如何に私たちがバイタリティに溢れていようが物理的に無理なものは結局どうしようも無い…結果セラフォルーの衣装は一部こそ洗って干す事が出来たものの…
「ベランダ…スペース足りないわねぇ…」
「ま、半ば予想はしてたが…仕方無い。幸い、今からならまだ洗った分は干してしまえば夕方までには乾くだろう…私たちの部屋にも干そう。」
「いや私たちって…あんたと私の部屋?」
「異議ありか?」
「ハァ…ま、良いわよ。」
「終わったな…取り敢えず今日出来る分はだが…」
セラフォルーの衣装は、洗えば使える物に関してはまだ半分程部屋に残したままだ…やれやれ…
「こいつらは黒歌に直して貰っておくとして…今日はもうこれ以上出来る事は無いか…」
後は残りの日程で終わるだろう…休日が飛びそうだがな…
「明日はミリアは休みの筈だし、声をかけてみるか…」
あの二人もいれば良い、手伝わせよう…休日は返上になるがその分、セラフォルーに奢らせれば良い。
私やミリアたち三人はもちろん、オフィーリアも含めて特別舌が肥えてる訳では無いが、さすがに五人分払うとカツカツになりそうなセラフォルーに少し同情する…大体何であいつは財布の紐を黒歌に握らせるのか…と言うか…
「結局テレーズを除く全員で行く羽目になるだろうな…」
最も小猫は来るか分からないから一応除外しても九人…セラフォルー本人含めて十人…
「あいつ払えるのか…?」
救いはまだ食べ盛りでも可笑しく無いクレアとアーシアがそれ程食べない事か…と言うか…
「十人全員で座れる店…?」
……ま、何も一遍に座らなくても別にテーブルを分けても良いのだが…
…で、実質二日有る休日は完全に潰れ…一日目はミリア、二日目からはヘレンとデネブも加わり、何とかセラフォルーの服(+朱乃の私服)の洗濯は終了した…
……それから数日が過ぎ…
「えっと…何で私はご飯奢るって言っただけなのに旅館にいるの…?」
「ヘレンが悪ノリしてな…その場で旅館予約の電話を入れてしまったんだ…」
その日私たちは総勢十一人の大所帯で温泉旅館に来ていた…
「約束とは違ってしまっているからな…気に入らないなら私が全額払うが…?」
「う~ん…それなら私も半額出すよ、元はと言えば面倒な事頼んだの私だし…」
「そうか……大丈夫か…?」
「うん…貸し切り料金にはなってるけど旅館の料金自体は格安だし、黒歌ちゃんにも前言われたからお金も自分でいくらか持ってるから…それに、冷静に考えたら皆と旅行行くなんて初めてだし!」
「……ま、お前が良いなら良いがな…」
寧ろ…この後大変なのは三人を駒王町から出してしまった為に責任を取らされるサーゼクスとアザゼルだろうしな…
生け贄二人のお陰で面倒な事に巻き込まれずに済むんだ、こっちは純粋に楽しむとしよう…