世界を救った勇者は俯きながら生きている。   作:赤いUFO

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事情聴取

 リンディ・ハラオウンは目の前に居る少年少女達に笑顔で困惑していた。

 リンディが話を聞いているのはティアナと名乗る代表者だ。

 突然海鳴に転移してきた管理世界の住民。

 それは良い。

 かなり希少ではあるが、まだ理解出来る範囲だ。

 問題は、彼女が保有している局員としての身分証。

 発行日が今から7年後なのだ。

 それに解析している彼女らのデバイスだが、カートリッジシステムが完成され過ぎている。

 ミッドチルダ式のカートリッジシステムはまだ研究が始まったばかりだ。

 搭載する事は出来ても術者を選ぶ上に、負担も大きい。

 しかし、技術班の解析結果では明らかに完成度は上で、現在のカートリッジシステムよりも制御が容易で人を選ばないだろうとのこと。

 研究を始めたばかりのシステムの完成型が現れたのだ。

 カートリッジシステムだけではなく、他の部分も普通の局員が簡単に与えるには高性能なデバイスだ。

 これらを踏まえた上で認めるしかないとリンディは頬に手を当てて息を吐く。

 

「申し訳ないのだけど、もう1度説明をお願いできますか?」

 

「はい……」

 

 彼女らは八神はやてが設立した部隊の隊員で、今日の訓練に向かう途中で、いつの間にか海鳴に居たらしい。

 その他、幾つかの確認を行なうと、リンディは当面の事について提案する。

 

「分かりました。ここからは提案ですが、あなた方の帰れる目処が立つまで、こちらで保護させてください。勿論、衣食住も保証します」

 

「信じて、くれるんですか?」

 

 ティアナからすれば、嘘だと思われても仕方がない、と思って説明していたのだが、あっさりと受け入れられて逆に警戒してしまう。

 

「これだけ精巧な身分証があるのに、新暦の年だけ間違えているのは間抜け過ぎるでしょう。それにあなた達のデバイスも、ね。時間を渡った例が無い訳ではないし……」

 

「?」

 

 この反応からすると、少なくとも彼女は綾瀬彩那が時間を移動した事実を知らないようだ。

 未来で時間移動に関する情報に規制がかかっているのか。

 それとも彩那が単に話してないだけなのかは判らないが。

 

「未来の情報に関して、全部隠せ、とは言いませんが、出す情報は選んでください。未来を識った事でどのような影響を及ぼすのか、現段階では全く予想が出来ませんので」

 

「はい。それはもちろん……」

 

 リンディ達にとっては未来だが、ティアナ達にとっての過去が別物になる可能性がある。

 その結果がどうなるのか、観測する術を今の管理局は持ち合わせていない。

 そこでティアナが遠慮がちに意見する。

 

「あの……今この町は大変な状況なんですよね? あたし達はどうすれば」

 

「それは、そちらの判断に任せます。あなた1人で決められる事でも無いでしょう?」

 

「そうですね。みんなと相談してみます」

 

 幸い、正式に地球へと派遣されているので、戦力は充分過ぎる程だ。

 はやての騎士達もこちらに戻ってきたし、武装局員達も、ジュエルシード事件や闇の書事件後に力不足を痛感して、厳しい訓練に取り組んできた。

 ティアナ達の助力はありがたいが、どうしても必要な状況でもない。

 そこで、治療を行なっていたシャマルから通信が入る。

 1番重傷だった彩那の治療が終わったと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 高町なのはは高町ヴィヴィオと名乗った少女に困惑していた。

 

「なのはママ……」

 

「えーと……」

 

 自分と同い年くらいの女の子にママと呼ばれているのだ。普通ならからかわれていると解釈してもおかしくない。

 しかし、相手も困惑していてどう話を切り出すのか迷っている様子が、なのはを躊躇わせる要因になっていた。

 そこでスバルがヴィヴィオの頭の上に手を置く。

 

「ヴィヴィオがこんなに大きくなってるなんて不思議〜! エリオやキャロと同じくらいかな?」

 

「はい。10歳になりました」

 

 ヴィヴィオの答えにスバルは、そっか〜、と返す。

 どうやら時間がズレているらしい。

 そんな未来組の会話をしている部屋に、治療を終えた彩那とフェイト。そして治療を行なったシャマルが入ってくる。

 

「なに? この空気」

 

 なんとも言えない場の空気に彩那が首を傾げる。

 なのはが椅子から立ち上がる。

 

「2人とも、大丈夫なの?」

 

「うん。まだ刺された腕が痛むけど、直に治まるって」

 

「こっちも思っていたよりは軽傷だったわよ。手に穴が空いたまま固定化されるのを覚悟してたけど、シャマルが塞いで治してくれたから助かったわ」

 

 態と刺された左手を見せる彩那。

 しかし、今は包帯が巻かれていて傷の状態は見えない。

 穴が空いた手を想像してなのは達が顔を若干青褪めさせていると、その発言にシャマルが眉を動かす。

 

「失血死しかけたのを軽傷とは言いません! 左手の傷痕だって残りますし! いったい何と比べてるんですか!」

 

「昔、闇の書の騎士(あなた達)に負わされたもっと酷い怪我よ」

 

「〜〜〜〜っ!!」

 

 しれっと口にする反論にシャマルが眉間にしわを寄せる。

 過去の戦争で敵対していた時は、互いに死んでもおかしくないような傷を負わせるのは珍しくなかったのだ。

 そこでヴィータが彩那に強い口調で話す。

 

「オメーが居てリインフォースが拐われるとか、なにしてんだよ!」

 

 彩那の戦闘力に関しては一目置いているからこその言葉。

 その彩那が現場に居て、リインフォースが拉致された事実に苛立ちを覚えている。

 

「なにしてたと言われてもね。戦闘記録は見たでしょう? それが全てよ。言い訳のしようもないわ」

 

 応戦したが力及ばずリインフォースが連れ去られたと言う。

 ヴィータが続けて何か言おうとするのをはやてが止める。

 

「ヴィータ、アカンよ」

 

「はやて……」

 

「彩那ちゃんは悪くない。わたし達を助ける為に1番頑張ってくれたんやから。リインフォースが連れ去られたのは、主であるわたしが情けなかったからや」

 

 失血死する寸前まで戦ってくれたのだ。本人が意図してないとはいえ、責めるような言い方は見過ごせない。

 ヴィータ自身、現場に居なかった自分への苛立ちも交じって当たってしまった。

 

「その……悪かったよ、綾瀬」

 

「えぇ……」

 

 ヴィータの謝罪を受け入れる。

 

「はやてちゃん……」

 

 ツヴァイがはやての頭を撫でる。

 その会話を聞いていた未来組。正確にはスバルとエリオとキャロが目を丸くした。

 

「綾瀬副部隊長っ!?」

 

「副部隊長?」

 

 スバルが声を上げると彩那が目尻をつり上げる。

 そのタイミングで未来組に代表して事情聴取を受けていたティアナが部屋に入ってきた。

 

「スバル。アンタなんて声出してんのよ。外まで聞こえてきたわよ」

 

「だってティア! 綾瀬副部隊長だよ! 素顔を初めて見た!」

 

 彩那の肩を掴んでティアナの方を向かせるスバル。

 その様子になのは達は、未来でも顔に包帯巻いてるんだな、と察した。

 ティアナは瞬きをした後にスバル達に告げる。

 

「リンディ提督と話し合って決めたけど、雑談程度ならともかく、あまりあたし達の時代の事を話すのは禁止ね。どんな影響があるか分からないから」

 

 指でバツを作るティアナ。

 自分達からしたら未来に来たヴィヴィオにも意思確認をする。

 

「そういう事でいいかしら?」

 

「はい。でもママ達に、わたし達の関係を喋っちゃいましたよ?」

 

「話しちゃった事は仕方ないとして、これからは話す内容はよく考えて」

 

「はい」

 

 ヴィヴィオの言葉にフェイトが首をかしげる。

 

「ママ?」

 

「そのヴィヴィオって子、フェイトちゃんとなのはちゃんの養子らしいで?」

 

 面白そうに教えるはやて。

 

「えっと……未来でなのはママとフェイトママの娘の高町ヴィヴィオ……です……」

 

 ヴィヴィオの自己紹介にフェイトは目を大きく見開き、彩那は3人を見回す。

 

「……………………あぁ」

 

「なんでしみじみとした声で納得してるの!?」

 

「特に理由は無いわよ」

 

 なのはを軽くあしらいつつ、ヴィヴィオと一緒にいたアインハルトに視線を向ける。

 

「確か、ハイディ・アインハルト・ストラトス・イングヴァルドさん、だったかしら? 貴女はヴィヴィオさんの友人かしら?」

 

 高町の姓が2人居るので、珍しく下の名前を呼ぶ。

 ヴィヴィオと同じく養子だと思わなかったのは、2人の距離感から、なんとなくそう思っただけだ。

 

「はい。ヴィヴィオさんと同じジムに所属しています」

 

「わたし達、ストライクアーツの選手なんです」

 

「そうなんだ。ヴィヴィオがストライクアーツを」

 

 ヴィヴィオの説明にエリオが意外そうに呟く。

 エリオの印象では、ヴィヴィオはいつも不安そうな顔でなのはにくっついている小さな女の子だ。

 だから格闘技を始めたと知ってキャロと一緒に驚いた。

 すると、アインハルトが彩那に話しかけてくる。

 

「あの、先生……さっきはすみませんでした。何の役にも立てなくて」

 

 闇の欠片との戦闘でそのあまりにも殺意の高い戦闘に動く事が出来なかったのを謝罪する。

 それよりも彩那が気になったのは別の事だった。

 

「それは、仕方のない事だと思うのだけれど……それより、先生?」

 

 そういえば、闇の欠片との戦闘でも、そう呼ばれていたような気がする。

 戦闘に集中し過ぎて気にしてなかったが。

 ストライクアーツというのは、魔法世界の格闘技で、自分が教え子を取るとは思えないのだが。

 困惑している彩那に慌てた様子で説明するアインハルト。

 

「その……師弟とかではなく、何て説明すればいいのか。私が迷っている時に色々とアドバイスをいただいて。それが先生みたいだったから、つい。御本人は自分がそんな風に呼ばれる立派な人間じゃないって否定されましたけど」

 

 どうやら未来で、彩那は随分とお節介を焼いたらしい。

 

「そんなことはないと思うな。彩那ちゃんが先生……うん! 似合うと思う!」

 

「貴女も似合うと思うわよ、なのはママ?」

 

「も〜! やめてよ〜!」

 

 彩那の言葉になのはが体を揺らしてくる。

 似合う似合わない以前に、この年齢でママと呼ばれるのは勘弁してほしいのが本音だ。

 だから彩那を揺らし終えると、ヴィヴィオの方を向く。

 

「そのね。出来れば、ママじゃなくて、普通に呼んでほしいかな。同い年の子にそう呼ばれるのはちょっと」

 

「私も……ママって呼ばれるのは変な感じだから」

 

「う、うん。えっと……なのはにフェイト……これでいい?」

 

 なのはとフェイトが頷くと同時に、クロノから連絡が入る。

 

『少しいいか?』

 

 備え付けられているモニターに怪我を負った頭に包帯が巻かれたクロノの顔が表示される。

 フェイトが驚いた顔でクロノに質問する。

 

「クロノ。保護したっていう、事件関係者の事情聴取、もう終わったの?」

 

『流石にまださ。これから始めようとしてたんだが、先方から希望が出たんだ。彩那。向こうは君にこの事情聴取に立ち会ってほしいと言っているんだ』

 

 向こうの希望に彩那は驚きの表情を見せる。

 

「私ですか? 何故?」

 

『分からない。ただ、向こうが強く希望しているのは事実だ。もちろん、拒否する権利は君には有るが?』

 

「……いえ、分かりました。すぐにそっちに向かいます」

 

『すまないな。事情聴取の内容はこちらやそっちの部屋にも分かるようにしておく。相手が抵抗したらすぐに助けに入れるように。それに未来から来た君達がこれから動くのに少しでも判断材料も欲しいだろ?』

 

 未来組に顔を向けてそう告げるクロノ。

 アミタ──―アミティエ・フローリアンという名の女性は未来組の知り合いでないのは既に確認済みだ。

 

「そうですね。情報を与えてくれるのはありがたいです」

 

『それじゃあ、彩那。準備が出来たらすぐに来てくれ』

 

 一旦モニターが切れると、ドアに向かう彩那にシグナムが話しかける。

 

「その女がお前を呼ぶ理由に心当たりはあるか?」

 

「無いわね。でも向こうが希望してるなら行かない訳にはいかないでしょう。幸い、武器は取り上げているのだし」

 

 彩那自身、今は戦える状態ではないが、アミタが暴れる可能性は低いと思っていた。

 

「でも、そのアミタさんって人はどうして彩那ちゃんを指名したのかな? 優しそうだから?」

 

「それはない」

 

「ヴィータ。そういうこと言うたらアカンやろ」

 

 なのはの推理を即座に否定するヴィータにはやてが鼻を抓んで叱る。

 しかし、先程の戦闘で散々殺気と殺意を振り撒いた彩那を優しいと判断する材料は薄いだろう。

 それなら、はやての方が選ばれやすそうなものだ。

 

(それに、あのキリエとかいう女、私を勇者と呼んだ。その理由も分かると良いのだけれど……)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「初めまして。時空管理局嘱託魔導師の綾瀬彩那です」

 

「は、はい! アミティエ・フローリアンですっ! 初めまして! よろしくお願いします」

 

 ビシッと背筋を伸ばして返事するアミタ。

 その様子に彩那は違和感を覚える。

 事情聴取に依る緊張とは違う。何と説明すればいいのか、妙に熱っぽいのだ。

 

(近いのは、あの世界で勇者の羨望を抱いていた人達の反応かしら)

 

 まぁいい。嫌悪されてるよりは情報を聞き出しやすいだろうと判断する。

 

「早速ですが質問させてください。先ずは、何故事情聴取の相手に私をご指名に?」

 

 彩那の質問にアミタは恥ずかしそうに答える。

 

「その、憧れだったんです。綾瀬彩那さん。貴女──―いえ、私にとってホーランドの勇者達は。だからこうしてお話をしてみたいと願ってしまいました」

 

 その返答に彩那はアミタに対する警戒レベルを上げる。

 何故、彼女からホーランドの勇者の名がでるのか。

 もしや彼女もその時代から? 

 そんな疑問が頭の中で回りながらもなんとか平静を装う。

 

「私と妹のキリエは、この時間軸より数十年先の未来からこの時代の地球にやって来ました。そして、私がこの時代にやって来た目的は、キリエを止めて連れ戻す為です」

 

 彼女らも時間を越えてきたという事実は予想されていたので驚きは小さい。

 どうにも、まだ話の輪郭が見えない。

 

「私の故郷はエルトリアと呼ばれる惑星です」

 

 そこで彩那はクロノに念話を繋ぐ。

 

『ハラオウン執務官。その名前の世界に聞き覚えは?』

 

『いや。少なくとも僕は知らないな。まだ管理局が接触した事のない世界なのかもしれない』

 

 まだ時空管理局が創設されて百年も経ってないのだ。

 まだまだ把握してない。接触してない世界は多い。

 

「エルトリアは私が生まれるより前から惑星全体が死病に侵されていました。もっとも、私が子供の頃はまだそれほど危機的な状態ではなかったのですが……」

 

 アミタは自分の故郷に関する状況を説明する。

 惑星エルトリアはいつの頃からか、死蝕と呼ばれる星の病に蝕まれている。

 その病に星は緑を奪われ、水を奪われ、命を奪われていた。

 残されたのは砂漠の大地と環境に適応してしまった異形の生命。

 それすらも共食いで生命を繋いでいる状況だと言う。

 既に惑星エルトリアは、生命を育む船としての役割が終わってしまっている。

 

「それでも、支援の手が全く無い訳ではありませんでした」

 

「と、言いますと?」

 

 先を促す彩那。

 そこでアミタの口からあり得ない名前が出る。

 

「惑星デミア……」

 

 名前を聞いて、彩那は理解する事を一瞬拒んだ。

 その名前の世界は、彩那達勇者が喚び出された世界の名前だったからだ。

 僅かに呼吸が乱れ、冷たい汗が流れる。

 

「かつて、貴女達が救った世界。特にホーランド王国との交流で惑星エルトリアの死蝕は少しだけ病の侵蝕を遅らせる事が出来ました」

 

 あり得ない。

 同じ名前の惑星ではないのかと思う。

 

「……惑星デミアは、とっくの昔に次元断層で消滅したと聞きましたが?」

 

「はい。次元断層という災害に襲われたのは事実です。ですが惑星デミアは多くの犠牲を払いつつも、その危機を乗り越え、私が生まれる前からお互いの惑星同士で交流を重ねてきました。もっとも、こちらは支援をして貰う側でしたが……」

 

 恥ずかしそうに笑うアミタ。

 

「惑星デミアは時空の歪みの関係で入るのは容易いですが、出るのは難しいと聞いています。それに、近くに人間が暮らせるような世界も無かった筈だと」

 

 元々惑星デミアは、様々な理由であの惑星に辿り着いた者達が住み着いた世界だ。

 外から訪れた者達が帰れず、帰らず。自らの国を興して1つの大陸で戦争を続いていた世界。

 ホーランド、ベルカ、ミッドチルダ。その他の国々も元々は別の世界の漂流者に過ぎない。

 

「それも、次元断層の影響だろうとの事です。時空の歪みが安定し、外の世界との交流が可能になった惑星デミアは近くに存在した惑星エルトリアとコンタクトを取ってくれました」

 

 特に大国だったホーランドは、惑星エルトリアと積極的に交流を持ち、死蝕の研究や、住む土地を失った者達の移住にも協力してくれたという。

 

「エルトリアに送られてくる物資の娯楽品には、ホーランドの勇者に関する物が多かったんです。最初に触れたのは、絵本でした。子供の頃に父さんにわがままを言って映画に連れて行ってもらったり、ホーランドの勇者に関する本を買ってもらったり。娯楽が少なかった事もあって、夢中になりました」

 

 嬉しそうにホーランドの勇者に関する事を話すアミタ。

 大切な思い出を話す姿に彩那は居た堪れない気分になる。

 

「喚び出された世界で戦って、戦争を終わらせた勇者の活躍を読む度に、とても勇気を貰ったんです。だからこうして貴女にお会い出来て、感激しています!」

 

 物語にしか存在しない筈の英雄に直接会えたのだ。

 その興奮は相当なものだろう。

 もっともそれが、どれだけホーランドによって都合良く書かれた内容かに依るが。

 

「それでですか……ですが私は──―」

 

「特に、2回もホーランドに喚ばれ、2度も世界を救った綾瀬彩那さん! 貴女と話せてとても嬉しいんです!!」

 

 アミタの言葉に彩那は唇を震わせる。

 嫌な汗が止まらない。

 

「2回……喚ばれ、た?」

 

 綾瀬彩那はいつか再び、ホーランドの土を踏むのだと、目の前の異邦人が告げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

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