異世界艦娘~猫耳摩耶の、チートな冒険~ 作:摩耶様の下僕TNG
あたしは、最初に有った時と今の羽黒の性格が一致しない理由を、神様に尋ねる。
『今の話ですと、最初に会った時の羽黒はかなり違った性格をしてましたが?』
『あの性格は、私が作った疑似人格だよ。』
『疑似人格?...ですか?』
『そう。本来の性格では幼すぎて、この世界で生きてくのは厳しい...。』
その後、羽黒は転生する時期が悪かったと、神様は申し訳なさそうに言う。
『転生する時期が悪かったとは、どういう意味なのでしょうか?』
『この世界の"魂の空き"と言えば分かるかな?』
『魂の空きですか?』
神様は、その事について説明を始める...。
転生するには3つの条件が有る。
1、神様が決定。
2、決定後、転生先の世界で6時間以内に死亡者が居る事。これは、転生者の魂の保持が6時間しか保てないのが理由。その時間を超えると転生者の魂は自動消滅...閻魔大王が居る魂の裁判所経由で天国か地獄のどっちかに送られる事...するらしい。
3、転生先で死亡した人物の名前と転生者の魂の同期の是非。同期と云っても、あたしみたいに顔と名前が死亡者(高雄型の摩耶)と同じになるだけ。死亡した本人の後釜として生きる訳じゃなく、あたしみたいに自由に生きる事も出来る。どうやら、前任と転生者の装備の違い...あたしで例えれば、前任の"摩耶"は"高雄型重巡洋艦"で、後任に当たる転生者のあたしは"まや型護衛艦(駆逐艦)"...は、ここから来てる様だ。
話を戻そう...問題は是非の方。名前と魂の同期率がある程度高くないと不合格扱いとなり、その時点で転生者の魂は消滅する。
因みに、神様が言うには、あたしの同期率は奇跡の100%。
逆に羽黒は、魂の幼さが影響して同期率はギリギリ。さっき神様が言ってたけど、ギリギリだと、本来なら生きていくのにかなり苦労するらしく、その辛さに耐え兼ねて、自ら命を絶った転生者も居たと聞く。
説明が終わった後、神様は"やはり転生させるべきでは無かったかも知れない"と、羽黒の転生を後悔してるようだが...。
『不謹慎を覚悟で申し上げますが、その悪いタイミングが、これからの羽黒の飛躍に繋がるのでは?』
『飛躍に繋がる...その理由は?』
『はい。転生後の羽黒は最悪のスタートを切りましたが...。』
あたしは、その理由を力説する。確かにスタートは最悪だが、あたしから言えば、それが逆にチャンスなったと言える。何故なら、1つ目は、彼女を不憫に思った神様が疑似人格と云う底上げをした事、2つ目は、ギリギリだが"羽黒"と云う名前と同期出来た事。これのお陰で、3つ目の幸運を掴めたんだから、一番大きい幸運だと思う。3つ目、自分で言うのもなんだがあたしと云うチートな艦娘の妹となった事。
『3つも幸運を引き当てたのです。これで飛躍出来ない筈は無いでしょう?』
あたしが力説した後、神様は"君に話をして正解だったよ"と、感謝されるが、あたしにはもう2つ程、神様に確認しなきゃならない事が残ってる。
一つは、艦娘の中に転生者が居るのかって事だが、これは後で本人に聞けば良いからど~でもいいが、二つ目が重要。これに対する回答次第で、この先の羽黒の人生が変わる。
『同期率の事ですが、これはどうすれば上げれるのでしょうか?』
『経験を積めば、同期率も自然に上昇する。』
『それをお聞きして安心しました。』
余程の事が起こらない限り、羽黒の人生は安泰だな?そう思いながら、あたしは深々と神様に頭を下げる...。