勇気と共にウルトラの光   作:火野ミライ

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決死のピーサード! 合流せし光の戦士

美術館で連戦を終え、結局あの日はプリキュアに会う事もなく事件は解決し人々は元に戻った。まぁ、最初から初日でプリキュアに会えるとは思っていなかったが。

 

美術館の事件以降、プリキュアと敵対する組織は動いていないのかどちらも力を行使して無いようだ。その為、彼女達の捜索が難航しており時間だけが消費されていく。いや、お金もか………

 

実年齢に比べ身長が低いこともありバイトができずにいる現状、日銭を稼ぐことすら困難。公園で寝泊まりしているとはいえ、食事などに毎日消費していくからそっちも考えないとまずい。せめて手元にある宝石を売る事ができたらな~ 年齢証明できる物もそういうコネも無い為、途方に暮れる日々。

 

それでもエネルギー補給はしないといけない為、先程ソースの匂いにつられワゴン車の移動販売店【TAKO CAFE】で買ったたこ焼きを頬張る。口の中に広がるソースの香り、噛めはとろりと溶ける生地と噛み応えのあるタコの食感。久々に食べたたこ焼きは記憶の中にあるそれとは似ても似つかないようで、とてつもなく懐かしかった。

 

目頭に溜まる涙を拭い、今日も今日とてプリキュア捜索。 …既に一日の半分は終わっているが。

 

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ワインレッドのスーツに身を包み、サングラスをかけた青みががった銀髪の青年が思いふけっていた。脳裏に浮かぶは今朝の出来事___

 

「もう一度、もう一度チャンスを下さい!」

 

闇と霧が支配する世界で首を垂れるのは、美術館でプリキュアと相対してた歌舞伎役者を彷彿とさせる人物。この姿こそ、青年【ピーサード】の本来の姿。彼は鎖によって手足を縛られている漆黒の巨人へ言葉を投げかける。

 

巨人の名は【ジャアクキング】、闇の帝国【ドツクゾーン】の支配者。彼は滅びを待つ自身の肉体を永遠の物とするためプリキュア、さらに細かく言えば彼女達に力を与える妖精が持つとある石を求めている。

 

その石を手にするためピーサードは幾度もプリキュアに挑んでは敗北を繰り返していた。そんな彼の連敗に同じくジャアクキングを主とする者達からも蔑まれ、後がなくなったピーサードは何とか最後のチャンスをもぎ取ったのだ。

 

歩道橋の上で人間へと擬態していたピーサードはサングラスをかけなおし、最後の策へと講じる。その視線の先では長い黒髪の一部を頭上でまとめた少女、プリキュアの片割れ【雪城ほのか】へと向けていた。

 

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住宅街を歩みながらゲッティンメダルに視線を落とす。相変わらず淡く輝くだけでこれといった変化はない。ただこの前の美術館の事を考えると、彼女達がプリキュアに変身している時が一番正確な場所に導いてくれると考えて良いだろう。

 

プリキュアに出会う。この一点を突き詰めれば、先の戦いで現れた妙な闇で形成された怪物が暴れる所に行くのが手っ取り早いだろうが………… 不謹慎だし、事件が起こってほしい訳ではないんだ。むしろ僕が変身して戦う事のない平和な世界を望んでいる。

 

少し脱線したが70億の人々の中からプリキュアだけを見つけるの至難の業だ。空はオレンジ色に染まりだしたことだし、今日も成果なしで切り上げよう。そう思った次の瞬間、視界に端に妙な光景が映り込む。

 

闇のエネルギーが纏った歌舞伎役者のような男がマントを靡かせながら少女を追いかけている姿。その追いかけられている少女の手には、生命の波長を感じられる携帯の様な何かを手にしている。

 

「___ッ!」

 

状況は良く分からないが歌舞伎男から感じられる明確な悪意、少女とその手収まる小さな生命の怯えを肌で感じ、地面を力の限り踏みしめ後を追う。戦士の勘が告げる、奴はヤバいと___

 

この姿のままで全速力を出せない程に疲弊している自信に内心驚きながらも、焦る気持ちを静め今はただ大事になる事が無いよう祈りながら風となる。

 

 

 

不気味なほどに人とすれ違う事も気配を感じる事もなく、太陽が傾く頃には彼女達のそばまで距離を詰める事が出来た。地球人を凌駕する跳躍力で軽々しくフェンスを越え、歌舞伎男と少女の間に立つとトライガーショットの銃口を向ける。

 

「そこまでだ!」

 

「__っな!」

 

「あなたは……?」

 

「とてつもない光の力を感じるミポ!」

 

夕焼けの光が差し込む工事現場で歌舞伎男と睨み合う。突然の部外者である僕の登場により三者三様の反応する。それを気にも留めずに銃を握る手に力を込めながらも無駄な力を身体から抜く。

 

「妙な奴が助っ人に来ようが同じだ! お遊びはいい加減、終わりにしようか!」

 

「【プリズムストーン】は渡さない! この世界をあなた達の自由にさせて堪るものですか!!」

 

睨みつけるこちらの視線を意に介さずこちらに迫る歌舞伎男。そんな彼に対し後ろで少女が叫ぶ。会話の内容から、目の前の彼がプリズムストーンなる物を欲しているのは分かった。歌舞伎男がこちらに向け掌を合わせたその瞬間、妙な寒気を感じ左手にゼットライザーを持つ。

 

「はぁ!」

 

「___ッ! 危ない!」

 

「逃げるミポ!」

 

携帯の様な生物の声を背にゼットライザーのトリガーを押した次の瞬間、すさまじい衝撃を受け破裂音と共に土煙に包まれるのだった………




何処で区切れば良いのか分からないまま執筆してたら一万字越えしてしまった為、無理やり区切りました。次回は戦闘マシマシです。

設定集的なのって必要ですか?

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