『何よアンタ、出掛けてる訳?』
「そうだが、何だ?突然連絡して来て…」
取り敢えずルナの外出用の服も手に入ったし、杖も強度に不安は残るが無事買えた。ルナの場合、小腹が空くと言う事も無いだろうし…正直こいつとここに居るのは面倒な事になる気がするのでさっさとモールを出た所で携帯が鳴った…確認すると何ともまぁ、珍しい相手からの連絡だった。
「あいつは向こうから何にも持って来てないからな、買ってやろうと思ってな…」
『アンタにしちゃ、気が利くじゃない?』
「妙に突っかかるな、お前…何なんだ、一体…」
『別にそう言うつもりも無いけどね…』
「ハァ…なぁ、オフィーリア…大して用が無いならもう切って良いか?あいつをタクシーに乗せたままなんだ…」
『内容聞かれると困るのは分かるけど、それなら店の中で待たせれば良いじゃない?』
「アホか。目が見えない上、あれだけ容姿の良い女を店内に一人で残してみろ…最悪、普通に連れ去られるぞ…」
『その辺はタクシーでも一緒じゃないの?』
ま、確かに二人きりだとあの美貌に目が眩んで…とか言う可能性は有るがな…
「車のナンバーはちゃんと記憶してるし、アレは個人タクシーじゃない…最悪、いくらでも探す方法は有る…」
『へぇ…アンタにしちゃ考えてるのね…』
「だから、何なんだ…何でそんなに機嫌悪いんだ?仕事の方で何かトラブルでも有ったのか?」
『ふぅ…どうもね、何かモヤモヤするのよ朝から…』
「愚痴ならミリアにしたらどうだ?今日来てるんだろ?あいつも多少は聞いてくれるんじゃないか?」
『そんなにあいつと仲良くないわよ、私は。』
「だからって私に言われてもな…どうしろと言うんだ?」
『電話越しで良いから、ちょっと話付き合いなさいよ。』
「後で良いか?さっきも言った様に、あいつを待たせてるんだ…」
『てかアンタ…杖が何処に売ってるのかなんて知ってた訳?そもそも、アンタに人の服なんか選べるの?』
「失礼な奴だな…ま、確かに服は店員に選ばせたがな…杖に関しては、携帯で調べたら出て来たからすぐに見付けられたぞ?」
『先ず、私たちがまともに使える杖なんて有るのかしら?』
「……壊れない前提なら結局特注じゃなきゃ無理だろうよ…ま、そもそもクレイモアごとに腕力や握力に個人差は有るだろうしな…実際買ったやつも私が持った感じ不安が残る代物だった…ガラテアは私と同じ攻撃型だし、正直もたない『ちょっと待ってくれる?』ん?」
『いや、ガラテアなら私も向こうで面識自体は無かったけど…話そのものは聞いた事有るわよ?』
「ガラテアは組織でも相当の古株だったと言う話だからな…で?」
『ガラテアは確か、防御型だった筈だけど?』
「ん?そうだったか?」
『ええ、間違い無いと思う。』
「……そうか、勘違いしていたか…」
まぁ、あいつを今の所戦わせる予定は無いし…間違えててもあまり問題無い様な気もするが。
『しっかりしなさいよ。最低限、そこの知識はちゃんとしてるのがアンタの強みでしょ?』
「そうは言うがな、クレイモアと本格的に敵対でもしない限りはほぼ使わない知識だろ?この世界には妖魔も居ないしな。」
『これから先、無いとも言えないと思うけど?』
「お前みたいのが、まだゴロゴロ居ると?」
勘弁してくれ…
『あのねぇ…アンタが知らないだけで、これでも私なんてまだまともな方なんだけど?』
まぁ、クレイモアなんてそもそも皆何処かしら狂ってる前提で捉えるべきか…
「そもそも原作で出て来なかった戦士なら私は知らない訳だから…どっちにしろ意味無いぞ?」
当然、物語内には登場しなかった戦士は実際存在するだろう…あるいはもしかしたら、私が把握してないだけで漫画とアニメ以外にもクレイモア関連の作品が有った可能性も有る…そう言う場合は私も本当に分からない…おまけにそこに出て来た奴なら、変な補正掛かって実力もそれ相応に高くなってそうだな…少なくともゲストキャラでは有っても、当然モブでは無い訳だから…雑魚と言う事は無い筈だ…
『ま、何にしても一応気を付けなさいよ?知識なんて、いつどこで役に立つか分かんないだから…』
「分かったよ、肝に銘じるさ……で、もう良いか?後で私の方から掛け直すんじゃ駄目か?」
『……ちゃんと電話して来なさいよ?』
「ああ。」
……電話を切る…やれやれ…思ったより時間を食った…さっさと行かないとな…と、歩き出してから一つ思い出した。
「ガラテアは…監視要員じゃなかったか?」
まぁ、正直あいつに関しては変に噂が伝わってても可笑しく無い気はするがな…恐らく、真に存在を隠したい戦士は他に居た筈だからな…例えばミリアの様な知りたがりの為にわざと組織で情報を撒いていた可能性は有るか……と、今はどうでも良いか…早い所戻るとしよう。