真・恋姫†無双~ほんとはただ寝たいだけ~   作:真暇 日間

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有名人との、普通?の出会い

 

程立と戯志才(今更過ぎる話だが、これって偽名だよな?)が路銀を貯めて幽州から出て行き、趙雲がプライドを捨ててひたすら幽州で鍛えようと決意してから少しして。幽州に賛嬢ちゃんの友人だと言う奴がやって来た。

その名は劉備。色々抜けているが賛嬢ちゃんと同じ私塾を優秀な成績で卒業し、この大陸の全ての人を救うために頑張っているらしい。

 

ちなみに、噂のあった黒髪の山賊狩りと言うのは劉備の連れの一人の話らしい。そういった噂は賛嬢ちゃんの情報網の一つ、『マダム・ネットワーク(俺が勝手にそう呼んでるだけ)』によって、なにもしないでも転がり込んでくるとか。

 

そんな訳でやって来た劉備と関羽と張飛だが、意外にも他にも数人の姿があった。

まずは三人のちみっこ。一人は張飛だと名乗ったが、もう二人は……と思っていたら、罠で有名なこーめー軍師と、鳳統軍師だとか。

……俺は三国志を細かくは知らないが、この時期にこの二人が劉備と一緒に居るのはおかしいと言うことくらいはわかる。三顧の礼は有名だからな。

 

そして、このかなり濃い面子の中でも一番異彩を放っているのが、どう見てもどこぞの学校の制服にしか見えない服を着ている一人の男。本人は北郷一刀(きたざといっとう)と名乗っていたような気がするが、多分違うだろう。

ただ、こいつはまず間違いなく現代に近い時代からの漂流者、あるいは旅行者だろう。

 

……とりあえず目をつけられるのは面倒なので、俺はいつもの通りにライアーズマスクを使って服をこの世界の一般的な文官が着るようなものに見せかける。これで早々目をつけられるような事には……ならないことを願いたい。

 

……さて、それじゃあ俺は寝てるか。ここしばらく暇だしな。

 

 

 

 

 

side りゅーび☆げんとく

 

あっ!これ可愛い!またお願いします!

 

……天の御使い様と出会った私達は、義勇軍を募るため、そして義勇軍を保つためのお金を求めて、この近くで州牧になると言っていた白蓮ちゃんのところに雇ってもらいに来た。

 

……けれど、そこで私達はとても驚くべき物を目にすることになった。

白蓮ちゃんの治めている土地の民の顔には、他の村や町のような暗い影が無い。それどころか、笑顔が溢れてすらいる。

話を聞いてみると、他の土地で聞いた白蓮ちゃんの噂とは全然違うことを、白蓮ちゃんはやってきたらしい。

 

例えば、悪いことをしていた官僚を捕らえて追放し、溜め込んでいたお金を使って治安を良くするために自警団や屯田兵と呼ばれる組織を作ったり、数十回の戦闘で賊を討ち漏らしたことは数えるほどしか無いと言う話や、その軍の精強さ等々、どうして外では噂になっていないのかが不思議になってくるくらいの功績を残しているという噂が当たり前のように流れていた。

そのお陰で幽州では賊などによる被害は少ないし、まず賊自体がほとんどいない。

例え賊がこの州に入ってきても、ほんの数刻の時間を稼げば領内の色々なところに常備されている常備軍による救援が来て、殆ど被害が無いまま賊が蹴散らされて終わってしまうらしい。

 

……まるで、私達が望んでいる国の縮小図みたい。私はその話をしている民の話を聞きながら、そんなことを考えていた。

 

 

 

「ああ桃香、久し振りだな。元気にしていたか?」

「うん、久し振り白蓮ちゃん。白蓮ちゃんこそ、体を壊したりしてない?」

 

元気そうな白蓮ちゃんに挨拶をして、それから積もる話を……

 

「……桃香様」

「あっ」

 

後ろから私のことをジトっとした目で見つめている皆を、白蓮ちゃんに紹介する。白蓮ちゃんはなにも言わずに笑顔を浮かべながらそれを聞く。

 

ご主人様のことを紹介して、愛紗ちゃんを紹介して、鈴々ちゃんを紹介して、それから途中で会った朱里ちゃんと雛里ちゃんを紹介して、それから白蓮ちゃんの所で雇ってほしいと言う話をした。

 

「お願い白蓮ちゃん!」

「……別にいいけど、一応どのくらい使えるか試験はさせてもらうからな?」

「大丈夫だよ!愛紗ちゃんも鈴々ちゃんも強いもん!」

「期待しとくよ。……それじゃあそこの二人は付いて来な。諸葛孔明と鳳士元は……適当にを割り振らせるからやっといてくれ」

 

そう言いながら白蓮ちゃんはパンパンと手を叩く。すると何処からともなく全身真っ黒い服の人が二人現れて、白蓮ちゃんの前に跪いた。

 

(カク)、趙雲の時にもやった百人組手をやるから、二人分選抜しといてくれ。()、諸葛孔明殿と鳳士元殿に試験用に仕事を振り分ける。重要度の低いものから文官連中に選り分けさせろ」

「「御意に」」

 

そう言い残して、その二人は現れた時と同じように姿を消した。

 

「……白蓮ちゃん? 今の人達は……?」

「私の護衛だ。私は作った覚えは無いんだが、部下が心配性でな。ありがたいことだよ」

 

白蓮ちゃんは何でもないかのように……って、何で私はあんなことに拘ってるんだろう? 普通のことなのに。

 

「……それじゃあ、おいで。移動しながら試験の規則……特にやっちゃいけないことを教えるからさ」

「はーい」

 

私は背を向けて歩き出す白蓮ちゃんについて歩く。後ろでは慌てたようについてくる愛紗ちゃんと鈴々ちゃんが居て、ご主人様もついてくる。

 

「愛紗ちゃん、鈴々ちゃん。頑張ってね」

「勿論です」

「頑張るのだー!」

 

愛紗ちゃんと鈴々ちゃんは、自信満々に頷いた。

 

 

 

…………だから、私達は誰も気が付かなかった。白蓮ちゃんがそうやってはしゃいでいる私達を見て

 

「……まあ、行って六回戦ってとこか」

 

……と呟いていたことに。

 

 

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