【悲報】私ちゃん転生したっぽいけどこの世界ってばディストピア臭がぷんぷんストリーム!   作:鬼百合ぴょんぴょん丸

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第四話 飴ちゃんしか勝たん!

 

 

 

 飴ちゃんを口の中でコロコロ転がしながら、私は飴ちゃんフィーバーでエキサイトしちょる幼女共を眺める。

 

 正直忘れそうになるけど、私達三才児だよね? やっぱおかしくなーい?

 学習速度が異常過ぎる。ついこの間みんなで「いーち、にー、さーん」とか数の数え方を教わったかと思えば、もう掛け算割り算普通にこなしてるんだが。三倍速くらいで生き急いでない?

 

 最初は記憶持ちな私めっちゃ有利じゃんとか思ってたけど、逆に足を引っ張ってる可能性出て来たなこれ。

 知識チートキタコレ!とかも特になかったです。あはれ私ちゃん。 

 

 肉体的な成長速度も異常だけど、脳力も異常に思える。天才の安売りかよと思った事は多々あるけど、読み書きもすぐ普通に出来ちゃうのなんなん?

 これでみんな私みたいな記憶持ちじゃないって逆におかしい。なんなら私が習得速度一番遅いまであるよマジで。

 

 だって他の幼女は自習とかしてないけど、私自由時間とかにちゃんと予習復習しててこれだからね。

 記憶とは主言語が違ってたとはいえ、はーつっかえってなもんである。

 スペック的には同等だと思うんだけど、やっぱり前世の記憶が足を引っ張ってる可能性大。

 

 とはいえ、そんな悲しみもお口の中の飴ちゃんは癒してくれる。

 やっぱ飴ちゃんなんだよな~。飴ちゃんしか勝たん。

 

 飴ちゃんは正義。飴ちゃんおいしいれす。

 私飴ちゃんと結婚したい、しよ、ってかした(鋼の意思)。

 

 しかし幸福は永遠には続かない。

 深く甘いベーゼは終わりを迎え、雪のように儚く消えていってしまう。

 でも悲しくはないよ。だってあなたと一つになれたんだもん(ヤンデレ並感)。

 

 あっという間に既婚者幼女から未亡人幼女へとクラスチェンジした私ちゃん。

 その脳内ではもう次の飴ちゃんの事に想いを馳せていた。とんだビッチである。

 

 そしてお勉強の時間が終わったらお昼まで自由時間。

 お外の広場で遊んだり、室内で本を読んだり玩具で遊んだりする。

 私ちゃんは午前中を勉学にあてると決めているので、読書や粘土遊びをしたりしている。

 

 感性は鍛えられる! 芸術はパワー!

 なので粘土を捏ねて打って引きちぎって前衛芸術にしてやるのが最近のマイフェバリット。

 

「しーちゃんなにこれー?」「おばけ?」「わかった! これうん〇だ!」

 

 なにがう〇こやねん! 紛れもなくコブラじゃねーか!

 私ちゃん渾身の力作やぞ! ヒューッ!

 

 ……どうやら無知な幼女達に私ちゃん様の芸術はまだ早かったらしい。

 そんな感じでバラバラに遊んでる私ら幼女達全員をシスター単独で見張るのは不可能なので、要所要所にお世話ロボ達が配置されてたりする。

 

 ロボちゃん達酷使されすぎ。ロボに人権はないとばかりのブラックさが見える見える。

 もうシスターマリーは飴ちゃんだけ置いて帰ってもいいよ(鬼畜)。

 

 そして朝食と特に変わり映えのしない昼食を軽く終えると、二時間ほどお眠の時間。

 きちんと歯磨きをしてお昼寝部屋でスヤァと体力を回復させる。寝る子は育つ、ジッサイ睡眠は大事。

 

 そして寝起きの体操後は全員参加のレクリエーション。普段の鬼ごっことかもこの時間にやってる。

 幼女達のスペックの高さもあって私ちゃんも全く油断できない。

 

 テストと同じくらい飴ちゃんをよく貰えるボーナスタイムなので、割と本気で勝利を獲りに行く。

 シャッオラッ! 私のあめちゃんちょーだい! はーやーく! やくめでしょ!

 

 そして泥だらけになった幼女達を大浴場で丸洗いし幼女汁を煮出した後は、ほかほかの湯上り幼女ちゃん達の出来上がり。

 天使みたいに面の良い美幼女達がいっぱいおりゅ。なんだァここは……天国かよ(半ギレ)。

 

 ちなみに私達の服装は基本シンプルな上着と短パンオンリー。体操服みたいなもろに大量生産された感じの奴で、お洒落度はかなり低い。

 着ているのが美幼女達なのでそれでもサマになってるのが何とも言えぬ。むしろこれが良いという変態もいそう。いやないな、男おらんし。

 

 そして夕食を食べた後は歯磨きをしてトイレに行ったりして、寝る準備を整えたら、シスターマリーによる有難いのかよく分からんご本の読み聞かせ会が始まる。

 薄暗い大広間の中で、相変わらずゆったりとしたクッソ眠たくなる催眠ASMR音声を聞かされた幼女達は次々と意識を失ってノックダウンしてしまう。

 それをロボ達が順次回収していき、それぞれの部屋に収納しにいった。これで朝までぐっすりコースだ。

 

 だがいくら幼女とはいえ記憶持ちの私ちゃんとしては、まだまだ寝るのが早すぎるッピ!

 

 そういわばこれは最後の試練。催眠バトルロワイヤルなのだ。

 最後まで起きている者こそが勝者。

 

 敗者は眠り、勝者は覚醒する。

 それこそが世の理というもの。

 

「――そうして、私達は戦い続けるのです。世界の平和の為に、人類の恒久的な存続の為に」

 

 シスターの語るお話はなんとも現実感に乏しい。

 世界観は共通しており、なんでも世界に大穴が開いただとか、異界から化け物が出たとか、ものごっついファンジー。

 

 それをやっつける正義の少女達が主人公で、彼女達のお蔭でこの世界は無事なんだとか。

 シスターのお話はそんな少女達の活躍を語るシリーズ物なのだが、あれだね、ぷ〇きゅあみたいなもんだよね。女児向けっぽい感じの。

 

 で、話のオチは? って感じで私ちゃんとしては、いつももにょっとしてしまうのだ。

 それってつまり私達の戦いはこれからだエンドってことですよね? 

 

 いつも最後があやふやというか中途半端な気がしていたが、私が途中で寝ていたせいではなかったらしい。 

 ようやく最後の勝者となった私は、シスターマリーに尋ねてみた。

 

「たたかいはおわらないの? ずっとたたかってるの?」

 

 その時のシスターの様子は部屋が薄暗かったせいか、いつもとちょっと違う気がした。

 なんだかずっと遠くを見ている様な。

 

「……そうですね。いつか終わる日が来ますよ、必ず。それが私の、いえ、私達の祈りです」

 

 あっあっ、困ります困りますっ! シスター困りますっ! 

 ただでさえ眠気マックスなのにそんな優しく頭ぽんぽんなんてされちゃったらっ!

 

 ふぁぁあああらめええぇぇ……。

 眠気がやばくて……瞼がおもっ……すぴー……ぐごー……。

 

「おやすみなさい、しーちゃん。ラーレ」

 

 

 遠ざかる意識の中、私は思った。

 

 ……食べないでー。

 

 

 

 そうして私ちゃんの一日は終わるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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