異世界艦娘~猫耳摩耶の、チートな冒険~ 作:摩耶様の下僕TNG
ネイル王国到着後、あたし達はここの司令部...じゃなく、王宮に居来た。あたしから言えば、来た言うより連行されたが正しい。
来る途中、どっかの誰か達が頑張りすぎた事(アゲアゲで付近の魔獣の群れを一掃しまっくた件)は話したが、その事が付近に展開してたネイル海軍の偵察機が見てたらしくて、そこから軍上層部に報告が上がる。そこまでは良いんだけど、ネイル王国って、各軍の最高司令官は王族(海軍は第二王子)が就任だから、そこから話が国王の耳に入り、勲章授与に値するって事になったらしい。
ネイル王国が隣接する海域は、昔っから結構魔獣に悩まされてた海域らしく、あたし達が一掃した魔獣の中に、ボスクラスの魔獣が何体も含まれてたのが最大の理由だって。
基地司令部に顔だした時、"ひのもと国の外交官"も居たから、これは国絡みの行事が絡んでるなっ?って、何か嫌な予感がしたけど、現地の司令官からその事を聞かされ、やっぱりかっ!と予感は当たる。
一応、あたしも含め"ひのもと海軍"の所属だから、他国から勲章なんかを貰う時は、その国に派遣されてる艦隊のトップ、又は、派遣されてない時は、大使館の外交官が立ち会うって決まりになってる。外交官が居たのはそれが理由。これが民間だと立ち会う必要ないんだけどねぇ~っ...。
実際、掃討したのは瑞鶴達だから、あたしは辞退すると言って逃げようとしたら、"艦隊全員"に授与すると言われ、逃げる事は出来なかった。
何で逃げたかったかってっ?そりゃ~っ、桐ケ崎の時の事が有ったから。嫌でも授与式後のお偉いさん達に付き合わなきゃなんないから、それが嫌なんだよねぇ~っ...。
まぁ~その面倒なお付き合いは、後に瑞鶴達にも嫌ってほど味わって貰ったけどねっ。
授与式から約一週間、あたし達は殆んど観光も出来ず、国のお偉いさん達との謁見やら会食やらに付き合わされる。
「会うの嫌だ...会うの嫌だ...。」
「会合怖い...会合怖い...。」
最初はよろこんでお偉いさん達と会ってた瑞鶴と羽黒だが、馴れない事が続いたから最終日にはこんな感じで拒否反応を起こす有り様。
流石にそんな2人をお偉いさんに会わせる訳にはいかないから、残りの予定はあたしと村雨で何とか凌ぐ1日となったが、その最後の謁見でまた面倒な事がふっ掛かる。
最後の謁見って言っても、ネイル王国海軍司令官を務める"第二王子"との"私的な会食"なんだが、その席に町田(ひのもとの外交官)が同席してるから、これは面倒な事がふっ掛かるなっ?って予感がした。
因みに、第二王子の事をあたしは"コツェイ"って呼んでる。
この一週間の間、ひょんな事から彼と意気投合、それが理由で私的な場所ではそう呼んでいる。
「明日、君達に王家から正式な依頼が有るそうだ。」
「マジかっ?」
「その事で、マチには先に"あくまで友人からの相談"として聞いてもらってた。」
"マチ"とは町田外交官の事で、コツェイとは彼がひのもとに留学で来日してからの友人らしくて、私的な場所では"マチ""コツェイ"と呼び合ってるらしい。
「それで、町田外交官は同席したんですねっ?」
村雨の質問に、"そうだ"と答える二人。この時点で、あたしは嫌な予感を感じたから、ここで一度強気に出る事にした。
「なぁ~コツェイ、お前の実家から正式な依頼が有るって聞いたが、事に依っちゃだが、あたし等には相手が誰であろうとも"拒否権"が有るって事、町田から聞いてるよな?」
拒否権の事は、相談相手が町田の友人でもあるから、もしかしたら逆に話してないかも知れないから、相談に入る前にはっきりと言った方が良い...まあっ、実際は一回も使った事無いけど...。