「ふむ、とうとう行くのかい?」
「ああ、少々急がんとならん事情も有ってな…」
「……事情?」
「…悪いが話せないな…まぁ、あまり宜しい話では無いと言うのも有るが…」
「……分かった、聞かないでおこう。で、何か必要な物は有るかな?出来るだけ用意しよう。」
「……良いのか?」
「フッ…本来こちらでどうにかしないとならない事を任せる訳だからね…それくらいはさせてくれ。」
「助かる、なら…」
「漸く会えたな…Shall We Dance?(私と踊ってくれませんか?)」
「I'd be honored…but I decline.(光栄だな…だが、断る)…女を誘うならその下卑た態度を改めろ…何より、百年早い。もっと良い男になってから来るんだな…ヴァーリ・ルシファー?」
「そう言わないでくれ。アザゼルから聞いて、あんたと戦うのを楽しみにしてたんだからさ…」
「……全く…どいつもこいつも…まぁ、良い…アザゼルとの約束も有る…少しだけ、遊んでやるよ。」
「オフィーリア、そっちはどうだ?」
『どうもこうも、あまりに歯応えが無くて拍子抜けしてるわ…と言うか、敵の人数がやけに少ない気がするのよねぇ…』
「……私たちが来るのに気付いた?」
『かも知れないわねぇ…取り敢えず、あんただけ先に戻ったら?何か嫌な予感がするのよ…』
「分かった、何か有ったらすぐに連絡しろ。」
『……多分しないと思うわ、こっちは私と黒歌だけで十分だもの。』
「頼もしいな…」
「あら、テレサ…戻って来たの?」
「……こっちの事が気になって来たんだが、どうやら杞憂だった様だな…」
「まぁ、私もサーゼクス様も…これでも鍛錬は怠ってないからね…」
「ま、無事ならそれで良い…引き続き、クレアとアーシアの護衛を頼む。」
「……少し、休んで行ったら?」
「…そうするか、幸い格下ばかりが相手だったとは言え…少々疲れた……ああ、忘れてた…こいつをどっかに運んでくれないか?」
「あら、貴女が背負ってるのって…ヴァーリ?」
「ああ。こっちに連れて来るのは不味いかとも思ったがな…もし出会ったら連れ戻してくれと、アザゼルに頼まれていてな…」
「……あまり丁重には扱えないけど。」
「こいつも立場が立場だしな。仕方無いだろう…まぁ、面倒ならさっさとアザゼルに引き取って貰え。」
「分かったわ。」
「……じゃ、一時間だけ寝る…何か有ったら起こしてくれ。」
「ちょっと…何も床に直に寝なくても…」
「ここでベッドに入ったら、多分起きて来れなくなるからな…」
「ハイハイ…毛布くらいは持って来るから、少し待ってなさい。」
「ああ、頼む。」