【悲報】私ちゃん転生したっぽいけどこの世界ってばディストピア臭がぷんぷんストリーム!   作:鬼百合ぴょんぴょん丸

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第二話 幼女ちゃんは泣かないもんっ!

 

 

 

 私、しーちゃん。さんちゃいです!

 

 生まれた時から自意識があって妙な記憶を持ってるだけの銀髪美幼女ちゃんな私だけど、そんな私に負けず劣らず我が同胞たる幼女達もかーなーりおかしい。

 まず手足が短いくせに体幹がしっかりしすぎ。ドタバタ走ってスッテンコロリ、えーんえーんと泣くのが幼児という存在だろう。等身のバランス的にそれは仕方ない事のはずだ。

 

 だというのに、ここの幼女達は犬のような俊敏さで地を駆け、バッタのように跳躍する事が可能だった。どんな筋骨してんのってなる。私もできるけど。

 無様に転がるいたいけな幼児などいなかった。おまけに転んだとしても普通に受け身を取るのだから、やっぱこの幼女達は何かおかしい。

 

 ちなみに自分の身長以上の高さまで跳躍余裕ですとばかりぴょんぴょん気軽に跳ねる事も可能だった。

 ただし迂闊に跳ねて逃げようものなら迎撃余裕からの着地確殺KOとばかりに撃沈させられるので、遊び中での安易な跳躍は敗北と同義なのだが。

 

 私も最初こそ立ち位置やら障害物やらを工夫して有利に立ち回っていたのだが、そんなもん速攻真似られて対策されてからのスペック勝負に持ち込まれてしまった。こいつら頭良すぎ。天才の安売りかよ。

 そうなってしまえば同じ幼女ボディ、結局物量こそが勝敗を分けるのだと現実の非情さを教えてくれる。

 

 なので最近の鬼ごっこではもっぱら鬼スタートです。ワルイゴイネガー!

 一人で三十五人に勝てるわけないだろ! 最後まで逃げ切るのは体力的につらたんなので最終的な勝者が約束されてる鬼スタートが最近のトレンド。おまけに最初の鬼に立候補する事で立場的にもうま味です。

 

「ララ班はあっち! ミィ班は先回り! そんで残りは私と狩りじゃオラ―ッ!」

「おらー!」「らー!」「きゃー!」

 

 テンション上がって蛮族めいた物言いになってしまうが許して欲しい。

 狩りごっこたーのしー!

 

 最初は辛いが人手が増える事に選択肢が増えて楽になる。

 ちょこまかと端の方に居る面倒な奴らは目端の利く幼女をリーダーにして任せ、幼女密度の高い本丸へと吶喊する。

 

 すると連中、草食動物的な連携を発揮して見事なほどバラバラに散開しやがった。

 おまけに数人ほどこちらに遅滞戦闘をしかけて殿なうしてきたもんだから、私自ら処理してやる事にする。

 

「みんなにげろー!」「うおー!」「まけないもんっ!」

 

 ちなみに本ルール上、手のひらで相手の胴体にタッチしないと鬼へと洗脳できない仕様なので、防御的近接戦闘が稀によく成立する。

 急所への攻撃や武器類の使用は禁止、頭部狙いも急所に含み、蹴り技も禁止。タックル可。と、色々細かなローカルルールが定まっている。

 

 まぁでも、掴みが禁止されてない時点で攻撃側超有利なんですけどね。

 しんがり幼女ちゃんのお手々を握って開いた脇腹に優しくチョップ。その一連の動作を刹那に行い切り捨て御免って感じで駆け抜ける。

 

「ぐわー!」「しーちゃんつえー!」「あいやーっ!」

 

 その勇気に敬意を払おう。

 無駄な犠牲だったがな、ガハハッ!

 

「たあいなし」

 

 幼女がしちゃいけない悪逆スマイルを浮かべるクソ幼女ちゃんの姿が、そこにはあった。ちなこれ私。

 

 その後、鬼に寝返った幼女達も加わった本隊による強襲幼女ジェノサイドによって、本日の第三次鬼ごっこは勝利に終わったのだった。

 

 敵は一人もおらず、みんな鬼の仲間。

 であればこれは、みんなの勝利と言えよう。

 

 我が軍の勝利である。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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