「おい、起きてくれないか。」
「ん…どうしたル…!…お前、ガラテアか…?」
「ああ、そうだ…」
身体を揺さぶられる感覚で目を覚ます…半分寝惚けていたのと、声からルナだと思ったのだが違った…目を開けた私の視界に入って来たその顔を見た瞬間、違うと分かった…身体を起こし、腕に嵌めたままの時計を確認するが…今は午後に入ったばかりの時刻…何故こいつがこの時間に表に出ている…?
「…どうして今、お前が出て来ている?お前は夜にしか出て来れない筈じゃなかったのか…?」
「それが私にも分からない…何故かルナは眠っているし、あいつの記憶も途中で不自然に途切れていてな…困惑してるのはこっちも同じなんだ…」
「そうか…なら「まぁ、それも気にはなるが…今は他に問題が有るんだ」…何が有った?」
「…半人半妖の奴は…今この世界には、私以外はお前とテレーズ…それからオフィーリアにミリア…後は、ヘレンとデネブしか居ない筈だな?」
「そうだが、それがどうし…!まさか、それ以外の奴の妖気を感じた…とか言わないよな?」
「そのまさかだな…」
「……ふぅ…どれくらいの距離から、感じた?」
正直取り乱し掛けたが、何とか気持ちを落ち着かせて聞いてみる…こいつは元々戦士の監視をしていた奴だ…妖気を感じ取れる距離限界に関しては確実にテレーズより遥かに上…つまり、相当遠方に居ても分かる…と言う事になる…
「ここから少し先……場所を教えようにも、私はこの町の地理が分からない…地図は無いのか?」
「ふむ…いや、待て…そいつはこの町に来てるのか…?」
「ああ…恐らく、な…」
「……一応確認する…そいつは覚醒者でも妖魔でも無く、確実にクレイモア…半人半妖なのか?」
「ああ、それは間違い無い…ただ、この世界に来たばかりなのか…何処か戸惑いの様な物を感じるな…」
こいつの感知能力なら、感情まである程度読み取れても不思議は無い…とは言え、そいつが本当に来たばかりで何も分からんとか言う状態なら非常に厄介だ…仮に比較的まともな奴だったとしても、一体何をしでかすか…
「…モタモタしてられんか…地図は何処かに有る筈だ…ちょっと待って「それと」…これ以上何か有るのか?」
「一人じゃない…来たのは、複数だ。」
……頭痛と腹痛の両方が一気に襲って来るのを感じつつ、私は地図を探しに行った…
『……それは本当なのか?』
「ああ…ガラテアは元は監視要員だ、間違いは無い…」
『…場所も確かに私たちの方が近いな…分かった、先に行って確認しよう…』
「すまんな、面倒な役目を『良いさ、力を貸すと言ったからな…これくらいなら任せてくれ』頼む…」
電話を切る…取り敢えずミリアとオフィーリアなら心配は要らんだろう…後は…テレーズとサーゼクス、それからアザゼルには一応伝えておくか…
「なぁ?」
「何だ「私も行こうか?」…お前は一人の身体じゃないだろ?お前に何か有ったら、ルナも消えるんだぞ?」
「それは、そうだが…」
と言うか、こいつは武器も持って無いのに行ってどうしようと言うのか…
「…さて、私も行って来る…お前はテレーズと待っててくれ…一応向こうに気になる動きを感じたら携帯に「いや、持ってないんだが?」そうだったな…その時は、テレーズに伝えてくれ。」
ここ最近、本当に面倒事が続いているな…と言うか、何で今になってこうもクレイモアが何人もこの世界にやって来るんだ…まさか…何れは妖魔や、覚醒した奴まで来るとか言うんじゃないだろうな…?妖魔はともかく、覚醒者は相手によっては私では確実に勝てん…ハァ…全く、そろそろ勘弁して欲しいものだ…