異世界艦娘~猫耳摩耶の、チートな冒険~ 作:摩耶様の下僕TNG
カオシューの軍港に着いたあたし達は、そこで潮とお別れ、市街地へと向かう...向かうと言ったが、あれは嘘だっ(泣き)。
市街地側の出入口ゲートまで来ると、市街地から戻って来た軍用トラックに乗った軍人の1人に声を掛けられる。
「お前達、見掛けない顔だな~っ?」
「さっき、ひのもと(あたし達の国)から来た。」
「ひのもとからかっ?」
声を掛けてきた軍人は、トラックから降りると、同乗してた部下らしき他の軍人に先に行けと指示、トラックはそこから走り去る。
その軍人、グラサン掛けてたからよく分かんなかったけど、背格好から"あれっ?どっかで見た事有る様なっ?"と思った。
「ひのもとの何処からっ?」
「"桐ケ崎"だ。」
「Oh-!桐ケ崎~っ...。」
桐ケ崎と聞いて、その地名を懐かしむ様に答える軍人は、あたし達の側まで歩み寄る。
「そうなると、摩耶と云うのはお前か?」
「そうだがっ?」
「そうかっ!お前があの摩耶か~っ!」
あれっ?何であたしの名前知ってるんだっ?って疑問に思いつつ、歓迎ムードの軍人が握手を求めてきたからそれに応える形で交わすが、この後、あたしは桐ケ崎の軍港で最初に喰らった出来事と同じ事を、この地でも喰らうとは思いもしなかった...。
あたしが握手した相手は、歯を見せるように急ににこやかな顔をすると、いきなりあたしの身体を担ぎ上げる。
この時点で、あたしは担ぎ上げたこの野郎の名前を思い出した。一番会っちゃいけない奴に会っちゃったよ...。
あたしを担いだこの筋肉モリモリ野郎は、マッチョの実弟で名前は"ムッチョ"。一見ふざけた名前だが、彼やマッチョみたいに"特殊海兵隊"の隊員は、基本的に"コードネーム"で呼ばれるから本名ではない。
全く、この兄弟は揃って初対面のあたしを担ぎ上げやがって...あたしは土嚢か何かだと思ってやがるのかっ?
「初対面で悪いが、ちょいと付き合ってもらう。」
「はっ?何それっ?てかっ、何でカオシューに来てまで、筋肉モリモリ野郎のあんたに担がれなきゃなんねぇ~んだよっ!」
ホントなら、市街地でショッピングする筈が、コイツに担ぎ上げられた時点で、基地の作戦会議室行きに行先変更...クソがーーっ!。
あたしを担ぎ上げたムッチョは、そのまま基地まで猛ダッシュ。基地の敷地に入って直ぐに見える司令部棟のあの入口から会議室が有る3階までそのまま猛ダッシュを続ける...こんなケースは前にも有ったよなっ?...そして、その部屋に連れ込まれる。羽黒と瑞鶴もあたしを追ってきちゃったから、結局、今はあたしの両脇に座らされてる...。