私からの話を聞き終えたライザーは目を閉じ、頭を掻き始めた…
「ハァ…あー…何か思った以上にややこしいな…先ずちょっと整理させてくれ…」
「ま、私は暇だからな…別にいくらでも待つぞ?」
「…どっかの堕天使様程じゃないだろうが、これでも俺は一応忙しいんだけどな……まぁ、要するにだ…便宜上あんたの双子の姉って事になってるテレーズ、あいつの娘を俺の所に預けたいって事で良いのか?」
「…まぁ、平たく言えばそう「断る」…ほう?」
「…いや、いくら凄んだって…こっちはそんな話受けれねぇよ…大体において、そいつは自分が信用してる奴にしか心を開かねぇガキなんだろ?じゃあ、無理に決まってるだろ。」
「わざわざ話させといて「あのなぁ…あんたはもう一人の母親で有るオフィーリアに親なんだからしっかりしろとか言ってるんだろ?じゃ、あんたも自分の役目をぶん投げるのは筋が通らねぇだろ?」…役目?」
「あんたは母親であるテレーズの妹って事になってんだろ?じゃ、あんたはそのガキ…マリアの叔母じゃねぇか…母親二人には懐いてないんだし、あんたが母親代わりを務めるのが普通じゃねぇのか?」
「それは、そうだが…私に母親など「俺だってまだ親になった経験はねぇけどよ、それでも…言える事は有る…もう一度言うぜ?少なくとも一番近い身内はあんたなんだから、あんたが母親代わりをすべきだろ?つか、人に言っといていざ自分の立場になったらやりたくねぇとか…マジで駄目だろ…」……」
「てか、あんたらしくないな?どうした?」
「…何がだ?」
「俺の知るあんたなら、無理矢理にでもやる気のない二人からさっさとマリアを引き取ろうとすると思うがな…」
「…買い被るな、ガキの相手なんて…正直クレアとアーシア、小猫だけで手一杯「あの三人、あんたからのお守りなんてほとんど必要としてねぇだろ…寧ろ、普段世話されてんのはあんたの方じゃねぇのか?」……」
反論しようとしたが、良く良く考えてみれば否定出来る要素が無い…確かに、あいつらは最低限自分の事は出来てるし…私自身、色々世話になってる自覚も有る…
「ま、観念して…母親役を務めろよ。大体、一人でやる必要ねぇだろ?例のあの女…黒歌にもマリアは懐いてんだろ?なら、二人で頑張って行ったら良いだろ。」
「まぁ、な…」
「……ふぅ…さてと、そろそろ俺は帰るぞ。」
「ん?もう帰るのか?」
「…悪いな、さっきも言ったが…俺も忙しいんだ…また纏まった休み取れたら会いに来るよ…じゃあな…母親役、頑張れよ?」
ライザーはあっさり私に背を向け、部屋を出て行った…その背中を引き止める事も出来無いまま、私は黙って見送る事しか出来無かった…