「……私はお茶は要らないと言ったんですけど…?」
「……うん、でも少し長い話になるから……私たちに何があったのかは知ってるんだよね?」
「……ええ。そう言えば聞いても良いですか?ケイタさんは何処ですか?別れたんですか?要するに貴女は男なら誰でも良いんじゃないですか?一度拒絶したのにまたキリト君に戻るんですか?」
「!…違うよ!私は……!」
私は席を立つ……もうこの人とは……
「リッちゃん、ちょっと待ってクレ。」
「……何ですか?」
「リッちゃんは変だと思わなかったのカ?」
「何がですか?」
「キー坊の話サ。何か変だと思わなかったカ?」
「!…キリト君が嘘をついてるって言うんですか!?」
「違ウ!ちゃんと聞ケ!オイラが言ってるのはだナ!話の内容ダ!オイラだってキー坊が嘘を言ってるだなんて思っちゃいなイ!何かおかしいと思う箇所は無かったかと聞いてるンダ!」
そう言われ私は少し冷静になり考えてみる……そう言えば……
「タイミングが良すぎる…?」
「そうダ。そもそもこの話の肝は金稼ぎに有用だと聞かされたキー坊たちがダンジョンに向かいパーティはほとんど全滅。そしてたった一人生き残ったキー坊がギルドホームに戻るとサッちゃんはもう攫われた後だっタ……おかしいダロ?」
確かに可笑しい。いくらなんでも出来過ぎている。
「この話をリッちゃんから聞いた時オイラはどう考えても変だと思ッタ。だからまずキー坊とは違う視点から話を聞こうと思ッタ。だからずっと探してたんだヨ、サッちゃんヲ。」
「……今更キリトに私が言える事が無いのは分かってる。でも…せめてリーファ、貴女には聞いて欲しい、あの日、本当は何があったのか……」
「貴女が本当の事を言ってる根拠は?」
私はどうしてもサチさんを信用出来ない……あの日どういう理由があれ自分を助けてくれたキリト君に怯え拒絶したサチさんを……!
「私からは…信じて欲しいとしか言えないよ…」
そう言って俯くサチさん……変わらないなぁ、本当に。この人はあの頃と何も変わってない。歳下の私すら怖がってる。
「リッちゃん…先にオレっちが聞いたよ…辻褄は合ってる。実を言うともう裏取りは出来ないけどな……当事者はサッちゃん以外皆死んでるから……」
「……」
アルゴさんがそう言うならそうなのかもしれない。……でも……
「サチさん、やっぱり私は貴女を信用出来ません……」
「リーファ……」
「でも聞きます…ここまで来たら私も真実を知りたいから……」
私は席に座り直した。