことなんだオイ!

 

 という思いを込めた視線を大賀に送りつつ生意気に反論電波を送ってくるのを無視して何で俺が呼び出されたのかを聞くことにする。

 

 そして冒頭の台詞に戻るわけだが…………。

 

 何やねん家庭科室爆破って、そんなドラマでしか聞いたことのない単語を実行した2人に思わず頭を抱えたくなる。

 

 どうも俺が放課後図書室で籠城決め込んででいる間に大賀と柊せんせーはやらかしたんだそうだ、大賀を聖凪の生徒だと思いこみこの動く炸薬別名九澄大賀を学内に入れてしまった柊せんせー、そして訳もわからず取り敢えず身に掛かる火の粉は殴って払う系幼馴染の大賀は逃げ回り、あげく柊せんせーは大賀をただの一般人だと思いことを大きくしてしまい手痛いしっぺ返しをくらい結果2人はなんの罪もない家庭科室という無辜の民を吹っ飛ばしてきたらしい。

 

 おバカかな?割と両方。

 

 柊せんせーはもっとしっかりしてると思ってたんだけど、やっぱあれかな魔法とうっかりは切っても切り離せないのかな?あれは魔術だけど。

 

 責任の所在を問いただすのであればまぁ幼馴染の贔屓目も入れて割と半々。

 

 きっかけは柊せんせーだが大賀の道は拳で切り開くの思考が悪いほうに働いた部分もあるしこの2人素で相性悪そうだし…………まぁリアルトムとジェリーかました挙句爆発オチなんてサイテーかましたのを擁護する気はないが。

 

 まぁそしてそんな大問題を起こしてしまった為大賀の記憶と柊せんせーの教職が消滅の危機らしいさもありなん。

 

 だがそれを回避する方法がひとつ、それが大賀を聖凪に入学させること。

 

 そして俺には共犯者、最悪でも見て見ぬふりをしてほしいと

 

 まぁそこらへんが俺が呼ばれた理由であるらしい。

 

 それらを踏まえた上で、

 

 お断りしたいなーと俺は思ってしまっているのである。

 

 まぁ最初に言った通り出来ないんだけどさ………………。

 

 

 

 

 

                      ★

 

 

 

 

 

「俺も聖凪(ここ)の生徒なんで柊せんせーがこの学園にとって必要な存在なのはわかってるつもりです」

 

 大賀がえっ?こいつそんなすごい奴なん?って顔をしてる、ソウダヨ。

 

 実際ここは有名私立であると同時に魔法というデカい力を与えられたガキの溜まり場でもあるのだ、それを持って増長したガキを〆る為のブレーキという意味で柊せんせーの代わりなんていない。

 

「俺個人としても柊せんせーは嫌いじゃないですし」

 

 小中碌なセンコーに当たらず髪の色で差別してきたクソ教師ばっか見てきたからだろう柊せんせーみたいなタイプは初めてだったしここのセンセも良い人ばっかだと思う。

 

 そういう意味でここで柊せんせーを辞任させるって選択肢はない

 

 でも……

 

「大賀はそれでいいのか?」

 

 俺は大賀に目を向ける。

 

 俺が気にしてるのは大賀の気持ちである。

 

 正直俺は大賀が入学してくれるのは嬉しい、2人それを目指した1年間だったのだ、俺だけが合格して、話せないことが増えて、少し疎遠っぽい雰囲気にもなってた。

 

 俺は知ってほしい、大賀にも、魔法のことこの学校のこと、俺も晴れてボッチ卒業である。

 

 でも

 

 俺は九澄大賀を知っている

 

 ここで裏技みたいな方法で入ってしまえば俺達の1年間はなんだったのか

 

 結果は残念だったけど生まれて初めて頑張るってことを知ったあの1年には意味があったと思う。

 

 なによりそれは他のここを受けて夢破れた人への冒涜だ。

 

 そしてそれに対して後ろめたさを感じてしまうこいつのことを知っている。

 

 もし大賀が1人で目指してたならそういう思いはなかったかもしれない、でも単細胞で喧嘩っ早いけど友情に熱い九澄大賀(バカ)なら気にしてしまうのを知ってる。

 

 もっと言えばこいつは魔法が使えない状態でしかも使える振りをして入学することになる。

 

 だから問いかける、お前はそれでいいのかと、後悔はしないのかと。

 

 こんな方法で入っちまって後悔はしないのかと。

 

 俺が何を言いたいのかわかったんだろう、大賀は考えるように視線を巡らせてやがて吐き出すように口を開いた。

 

「俺……俺は別にもうこんな学校どーでもいい、真司と合格出来なかったのは悔しかったけどこんな方法で入りたいわけじゃねー」

 

「なんで試験の時のことが気になってたかもわかったし、でも悪ぃやっぱ俺あの子のこと忘れたくねぇ!よくないねえことだってわかってる、でもやっと名前も聞けたんだ!だから!悪ぃ勝手言ってんのはわかってる!!……けど」

 

 そっかー、そっか…………じゃあしゃあねえな。

 

 お前がやりたいことがあんなら俺はそれを応援する、道を間違えたら殴って止める、昔、2人がそうしてくれたみたいに。

 

 それが悪友(ダチ)ってもんだ、多分だけどな。

 

 ただ今回は殴らなくてもよさそうか。

 

「わかった、協力する……こんなの1回きりだけどな」

 

「悪い……」

 

 もしも、もしも受験の時のあの事が無ければ俺は絶対反対した、大賀が何故ここに合格出来なかったのか、その理由、言えなくてずっと後悔してたこと。

 

 誰のせいでもなかったでも結局そのせいで大賀は試験を受けることもできなかった。

 

「後悔すんなよ」

 

 だからこれはチャンスなのかも知れない、俺と大賀の不運に潰された1回目の。

 

 そう思うことにしよう。

 

 まぁ最初から選択肢なんて俺には無かったのだ、さっきも言ったけど柊せんせーをクビにするわけにはいかんし、あくまでこれは確認の作業だ、俺達には必要だった納得する為の作業。

 

 じゃあ俺がやることはシンプルだ。

 

「校長先生、柊せんせー」

 

 今まで黙って俺らの話を聞いてくれてた2人の前に立つ。

 

「俺が大賀のこと黙ってるかわりに条件……………………てかお願いがあります」

 

「柊せんせー、大賀の入試の時の成績って調べられますよね?」

 

「あぁそれは可能だが」

 

 柊せんせーは俺が何を言いたいのか分からず困惑した声を出すが俺がやりたいことはそうとてもシンプルだ

 

 納得は全てにおいて優先される、いい言葉だ俺もそう思う

 

「柊せんせーは大賀の入試の成績が合格ラインを超えてたか教えてください、その上で」

 

 柊せんせーは辞めさせられない

 

 大賀にいらない負担を背負わせたく無い

 

 なら

 

「大賀の入試試験の面接をもう一度やり直させてください!!

 

 もし大賀がそれを合格できれば俺はなにも言いません!大賀のこと隠すのも協力します!!」

 

 手をついて頭を下げるくらいなんてことない、

 

 

 

 

 

 だろ?大賀

 

 

 

 

 

 

 

 










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